【センバツ】中京大中京 古堅優之介が故郷、沖縄と名門の架け橋に
◇第98回選抜高校野球大会第10日 準決勝 中京大中京1―2智弁学園(2026年3月29日 甲子園) 【写真あり】みんなイイじゃん 三重・中西優斗「夏はレギュラーを」走塁技術を磨いて一時同点ホーム 【みんなイイじゃん】10年前、中京大中京の高橋源一郎監督は沖縄の知人に伝えられた。「中学野球のチームをつくります。良い選手が育てば、愛知に送らせてください」。何年も待ち続け、「ついに育ちました」と連絡が入った。それが背番号16の古堅(ふるげん)優之介(3年)。学校関係者によると、1923年創部で初となる沖縄出身の選手だ。 古堅は受験の日に初めて電車に乗り、周りの人に助けてもらいながら学校にたどり着いた。入学すると外野が本職にもかかわらず、なぜか投手としても期待されていた。「何の行き違いか“最速140キロの二刀流”と伝わっていたみたいで…」。1メートル64の小兵野手が本当の姿。屈強な選手との競争に疲れた時は、新たな趣味になった銭湯に通う。「沖縄は湯船に漬かる文化がない」。お気に入りの銭湯で高橋監督と遭遇しても、ここだけは譲れないと通い詰める。 不慣れな愛知の生活にも「気持ちだけは折れなかった」と歯を食いしばり、俊足を武器に欠かせない存在になった。今大会は帝京(東京)との2回戦で聖地初安打も放った。「歓声が凄かった」。沖縄から駆けつけた両親に成長を見せることもできた。 奮闘が故郷に伝わり、4月には同郷の後輩が入学してくる。古堅の挑戦が、沖縄と名門との架け橋になった。 (河合 洋介)