*前編から続く
次世代客船「ノルウェージャン プリマ」の命名式クルーズ。アイルランド・コーブを出港したノルウェージャン プリマは、翌日、英国のポートランドに到着しました。ここは、ブリテン島と幅約200メートルの砂州でつながっている陸繋島(りくけいとう)です。
■連載「クルーズへの招待状」は、クルーズ旅の魅力や楽しみ方をクルーズライターの筆者がご紹介します。
アイルランドから、英・ポートランド入港
バスツアーに参加し、アボッツベリー・亜熱帯庭園へ行きましたが、入場口でガイドがくれたのは、地図1枚と、「矢印に沿って進むとよい」というヒントだけ。庭園内に入ってゆくと、まず、英国の作家ルイス・キャロルの児童小説「不思議の国のアリス」像が迎えてくれ、ちょっとミステリアスな庭園散策が始まりました。うっそうと茂る緑の庭園を地図と「→」を頼りに歩いていくと、「シダの庭」「アジサイウォーク」「ビルマ(ミャンマー)のロープ橋」「秘密の小径(こみち)」「南半球の庭」「ユリの池」など、興味深い場所が次々に登場。ところどころに、ハートのクイーンやチェシャネコなど「不思議の国のアリス」の登場人物像が潜んでいるのも面白く、あっという間に時間が過ぎていきました。
次に訪問したのは白鳥のサンクチュアリ「アボッツベリー・スワナリー」でした。ここは、約25エーカーの敷地に広がる白鳥の巣作りの場で、その中心部を歩くことができるのです。優雅で清らかなイメージの白鳥が目の前に、100羽以上もいる様子は、壮観。特に、2羽の白鳥が描き出すハートのフォルムが美しく、見とれてしまいました。これはつがいの白鳥の求愛のポーズだそうで、夫婦になった白鳥の絆が強いことから、恋愛成就や結婚成就のシンボルともいわれています。
船上のインフィニティービーチと、びっくりスライダー
陸上観光を終えた後は、船の施設を満喫する時間。実は、この船は、プールまで革新的なのです。最近、外国のクルーズ船ではインフィニティープールが流行中ですが、この船では、たった一つだけではありません。たとえば、8階のインフィニティービーチは、複数のインフィニティープールや、大きなベッドと浅いプールなどを配置し、潮風の吹き抜けるおしゃれなオアシスを構成しています。
さらに、17階にはメインプールに加え、インフィニティーホットタブ(温水のインフィニティープール)が4カ所も。うち二つは「バイブビーチクラブ」内にあり、ロマンチックな椅子を配置したビーチクラブで海を見晴らすホットタブにつかれば、気分は爽快! 中央の円形バーでは、現代風の自然派カクテルや、無糖のお茶なども注文できます。
さらにファミリーで楽しめるプールも発見。「キッズアクアパーク」は、噴水やシャワーで遊べるカラフルな水の遊び場です。一方、「ウェーブ」はタイヤチューブに乗って滑るスリル満点のウォータースライダー。スタート直後の急降下に続き、空に突き出すようなバンクでぐるぐる回るのが、斬新。悲鳴を上げながら私は2回挑戦しましたが、10歳の少年は8回目に挑戦中で、周りの大人たちから「君がチャンピオンだ」「君が今日の新記録を樹立した」とたたえられていました。同じことをしている人たちが話をし、笑いあい、ほめあう。コロナ禍前はよく行われていた、このようなクルーズ中の素敵な交流が、徐々に戻ってきたこともうれしく感じました。