愛の嵐を掘り起こす。
東京在住の女性K様から「歌の練習をしたいからカラオケに付き合って欲しい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方であると言いたいところだが、事件が起きた。カラオケの個室で「お前を一回殴らないと気が済まない」と、割とガチで襲い掛かられたのだ。K様は躁鬱病を患っていて、今は躁の時期に当たると言っていた。このような悲劇を生まないためにも、事の発端を共有する。
K様は趣味で歌をやっていて、近々発表会を控えていた。その時に歌う曲を決めたいから、意見を聞きたいと言うものだった。躁特有の万能感に満ち溢れていたK様は始終テンションが高く、私は「大丈夫かな」と思った。だが、私の悪い癖である「危ないものを見てみたい」と言う好奇心が、事件を招いた。K様は一方的に歌い続けた。私の意見を聞きたいと言うのは口実で、ただ、歌を聞いて欲しかっただけのように見えた。何も意見を聞かれないので、数曲聞いた段階で「そろそろよろしいでしょうか」と、おいとましようとした。
突然、K様はぶち切れて「お前のことが気に入らないから殴らせろ!!警察を呼ぶなら呼べ!!」と言った。本気で殴ろうとするので、K様の両腕を掴んで「殴らないでください」と言った。本能的に、個室の扉側の椅子に座っていたから助かった。奥の席に座っていたら、追い詰められて殴られていた。しばらくした後、何事もなかったかのように「それでは次の曲を聴いてください」とK様は言った。私は「病気って怖いな」と思った。
K様がぶち切れる直前に歌っていたのは、マイケルジャクソンのヒールザワールドだった。ヒールザワールドを歌った直後にぶち切れられて、何事もなかったかのようにクイーンのドントストップミーナウをK様は歌い、イーグルスのデスペラード(ならず者)を歌いあげた時、ステージの上の歌手が客席に向かって言うような感じで「今日はお越しいただきありがとうございました。お気をつけてお帰りください」と言った。お、これは帰る許可が出たのだなと思って、私は部屋を出た。部屋を出る直前に「ジュースをぶっかけられなくてよかったですね」と、満面の笑顔で言われた。
誤解されると困るが、K様を責めたい訳でも、躁鬱病患者には気をつけろと言いたい訳でもない。生きていれば、病気になることもある。怖いのは病気であって、私たち一人一人の心理だと思う。誰だって病気になる可能性があるし、自分が気付いていないだけで、既に病気の可能性もある。有用な人間であれと言う社会からのメッセージは絶え間ないプレッシャーを与え続けて、人間の心理を蝕む。私にぶち切れている時のK様は、私にではなく、私の先にある何かに怒りをぶつけているように見えた。怒りながら、同時に、泣いているように見えた。怒りの奥には悲しみがあり、悲しみの奥には愛がある。病気とは、愛の欠如ではない。病気とは、生き埋めにされた愛だと思った。
おおまかな予定
4月4日(土)東京都新宿区界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
いいなと思ったら応援しよう!
ばっちこい人類!!うおおおおおおおおお!!


コメント