広陵野球部・暴力問題「加害生徒」側が「被害者の親」を刑事告訴 双方の主張は… 被害者親は「個人を特定の意図はない」と説明 加害者代理人弁護士は「オーバーキルの状況が生まれた」と主張
「直接、公表はしなくても……」
「東京地検の方から事情に精通した安佐南署(広島県警)に告訴状を提出したほうがいいと薦められたのです。昨年11月に提出はしておりましたが、広島県警としては第三者委員会の関係者への聞き取りも終わったということで、3月23日に受理されました」 既に被害者は転校し、加害生徒らは2月に卒業式を迎えて、現在は第三者委員会(昨年10月に学校が設置)の報告を待つ段階であるが、加害生徒はSNSで名前をさらされたことで進路選択にも大きな影響が出たという主張だ。玉井弁護士が続ける。 「加害者も(暴力事件の)一部は認め、(事件の直後に)既に謝罪したつもりでいました。猛省し、反省し、学校の処分を受けたにもかかわらず、昨年の夏に名前をさらされた。いわばオーバーキルの状況が生まれたわけです。我々としては投稿した親権者に加え、拡散した(インフルエンサーの)方々に対しても問題にしたい」 しかし、親権者が加害者の名前を公表したわけではない。 「直接、公表はしなくても、内部資料等を渡して拡散を共謀したのではないか。その辺りが明らかになれば……」 昨夏に暴行事件が報道されて以降、被害者の父親と連絡を取り合い、広陵の抱える闇を報じてきた筆者のもとには、「被害者(A君)にも問題があった」「A君がもともと先輩に対して反抗的な態度を取っていた」というような声や連絡が相次ぎ、学校関係者も自己弁護するようにそれを拡散していた。 A君は集団暴行事件の被害者なのだ。まさしく多勢に無勢の状況が生まれており、転校を余儀なくされたA君にとって二次被害のようにも受け取れた。 加害者のひとりである生徒と、被害者の親権者の主張が法廷で争われることとなり、学校の受験者や野球部の入部希望者も減少するなか、広陵は「すべては第三者委員会の結果が出てから」と話すのみだ。被害者らが求める中井前監督らの謝罪と再発防止策の徹底を公にすることはなく、だんまりを決め込んでいる。これでは信頼を取り戻すことは難しく、名門野球部の再建にはまだまだ時間がかかるだろう。 ■取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
【関連記事】
- 【写真】「反省してるなら便器なめろ」広陵高校側が被害者の両親に渡した報告書
- 【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
- 《大谷翔平から26億円詐取したギャンブル胴元》わずか“5か月で出所”していた!
- 《真美子さんが観に来るとよく打つ》大谷翔平、妻が東京ドームに訪れていたWBC韓国戦で「即ホームラン」の大活躍…今季も注目される「ファミリー観戦の効果」
- 【大阪桐蔭の強さの秘密】「心から野球をしろ」西谷監督と選手とのコミュニケーションツールは「野球ノート」 そこに書かれた言葉