「兄弟で差をつけられてきた」そんな思いを抱えている人も多いのではないでしょうか。筆者の知人Aさんも兄に比べて自分は親に軽視されてきたと感じていました。兄は超高学歴なのに、自分は親のせいで希望通りの人生を歩めていない……。そう思っていたAさんでしたが、母にその思いをぶつけてみたところ、兄をうらやむ気持ちが消え去ったそうです。母が話してくれた真実とはいったいどのようなものだったのでしょうか。
優秀な兄と比較され続けてきた私
Aさんには2つ上の兄がいました。兄は昔から勉強ができて超優秀で、Aさんは何かと兄と比較されることが多く劣等感を抱いていました。
兄は親や周囲の期待通り優等生なままで育ち、誰もが知る大学に進学。いわゆるエリート街道を突き進み順風満帆な人生を歩んでいます。
一方、Aさんは地元の大学に進学し、地元を出ることもなく代わり映えのしない毎日を過ごしていました。
Aさんは大人になった今でも兄をうらやむ気持ちが消えず、自分の人生がどこか物足りないのは、兄のように育ててくれなかった親のせいだとまで思っていたのです。
手をかけてもらえなかった私、どうして?
両親は兄を塾に通わせていましたが、Aさんのことはほったらかしで塾にも通わせてくれませんでした。
「私もお兄ちゃんみたいに塾に通っていれば、もっと違う人生になったかもしれないのに……」
Aさんの中の「両親が兄だけに手をかけていた」という思いは、いつまで経っても消えません。そこでAさんは母に自分の思いをぶつけてみることにしました。
「どうしてお兄ちゃんだけに手をかけて、私には何もしてくれなかったの?」
母から聞く真実
母はAさんの言葉を聞いてびっくりしたような顔をして言いました。
「そんな風に思ってたの? あなた勉強嫌いだったじゃない。お兄ちゃんは勉強したいって自分で行きたい塾探して行かせてくださいってお願いしてきたのよ」
母の言葉を聞いて、Aさんの中に高校生当時の記憶がよみがえってきました。
そういえばあまりに勉強しない私を見かねて、母は塾に行かないかと勧めてくれたこともあったのです。
それを断って遊び優先の生活を送っていたのは、Aさん自身でした。
自分で選んだ人生だった
思えば母はAさんがやりたいと言ったことに反対することはありませんでした。やりたいと言えば何でもやらせてもらったし、Aさんも兄同様に両親から応援されていたのだと気づいたのです。
「親のせい」にすることで自分の現状を正当化していただけで、今の生活は自分自身の選択の積み重ねの結果なのだと改めて気づいたAさん。
もう兄や親のせいにするのはやめて、これからの人生を充実したものにしていこうと気持ちを切り替えることができました。
いつまでも他人をうらやんだり人のせいにしていては、これから先の人生も心の晴れないものになっていたでしょう。親の思いに気づけてよかったですね。
【体験者:20代・女性主婦、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。