日本ハム・新庄監督が語る、選手を1億円プレーヤーに変える育成術「短所はほとんど無視します」
◆「内野をさせてください」スタメンを勝ち取った現役時代の執念
南原:「新庄監督は若い選手を育てるのに非常に長けていますよね。彼らが成長するには何が必要だと思いますか?」 新庄:「いちばんは競争心ですよね。仲間ですけど、同じポジションでは負けたくないという気持ち。今のうちのチームは、選手をひとつのポジションで使うわけじゃないので、そういったライバル争いがいくつもある。それがいちばんですね」 南原:「確かに。セカンドひとつとっても、外国人選手がいるのに、野村(佑希)選手や吉田(賢吾)選手も入れようとか常に競わせていますね」 新庄:「もう来た時点で練習から競争じゃないですか。僕がそうだったんです。現役時代、外野手なのにサードデビューなので」 南原:「レギュラーになれるんだったら、それでもいいってことですか?」 新庄:「もちろん。どこでもいいんです。最終的に僕はセンターでレギュラーを獲るとわかっていたので、きっかけはなんでもよかった。『内野をさせてください』って二軍のコーチに頼んだんです。どこで誰が怪我をするかわからないじゃないですか。そしたら怪我をしてくれて。というか怪我しろと思っていた(笑)。早く俺の出番が来るからって」 南原:「準備していたから、たまたま空きが出た時に外野にいけたんですね」 新庄:「1打席目の初球、バッティングコーチからは『若造には外の真っすぐが来るから、センター前に打って来い』と言われたんですけど、『嫌です。僕みたいにガキンチョには変化球でカウント取りくるので、カーブで狙います』と言って、カーブをホームラン。狙い球を絞って結果を出して、3日後にはタイガースのスターになっていた(笑)」 南原:「今の話を聞いていて思いました。今の日本ハムの選手たちは、みんな『新庄剛志』なんですね。どこでも守って、何番でも打って、とにかくレギュラーを奪いにいく」 新庄:「中日のOBの方なんかに『よく郡司をサードで使ったよね。すごいわ』ってよく言われるんですよ。いや、あなたたちしてないでしょって。やらせていたらうまくできるかもしれないのに、挑戦もさせてないじゃないですか。僕は選手に挑戦させる『勇気』はありますね」