始めてセックスをしたとき、正常位を自然と行っていた自分に強い男性性を感じて、吐き気がしてしまったんだけど、それからボクにとってセックスはどうやって男性性から逸脱するかという問いだった。騎乗位の形だと安心することを相手に伝えたり、射精のためのペニス以外の身体器官、尿道とかアナルとかが刺激されることで、スタンダードな男性性とは別の自分を感じたりした。セックスとアイデンティティの問題は深く絡み合っていると思っていて、セックスでどう振る舞うか、どう扱われるかということと、自分が落ち着く性自認を見つけることはけっこう関連し合っている。拙著『クィア・レヴィナス』の最終章でも、セックスとアイデンティティの絡み合いを論じたので、気になる人は読んでみてほしい。