“問題は影響の広さではない。化学減産の連鎖にはタイムリミットがあり、最も早い医療用プラスチックは数週間でひっ迫し、汎用樹脂も2-3か月で供給調整が現実味を帯びる
影響の起点はナフサだ。日本はエチレン原料の95%をナフサに依存し、その4割超を中東から調達している。石油備蓄は放出前の時点で国家・民間・産油国共同を合わせて240日分あるが、ナフサの在庫はシティグループ証券の推計で20日分しかない。石油には数か月単位の政策バッファーがあるが、ナフサには数週間しかない。
この格差は制度に起因する。石油備蓄法は原油とガソリン・軽油・灯油・重油といった燃料製品を備蓄の対象にしている。ナフサは法律上は石油製品に含まれるが、備蓄の実務では燃料が優先される。政府が26日に始めた国家備蓄の放出でも、元売り4社に引き渡された原油はまず製油所でガソリンや軽油に精製される。国民の生活と物流を支える燃料が先で、化学原料のナフサは後回しになる。本誌が14日付で報じた通り、備蓄原油が軽油として末端に届くのは4月中旬以降だ。ナフサへの配分はさらに遅れる。”
備蓄放出でも届かないナフサ、21中分類に連鎖
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