清瀬市長、旧中央図書館の再開断念 公約を果たせず「非常に悔しい」
東京都清瀬市の原田博美市長は6日の記者会見で、閉館した旧中央図書館の再開を断念する考えを明らかにした。原田氏は旧中央図書館の再開を市長選の公約に掲げて初当選したが、「非常に悔しく、残念。市民の皆さまに申し訳ない」と陳謝した。
原田氏は再開に向けた最大の障壁として、旧中央図書館が立地する中央公園の建築制限を挙げた。市などによると、都市公園内で建物を建てられる面積には制限があり、今回のケースでは建蔽(けんぺい)率が最大12%の制限があるという。
中央公園内では、図書館や児童館などを含む複合施設「まつぼっくる」が2月にオープンしている。渋谷桂司前市長が計画を推進していたもので、旧中央図書館を解体せずに維持すると建築制限を超過し、「違法状態」になるという。原田氏は市長に就任した3日に担当課から建築制限を聞いたといい、「正直驚いた。ショックだった」と述べた。
担当課によると、もともと旧中央図書館を解体する前提で、複合施設を含めた公園の整備を進めていたため、図書館を維持した場合の建蔽率超過については検討していなかったという。
原田氏はさらに、仮に建蔽率の問題を解決しても、1974年に開館して老朽化した図書館の改修には施工まで3~4年の期間と多額の費用が必要になると説明。解体工事は今月1日から中断されているが、中断期間中は業者の人件費などで1日約100万円の追加費用が発生するといい、「市民の血税を無駄にするわけにはいかない」として早期の判断に至ったという。
市内の市立図書館をめぐっては、渋谷前市長のもと、利用率の低迷を理由に昨年6館から3館体制になった。原田氏は、今後は「駅前図書館」の機能強化や、旧中央図書館以外に閉館した図書館の再開を検討して図書館サービス全体の向上に注力する方針を示した。