「すぐれた聞き手」になるには?
この世界はいつも「話し手」で溢れている。あらゆる情報が向こうからやってくる。話されている。しかし、それに対して「聞き手」はほとんど足りていない。いつだってどこだって「話したいひと」のほうがたくさんいて、「聞きたいひと」は全然足りていない。AIはどんどん記事を量産するけれど、それを読みたいひとは足りていない。
多くのひとが「おれの話をきいて!」と思っている。半ば、そのためにひとと関わっているまである。放課後のカラオケみたいに、タンバリン叩いて首振ってノってるフリして、じつはみんなが「じぶんのターン」を待っている。とにかく、歌い足りない!
だからもし、誰かが「すぐれた聞き手」になることができたら、そのひとはこれからのAI時代にも多くのひとに必要とされる「とっても貴重で、かけがえのない存在」になれるはずだ。どのコミュニティにおいても重宝され、そしておいしい思いをするに違いない。
これまで以上に情報があふれる時代に、より重宝されるのは「情報をうけとってくれる人」である。つまり、すぐれた聞き手なのだ。
これまで10年ほど「奢られ屋」として生活し、のべ8000人に奢られてきた。そのように暮らせたのも、「聞き手」としての素質が多少なり有ったからだと自負する。
こないだ奢りにきた某大手勤務マンが「リモートワークで暇」「暇潰しに副業やったら儲かった」「退職して競合他社つくってウチの会社倒す」と言っていて、やはり、ひとは暇になるとすぐ打倒幕府志しがちなので、「通勤」という名の参勤交代でコストを払わせて疲弊させるのは合理的なんだなぁ、などと。
こないだ奢りにきた中国のヲタク事情に詳しい人が「中国はひとりっ子政策の影響で兄弟がいない」「つまり、みんな妹がいない」「結果、『妹系アニメ』の人気がクソ高い」と言っていて、「えっ、高圧的な姉は?」と投げたら、「それは国家で懲り懲り」という結論に。習近平って、萌え姉キャラだったんだ
「すぐれた聞き手」とは、一体なんだろう?
「すぐれた聞き手」になるには、どうすればいいのか?
1、話し飽きる
「良い聞き手」になるには、話し飽きることだ。つまり、小出しにしない。いろんなところで、いろんなひとに話さない。満足に、一箇所で喋りきってしまうことだ。
たとえば、わたしはここ『X』や『noteメンバーシップ』において、常に「話し手」である。わたしは、ここで安全に話すことができる。好きなことを好きなだけ話し、それを「聞きたい」というひとが勝手に聞いていってくれる(いままさに、わたしとあなたの関係性がそうなっているように)。
もしも仮に、だれひとり聞き手がそこにいないとしても、わたしは「話した気になる」ことはできるわけだ。すると、話したくなくなる。というより、「話さないといられない!」…というシーンが減っていくのだ。
ひとが「すぐれた聞き手」になるとき、そのひとは「話さないといられない!」という状態にない。ただ黙って聞く、という選択肢をもっている。ただ黙って聞いていたい、という欲望をもっている。ただ黙って聞いている必要はない。しかし、その選択肢や、欲望を必ずもっている。
すぐれた聞き手になるには、まずは「話さないといられない!」という状況から脱することだ。そのためには、まず自分が自分で自分のしたい話を誰よりも熱心に聞いてやることだ。
このように「客観的な文章を書くこと」は、もしそこに明確な「聞き手」が存在しなくとも、自分と向き合う時間を生み出してくれる。
2、欲情する
もちろん、ただ話してばかりではネタが尽きる。書くことがなくなる。でも書きたい。もっと自分の話がしたい!…すると今度は、聞いて回らなくてはならなくなる。ひとになにかを聞かないと話せない。話したい。だから仕方なく聞くしかない。すると、自然と「ひとの話を聞きたくなってくる」のだ。
すぐれた聞き手とは、「相手の話を聞きたい、と心の底から欲しているひと」である。つまり、すぐれているのは技術ではない。欲望なのだ。
すぐれた聞き手は、欲望がすぐれている。
3、健康になる
すぐれた聞き手になるには、「話さないといられない」という状況を、事前にそれを解放する時間を設けることで発散し、そして、そのあと「どうしても聞きたい」と心の底から思えるように欲望の準備をすることだ。
そして欲望を持つには、よく寝て、よく動き、よく食べて、よく話し、よく書き、そしてよく寝ることだ。欲望は体力であり、体力なしには成り立たない。興味をもつには体力がいる。すべてを吐き出して、そしてまた取り込まなくてはならない。健康な臓器が必要だ。
それに、どうやら一般的にいって、ひとのはなしを大量に聞くのは疲れるらしい(筆者はあんまりその感覚がないのでわからない)。疲れることをたくさんするには、健康がだいじだ!
まとめ
すぐれた聞き手になろう。まずはだれにも見えない場所で、すべてを語り尽くしてしまおう。自分が自分の話し手になり、自分が自分の聞き手になろう。そしてやがて話すことがなくなり書くことがなくなり、もっと話したい書きたい!…と欲情しよう。そのために、聞くことがもっとも有意義な手段であることを身体で理解し、ひとのはなしを聞くだけで気持ちよくなれるようになろう。そして、そのために基礎となる健康を維持しよう。欲望は健康が規定する!
ここまで読んだ物好きへ。
これまで、わたしが「聞き手」として引き出してきた面白エピソードは、下記アカウントに整理してあります。ぜひフォローしてって!
こないだ奢りにきたGoogle社員が「企業には障がい者を雇う義務がある」「ノルマ人数を雇わないと罰金になる」「ぼくは身体障がい1級だけど、手足が動くし精神障害もなくてコスパ最強で、即Googleに採用された」「1級は障がい者2人分の扱いになるんです」と言っていて、カードゲームの話かと思った。
こないだ奢りにきた某48人系アイドルが「恋愛は禁止され、バイトの経験もないまま、老けたら『卒業』という名目で捨てられる」「まともに中学にも行かず、謎のダンスと厳しい上下関係をうまく生きる方法だけ覚えた」「進路は結婚か麻布か詐欺師」と言っていて、アニメに出てくる特殊な専門学校だった。
「絵が好きなわけではないと気づいた」という美大生が奢りにきたので、くわしく聞いてみたら、「絵だけが人生だと思って進学した」「だけど、それはただ『絵を描くキャラ』がクラスにおけるアイデンティティになっていただけ」「絵を描くのが当たり前の場所にきたら、虚無になった」と言っていて、
「独身アラサー女」の設定で稼ぐ3児のママが奢りにきた時に「マーケを学んだら、まずはターゲット設定が大切と学んだ」「子持ちの既婚者は、忙しいし幸せだからSNSに滞在しない」「なので、ひまで孤独感がつよくSNSが生活必需品である独身アラサー女をターゲットにしたら成功した」と言ってて、
「わたしは汚言症でして、どんな場所でも急に下ネタを叫んだりしてしまうんですが、奢らせてもらえるでしょうか?」とDMがきたので、「まあ個室ならいいんじゃねえか?」つって、てきとーに奢られてきたんだけど、
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