【FGO】奴らにはスコープなど意味がない【マフィアパロ注意】
※マフィアパロ注意です!
すいません一度言ってみたかったんだ「アルスター・ファミリー」って。アウトレイジパロ?では、ないと思いますご注意ください。
今回キッスシーンの練習のつもりで挑戦してみました。槍さんと弓さんがキスしてらっしゃいます。
キス……キス……ってこんなに色気ないものだっけ……。
という程度のものですが、ご注意ください。
2018年11月3日
[小説] ルーキーランキング 42 位
ありがとうございます!
2018年11月21日
タグ追加ありがとうございます!
- 703
- 694
- 9,934
アーチャーは今、身動きを完全に封じられていた。懸命にもがき相手を押しのけようとするが、先手を打たれるように抵抗そのものを妨害されてうまくいかない。右手は自重を支えるために後ろ手に肘をついていて動かせず、左手に握りしめていた短剣は取り落とし、その手すら拘束されて思うようにならない。足はかろうじて動くが、腹の上に馬乗りになってこちらに覆いかぶさる男に届くかといえば答えは否だった。
いやそれより、問題はこの男だ。うっすら目を開ければ、焦点の合わないほど至近距離でこちらを見つめる紅玉の瞳。青色のまつ毛は長く、それだけでこの男の美しさを垣間見る。こんな状況でなければ見とれていても誰も非難はすまい。だがその顔が、こちらの唇を吸い上げ、口内を思いのままに舌でかき回していやがるのなら話は別であろう。
――なぜ?
なぜ自分は、この男にキスなどされているのだ。自分はこの男を殺しにきたはずで、こんなことをするためにここまできたわけではない。そう、殺しにきたのだ。別にベッドで一夜をともにしたかったわけでもないしそもそもここは地上30階以上もある高層ビルの屋上だ。いや違う。そうじゃない。それ以前の問題だ。こいつは男で己も男なのだ。これでこちらがたおやかな美少年ならばまあ許容もしよう。精神的なダメージはあるにはあるがまあ納得もできる。だが残念ながら自分は、――自分で言うのもなんだが――筋骨隆々の厳しい褐色男だ。この体躯で同性の、しかも美青年に押し倒され組み敷かれる。だめだ。字面からもらうダメージですら大きすぎる。況や実体験においてをや。これはいくらなんでもあんまりじゃないか?
――なぜ!?
だいたいなぜこの男はここにいるのだ。自分はたしかにこの男を殺そうとしたが、凶器は短剣でも拳でも鉄パイプでもなく、ライフルだ。最大射程1,000メートル弱の狙撃銃。スコープ越しに狙った時アーチャーとこの青色の髪に覆われた頭部の距離は800メートル近く離れていたはずなのだ。だというのに今、焦点が合わないほど至近距離にそれがある。おまけにかなり密着している。
――なぜこんなことに!?
アーチャーは心の中で叫ぶが、それは男の唇に塞がれてうめき声にしかならなかった。