『鰻の成瀬』100店舗超の大量閉店→株式売却へ その背景と今後の展望は #エキスパートトピ
「うまい鰻をおなかいっぱい」をコンセプトに、2022年9月の横浜1号店オープンからわずか3年で全国約380店舗にまで急拡大し、外食業界に衝撃を与えた鰻チェーン『鰻の成瀬』。しかし2025年秋頃から全国で閉店が相次ぎ、中にはオープンして2年足らずで閉店を余儀なくされた店もあるなど、2026年3月末時点では約270店舗にまで減少しており、少なくとも100店舗以上がこの半年で消えたことになります。
なぜ破竹の勢いだった鰻の成瀬は失速してしまったのでしょうか。その背景と今後の展望について考察します。
ココがポイント
破竹の勢い「鰻の成瀬」が実質身売りの理由
出典:coki 2026/3/31(火)
急激に店舗拡大「鰻の成瀬」になぜか「閉店ラッシュ」がきた
出典:アサ芸プラス 2026/2/8(日)
出店から短期間で閉店を余儀なくされるケースも
出典:マネー現代 2025/11/12(水)
【鰻の成瀬】「飲食に興味ない飲食経営者」天下を取る
出典:ビジネスチャンス 2025/1/6(月)
エキスパートの補足・見解
鰻の成瀬が急成長を遂げた理由は二つ考えられます。一つは「職人不要」の調理システムです。一次加工済みのウナギを専用機器で仕上げるだけで提供できる仕組みにより、修業による技術が不可欠だった鰻専門店の開業が飲食未経験者でも可能になりました。もう一つは「出店戦略」で、一等地ではない場所への出店により家賃を抑えることで低価格を実現しました。この手軽さがフランチャイズ加盟希望者を引きつけ、類をみないスピードで急拡大して飲食業界を驚かせました。
しかし2024年のメニュー改定で「松・竹・梅」というシンプルな価格体系が複雑な9種類構成に変わり、それまでの海外養殖によるニホンウナギだけではなく、アメリカウナギや国産ウナギも使用したことにより、強みであった「わかりやすい安さ」が失われました。同時に原材料のウナギ価格高騰も直撃し加盟店の採算が悪化したこともあり、大量閉店へと繋がったと考えられます。
投資会社『AI フュージョンキャピタルグループ』は運営会社の『フランチャイズビジネスインキュベーション』の株式の58%を取得して子会社化することを発表しました。今後は新体制で海外進出も視野に入れた立て直しに取り組むこととなります。