「外国人犯罪」が増加しているという誤解|犯罪学教授が解説
立正大学教授 丸山泰弘(犯罪学・刑事政策)が、ニュースでは聞けない犯罪学、刑事政策の話について、分かりやすく解説します。過去のエピソードをアップしました。今回のテーマは「外国人犯罪」です。
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日本の治安が「外国人犯罪」で悪化しているような言説がSNS等で目立つようになりました。今何を考えるべきなのか、犯罪学・刑事政策教授が解説します。
スタッフからひとこと
少し前から「◯◯人がどこそこの治安を悪化させている」という話がSNSで流れてくるようになりました。そうこうしているうちに、事件や事故のニュースで「○○人が~」と国籍を連想させるような報道が増えてきてたと感じるようになりました。そして、あっという間に、街中で、テレビの中でさえも、「争点は『外国人政策』」と聞こえてくるようになりました。6割の方が「『外国人』が必要以上に優遇されている」と感じているとの報道を目にした時はわが目を疑いました。
勿論そんなそれに対して「そんなことないです」ということも流れています。そんな事実はどこにもないのに、違うよ、と教えてくれる人もたくさんいるのに、自分の周りの人からも、「『外国人』は優遇されてる」「『◯◯人は反日と思う」とさらっと言われて、とまどうこの感覚。これは1990年代後半からの「日本の治安は悪化している」「少年犯罪が低年齢化し凶悪化している」とテレビでも新聞でも語られ、周りの人たちが当たり前のように「最近は物騒で」と言っていた、あの頃と同じだと最近思うようになりました。
当時、刑事政策・犯罪学を学び始めていた私としては、いやそんなことないで?数字全然違うで?犯罪めっちゃ減ってるで?と、家族にも、友だちにも、さんざん話しましたが、最初の反応は「あんなにテレビで言っているのに?」でした。なんとなく怖い気がする、でも、自分の周りの治安は別に悪化していない。大阪で一番(ということはほぼ日本で一番)ひったくりが多い街として名を馳せたうちの地元ですら、誰も「自分の身の回りで治安が悪化した」と言った人には会ったことはありません。ひったくりにあった人なら何人か浮かびますが、それは別にその時期に急に増えたものではないのです。なのにみんなが熱に浮かされたように、体感治安の悪化を嘆き、少年にびびり(私らだってたいがい周りをビビらせていたかもしれないのに)、日本の犯罪増加を憂いていました。今振り返っても、わけがわかりません。あれはいったいなんだったのか。私たちは何の蜃気楼を見ていたのでしょうか。
そして結果として、犯罪増加などまったくしていなかったのに、事実として刑務所に閉じ込められる人は急増し、つまり日本には「出所者」が増えました。過剰収容になった刑務所で辛い経験をした人が多くおられたことでしょう。また、受刑経験がその人たちのその後の人生を一層困難にしたであろうと想像します。「なんか蜃気楼を見ていたようだね」で済まされる話ではないのです。その”イメージ”や感覚が国の政策となり、この国に住む人たちに大きな影響を与えたのですから。
今、「外国人に厳正に対応する」と言い出した人たち、そしてそれに乗っかっている人たちがいます。大きな声で言う人が増えることで、なんとなくそうなのかなぁ、と思う人も増えていきます。「そんな事実はどこにもないけれど、なんとなくみんながそう思っている」あの時と同じ感覚を感じます。そして、SNSが存在する分、早く広く激しくなっているように思います。私は、本当に、今の状況を怖いと感じています。
もう1つ個人的なことを書きます。大阪には、いわゆる在日朝鮮・韓国人の方たちをはじめとする日本国籍を持たずこの国で生きる人たちや、自分たちのルーツを「日本」だとは考えていない人たちがたくさん住んでいます。「あなたは日本人ですか」と問われた時に、「国籍はないけど、かといって日本以外で暮らしたこともないけど」とか、「そうだけどちょっと違うような気がする」とか、そういう人がクラスに何人もいるのです。大人になって違う土地で暮らして初めて、日本中がこうではないのだと知りました。大阪はとりわけ、国籍等のバックボーンだけではなく、人に知られたくない過去や家の事情があるという人も多くいます。私の親戚にも、友人にも、実際に何人もいるのです。
今、「日本人」という単語が街を飛び交っています。これは、誰のことなのでしょうか。国籍でしょうか。選挙権でしょうか。自分の友人が、同僚が、日本国籍を有しているかなんて、知っていますか?選挙権となると、国籍だけではないですよね。住民票を置いたまま別の場所で暮らす人には選挙ハガキは届きません。同じ街に生まれ、ともに青春を過ごして大人になってきた、その友に、選挙権があるか、選挙に行くことができるかどうか、何人知っていますか?本人に聞きますか?選挙の話をした時に「私選挙権ないからな~」と言われた時、なんて返せばよいのでしょうか。
私は「日本人ファースト」「外国人を優遇しない」等の言葉を聞くと、心がとても苦しくなります。そのライン引きは、私はこの国で生きていていいのだろうかと私を苦しめ、追い詰めるのです。
『茶色の朝』という絵本があります。「飼い猫は茶色のみ」「飼い犬は茶色のみ」「新聞は茶色新聞のみ」…まぁそれがいいって言うんだししょうがないな、と思っていた私に訪れる「ある日の朝」。今こそみんなで読みたい本です。
映画にもたくさんのヒントがありますよね。古くは『GO』や『パッチギ』、番組でご紹介した『東京クルド』『福田村事件』、他にも『マイスモールランド』など。私は、人類は前進していると信じています。人を区別し、排斥してきた歴史と同じ過ちを繰り返すことはないと信じたいのです。それこそが、私たちが持つべき誇りなのではないでしょうか。
長くなってしまいました。大きな主語で何かを恐れるのではなく、1つ1つ順番に、ともに考え、悩んでいただけたら嬉しいです。(み)
こんな話をしています
・プロもハマった「外国人犯罪」の落とし穴
・無意識から生まれる差別
・その職質は公平に行われてる⁈
・3パターンの「外国人犯罪」
・外国の方に対する刑事施設での処遇と対応
・日本でともに生きるためにできること
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犯罪学の視点から語るエンタメ作品
『東京クルド』(2021年公開/日本)
監督:日向史有
2021年/日本/カラー
ツミナハナシを話すヒトたち
丸山泰弘:立正大学法学部 教授/知的エンターテインメント・クリエイター
山口裕貴:フリーランス(パラリーガルなど)
※2人とも、一般社団法人 刑事司法未来 理事
でてきた用語・人物
犯罪対策閣僚会議
レイシャルプロファイリング(racial profiling)
受刑者の属性及び犯罪傾向の進度による処遇指標:F級
もっと知りたい
『福田村事件』(2022年、日本)について
『福田村事件』は関東大震災直後の朝鮮人へのデマから起こった虐殺事件をテーマにした作品です。異物を排除していくことが、どんな社会を生んでいくのかを犯罪学の視点から語っています。お聞きいただければ幸いです。
番組MC・丸山泰弘 初の新書『死刑について私たちが知っておくべきこと』発売中!
「丸ちゃん教授のツミナハナシ」メインパーソナリティーの丸山泰弘が、ちくまプリマ―新書(筑摩書房)にて、初めての新書『死刑について私たちが知っておくべきこと』が発売されます。是非お買い求め下さい。
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「丸ちゃん教授のツミナハナシ-市民のための犯罪学-」
・主催:一般社団法人刑事司法未来
構成:合同会社黒子サポート


コメント
5人口の2%の外国人が
犯罪全体の5%を起こしてて
凶悪犯罪だと10%になる
あと重要指名手配ポスターは金朴李崔だらけ
そもそも左翼や在日たちが
闇バイトがー強盗がーと捏造で騒いでるのに
それはないんじゃないかなあ
強盗件数は戦後最低レベルに低く(最低値はコロナ禍)
各国との比較でも
アメリカが12万件
日本が1千件
彼らの母国韓国が5千件なのに
適当な事ばかりほざいてるんじゃねえぞ。
警察庁が定義する「重要犯罪」と「重要窃盗犯」の総数はコロナ禍前より急激に増えてる。
増えても減っても日本人の生活とはあまり関係ない軽犯罪なども含まれる総検挙数より、こっちのほうを重視すべきだ。
2024年 888(502+386)
2023年 742(419+323)
2019年 482(282+200)
※カッコ内の左が重要犯罪、右が重要窃盗犯
あなたの無責任な情報の拡散のせいで「外国人による凶悪犯罪は増えてない」という間違った認識が広まり、その結果として対策が行われず日本人が凶悪犯罪に巻き込まれるとか考えてるのか?あなたのせいで間接的に日本人の人生が台無しにされる事だってあるんだぞ?どれくらい罪深いことしてるか自覚あるか?
仕事柄、西欧に何年も滞在したが、多文化共生の推進の名の下で治安が崩壊する過程を見せつけられた。あなたみたいな欧米の周回遅れの意識高い系woke日本人は俺から見れば売国奴にしか見えない。
そんなに多文化共生が素晴らしいと思うなら1年で良いから向こうに住んでみろ。
俺は多文化共生の推進などという寝ぼけたことをほざく日本の政治家、学者、活動家などを見る度に、そいつらの経歴を可能な限りネットで確認する。
案の定、大半は欧米に住んだことが無い連中ばかりだ。
そいつらの脳内では「多文化共生がなされた欧米では、ルーツが異なる人々が和気あいあいと生活している」という妄想をしてるんだろうが、現実はそんなに甘くねえよ。