NHK元委託カメラマンに無期懲役 主婦強盗殺人で金沢地裁
金沢市の主婦、福田春奈さん(当時27)が昨年2月に遺体で見つかった事件で、強盗殺人と死体遺棄の罪に問われたNHK金沢放送局の元委託カメラマン、若生康貴被告(36)の裁判員裁判で、金沢地裁は2日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
神坂尚裁判長は判決理由で「債務の支払いを免れるために福田さんを殺害した」と指摘。被告の乗用車内から福田さんの大量の血痕が見つかったことは「犯人であることと極めて強く結び付く」とし、元妻にアリバイ工作をしたことなどは「犯人でなければ説明が極めて困難」とした。
被告は一貫して事件への関与を否認。弁護側は、被告が事件の夜は別の男性らと会っていたとして無罪を主張していた。神坂裁判長は「被告の供述は、あまりにも不自然で到底信用できない」と退け、「犯した罪から目を背け続け、反省の態度は見られない。残りの人生のすべてで罪を償わせるのが相当」とした。
判決によると、若生被告は昨年2月6日夜~7日未明、福田さんから株式投資名目で預かり、返済を求められていた現金800万円などの支払いを免れるため、車内で福田さんの首を刃物で突き刺して殺害し、遺体を石川県内灘町の砂浜に埋めた。
福田さんの遺族は代理人弁護士を通じ「おおむね正当な判決と受け止めている。(被告は)最後まで真実を語らず、自己弁護に終始し、残念というほかない」とコメント。弁護側は「主張が認められず残念。控訴は本人の意向を確認して決める」とした。
NHK金沢放送局は「業務を委託している映像プロダクションの元カメラマンが重大な犯罪で無期懲役の判決を受けたことは遺憾」との談話を出した。〔共同〕