「正直、インサイドを使いすぎた」元WBC投手コーチが疑問視した若月のリード…「ドジャースの山本由伸とは配球が違った」侍ジャパン敗戦の見落とされた盲点
なぜ「落ちるボール」は通用しなかったのか?
この試合のリードをめぐる論点としては、日本の投手陣が生命線とするフォークやスプリットといった“落ちるボール”。ベネズエラの打者は、ほとんど手を出さなかったのだ。 「あれは、ボールが良いところに落ちていなかったという面もあるけど、それ以上に、相手ベンチが『低めは捨てろ』という指示を徹底していたのも大きい。試合後ベネズエラの3番打者アラエスがインタビューに答えていて、低めの落ちるボールを見逃し、高めに浮いたストレートや変化球を狙い撃つ、という戦略だったことを明かしている」 低めは見逃され、ファールで粘られ、球数を投げさせられる。そして、内角を突いた一球を痛打される。まさにベネズエラ打線の思う壺だった。 「試合の途中でリードを修正することは、もちろん可能。でも、そのためには打者の反応や相手ベンチの雰囲気から、戦略の変化を敏感に察知しなければならない。若月は、その変化に気づいてリードをアジャストさせることができたか。そして、投手のほうも、落ちるボールではないボールを主体にするリードに応えることができたか。結果論になるが、そこには疑問符がつくよね」 今回の敗戦は、誰か一人の責任ではない。しかし、エースの力を最大限に引き出すための戦略とコミュニケーションが、この大一番でわずかに噛み合わなかった。それもまた、紛れもない敗因の一つ。この苦い経験は、日本のバッテリーにとって、次なる戦いへの大きな教訓となるはずだ。 <続く>
(「侍ジャパンPRESS」遠藤修哉 = 文)
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