すぐ辞める新人が増えたのはいつでも辞められる環境が成立したから #エキスパートトピ

城繁幸
人事コンサルティング「株式会社Joe's Labo」代表
写真:イメージマート

4月入社の新人による退職代行が話題となっています。なぜ今の新人はすぐに辞めることをためらわなくなったのか。退職代行業者の影響か、それともZ世代はせっかちだからか。実は背景には労働市場の変化が関係しています。

ココがポイント

新年度を迎え、入社早々退職する新入社員が続出しています。
出典:テレビ朝日系(ANN) 2026/4/5(日)

「入社式を終えた方が配属先に不安を感じて、休憩中に(退職)依頼の電話をいただきました」
出典:日テレNEWS NNN 2026/4/2(木)

かつて大企業はあくまで新卒採用が中心でしたが、最近は第二新卒採用に本格的に参入する企業が増えています。
出典:日経ビジネス電子版 2025/5/7(水)

エキスパートの補足・見解

ここ数年、4月になると入社直後の新人の退職が話題となっています。

「退職代行業者の影響だ」といった声や「Z世代はこらえ性がないから」といった声も聞かれますが、実際には人手不足の結果、第二新卒(新卒入社から3年内に離職した人材)の採用を強化する企業が増加したことが原因です。

要するに、我慢しなくても辞められる環境が整ったということです。

これを受け、大手企業では採用戦略を一変させ、従来の「上辺だけ取り繕った企業イメージをPRする」ものから「ありのままの社内を見せた上で選ばせる」路線へシフトしています。

実際の職場で就業経験させるインターンはその典型です。

一方で、主に中小企業では90年代と変わらず「上辺だけ取り繕った企業イメージで学生を釣る」企業がまだまだ多いのが実情です。

「騙してでもなんでも新卒カードさえ使わせればこっちのもの」という発想は捨て、まずは飾らない素の情報をしっかりと発信すべきでしょう。

それでは人が集まらないというなら、選ばれるような組織改革から手を付けるべきです。

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人事コンサルティング「株式会社Joe's Labo」代表

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1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。08年より若者マニフェスト策定委員会メンバー。

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