システム導入したのに、気づいたらExcelに戻ってるあの現象に名前をつけたい
こんにちは、DXって言葉を聞くと未だにデラックスって一瞬思うノザキです。
みんなちょっとだけ思いますよね?え?思わない?・・・今日はちょっとDXの話をしたいと思います。もう枯れ果てた話のような気もしますけど、華やかなテクノロジーの話じゃないんです。もっと地味で、もっと大事な話。
DXの話をする前に、そもそもデータあるかどうかが鍵!
この数年「DXで業務を変えたい」「AIを活用したい」「データをもとにした経営がしたい」みたいな話、めちゃくちゃ聞きましたよね。考え方自体はすごくいいし進めるべきだと思うんです。でも、なかなかうまく進まない。
で、なんで進まないのかなって考えたときに、根本的なことに気づいたんです。そもそも、判断のもとになるデータが毎日ちゃんと溜まっていないかもしれないという話なんです。
これ、「当たり前でしょ」って思うかもしれないんですけど、実は本当に多くの会社がこの段階でつまずいてるんです。DXの話をしようにも、スタート地点に立ててないケースが珍しくなかったりします。結果「DXって言っても何をしたらいいかわからない」ってなるんですよね。
デジタイゼーションとデジタライゼーション
ちょっとだけカタカナを使わせてください(もう使ってるけど)DXには段階があって、ざっくり言うと2ステップあるんです。
ステップ1:デジタイゼーション 今まで紙やホワイトボードや口頭でやっていた情報を、デジタルで記録・蓄積すること。要するに「データをデジタルで溜める」。
ステップ2:デジタライゼーション 溜まったデータを活用して、業務や事業のやり方そのものを変えること。要するに「データを使って仕事を変える」。
で、当然なんですけど、ステップ1ができてないとステップ2には進めないんです。データがないのにデータ活用はできない。説明すると「そりゃそうでしょ」なんですけど、不思議なことにステップ2の話が先行して独り歩きしていることがすごく多い気がしていて。
「見える化したい」「事業を転換したい」「効率をよくしたい」って。気持ちはわかるんです、わかるんですけど……分析するデータがそもそもないんですよね。
溜まらない → 活用できない → 失敗、の悪循環
自分でも体験したことなんですけど、よくあるパターンを書いてみます。
DXやりたい → システムを入れる → でも入力が面倒だったり難しくて現場が使わない → データが溜まらない → 活用できない → 「DXうまくいかなかったね」 → システムがホコリをかぶる。そしてExcelへ...
この悪循環、本当によく見るんです。昔、社内SEをしていた頃にも似たような光景を見ました。立派なシステムを導入したのに、半年後にはExcelに戻ってるっていう。あのときの既視感が、製造業でも多くの会社でそのまま再生されてるような気がしてて。
で、この問題の根っこは何かというと、ステップ1の「データを溜める」を簡単にする設計が抜けてることなんだと思うんです。
システムを入れること自体が目的になってしまっていて、「システムにちゃんとデータが入り続けるか?」の設計や検討がされていない。みんなが毎日使うものが面倒だったら、そりゃ使わなくなりますよね。「これくらいはできるだろう」の感覚は大体甘いものです。
製造業に日報が相性いい理由
さて、ここからが本題というか、僕がずっと考えてきたことなんですけど、
製造業の仕事って、イレギュラーだらけなんですよね。予定通りにいかないのが日常。急な仕様変更は来るし、設備は止まるし、材料は届かないし、やり直しもある。担当の職人さんが体調崩して他の人ができないなんてことも普通にあったりして。
そこに「予定を先に立てて、その通りに進捗を入力してください」っていう工程管理を入れると、現実とシステムがどんどんズレていきます。で、ズレたデータは使い物にならないから、結局誰も見なくなる。しかも入力がすごく大変だったりするとそれが起こりやすい。
じゃあどうするか。僕は最近これを考えてたんです。
日報なんです。ええ、日報なんです。
日報って「今日何があったか」を後から書くだけ。予定と現実のズレを気にしなくていい。起きたことをそのまま記録するだけだから、製造業の現場と相性がめちゃくちゃいいんです。だって実際、システムがなくても日報を書いてる会社さんってとても多いじゃないですか。すでにある習慣をデジタルに載せるだけだから、新しいことを覚える負荷が少ないんですよね。
ミカタノートが日報を起点にした設計にしているのは、ここに理由があります。
まずは日報で「毎日データが溜まる」という状態を作る。これがデジタイゼーション。で、溜まったデータから原価や工程の分析が自動的に見えてくる。これがデジタライゼーションの第一歩。この順番を両方ちゃんと設計してはじめて、DXの入り口に立てるんだと思っています。
DXのはじまりは、足元にある
華やかなテクノロジーの話は気持ちがいいんですけど、DXの具体的な第一歩って、実はすごく地味なんですよね。
僕が考える第一歩は「毎日の日報がちゃんと入る仕組みを作る」。これだけなんです。
AIも分析も事業転換も、その後でいいというか、その後でしかできないし考えられないんです。まずはデータが溜まる仕組み。それも、現場の人が迷わずに、毎日続けられる仕組み。ここを甘く見てると、どんなに立派なシステムを入れてもうまく活用できないんじゃないかなと思っています。
みんなが使うものは簡単でなければならない。そう思いますし、それが現場への優しさなんだと思っています。
まずはデジタイゼーションを最重視しよう。地味だけど、ここが全部の土台なんです。
……と、かっこよく締めたいところなんですけど、実はうちの会社でもデザイン業務の進捗とか計画とか、いろいろ試行錯誤してやってみたんですよ。でも結局、続かなかった。仕組みが重すぎたんだと思います。
で、最終的にたどり着いたのが「最低限の日報をちゃんと記録する」っていう、一番シンプルなやつでした。一番大事なのは毎日きちんと記録されること。それが地味だけど強い会社をつくる第一歩なのかなと、自分自身の失敗も含めて最近そう思っています。
Want to publish your own Article?
Upgrade to Premium