<未来への轍(わだち)>
戦争とともに生まれ、消えていった落語がある。それが「国策落語」だ。政府や軍部による思想統制が強まる中、落語家たちは郭噺(くるわばなし)など53演目を、時局にそぐわない「禁演落語」として演じることを自粛した。一方で、戦意高揚を目的とするため、盛んに作られたのが「国策落語」だった。
1945年8月15日の終戦によって国策落語は廃れたが、戦争のおろかさと平和の尊さを伝えるため、二代目林家三平さん(55)が2016年、祖父が残した国策落語を復活させた。祖父とは七代目林家正蔵さん(1894~1949年)。正蔵さんが創作した国策落語は、その名も「出征祝」。どのような物語だったのか――。
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