高嶺の花に何回告白しても断られたので、諦めたらヤンデレた
ボツにしようと思ったけど投稿。
たまーに個人のヤンデレ観を押し付けて来る人がいますが、こんなアバウトな概念に正解なんてないので説教はお引き取り願いたいですね。
あとちなみにマナティの乳首は脇に付いているらしい、吸いたい
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第一章:告白、その数12回
「綾瀬さん、好きです。付き合ってください」
それは文化祭の帰りだった。
吉岡は、学年で誰もが手の届かないと思っている結月に、通算12回目の告白をしていた。
「……また? ほんとにしつこいね、吉岡くん」
結月はため息を吐いて、まっすぐな目で見上げてくる彼を面倒くさそうにいなした。
「何度言えばいいの。無理って言ってるのに」
「うん。でも、俺は本気なんだ。綾瀬さんが嫌がらない限り、言い続けるよ」
結月は呆れたように笑って背を向けた。
「勝手にすれば? 私は、絶対に好きにならないけどね」
その言葉にも、吉岡は傷ついたような顔を見せず、ただ一人、静かにその背を見送った。
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第二章:風が止んだ日
そんなやり取りが、1年半。
吉岡は変わらなかった。淡々と、そして粘り強く。
結月の誕生日、テスト明け、三者面談の後、何かあるたび告白した。
だがある日、結月は奇妙な違和感に気づいた。
(……今日は、来ない)
教室の前で立ち止まることも、視線を送ってくることもなく、吉岡はただ一人、窓際で本を読んでいた。
(……昨日も、そうだった)
3年目の春、吉岡は告白をやめた。
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第三章:気づきたくなかった違和感
「ねぇ、最近さ、吉岡くんどうしたの? あんたのストーカーやめたの?」
友人に軽口でそう言われたとき、結月の胸にちくりとした痛みが走った。
「別に、どうでもいいじゃん。うざかったし、やっと空気読んだんでしょ」
そう言いながら、何かを失ったような寂しさが消えない。
放課後、偶然すれ違った吉岡に、結月は思わず声をかけた。
「……ねぇ、最近、なんで何も言ってこないの?」
吉岡は一瞬驚いた顔をした後、微笑んだ。
「ごめん、綾瀬さん。……もういいかなって思って」
その笑顔は、初めて出会った頃よりもずっと穏やかで、遠く感じた。
「誰か好きな子でもできたの?」
「ううん。好きな人は変わってないよ。ただ、叶わないならもう迷惑かなって」
その言葉が、心臓に刃を突き立てる。
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第四章:崩れる均衡
吉岡は本当にやめてしまった。
廊下でも、教室でも、目すら合わせてこない。
代わりに、クラスの地味な女子と談笑している姿を見かけるようになった。
(……何、あの子。誰?)
(どうしてあたしじゃないの?)
今までは“自分が上で当然”だった。
なのに、今はまるで”蚊帳の外にいるのは自分”だった。
その日の夜。結月はスマホを開いて、吉岡のSNSを開き、最近フォローした女子のアカウントを確認し、全ての投稿を見て、削除した。
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第五章:あなたに埋まりたい
「綾瀬さん、何してるの……?」
夜、自宅に帰ると、玄関前に彼女がいた。
制服のまま、傘も差さず、じっとこちらを見つめている。
「…なんで、来たの」
「やっぱり、好き。お願い、もう一度、あたしを見てよ」
涙が混じるその声は、かつての冷たい態度の面影もなかった。
「……無理だよ。俺はもう、吹っ切ったから」
そう言ってドアを閉めようとした瞬間――
「じゃあ、私、死ぬから」
ヒステリックな声とともに、結月はドアにすがりついた。
吉岡の目をじっと見つめるその瞳は、乾いた執着で満ちていた。
「いいよ、死ぬって言ったのは脅しじゃないから。ただ、あなたが私を見てくれない世界に、生きてたくないだけ」
———
第六章:気づいた時には遅くて
「……最近、綾瀬さん、吉岡くんによく話しかけてるね」
そう、千紗がぽつりと漏らしたのは放課後の教室。
窓の外に広がる茜色の空とは裏腹に、僕の胸はざわついていた。
「いや、別に話してるってほどじゃないよ」
僕はそう言いながらも、今日もまた彼女が妙に距離を詰めてきたことを思い出していた。
——下駄箱で待っていた彼女。
——「偶然だね」と笑いながら、同じ方向に歩く足音。
——すれ違う女子を見て、不機嫌そうに視線を逸らした顔。
「……なんなんだよ、ほんとに」
僕は自問する。
彼女は、僕のことなんて好きじゃなかったはずだ。
告白しても何度も拒絶され、バカにされたような態度も取られてきた。
それを……今さら。
「今さら、なんだよ」
誰にともなく呟いた。
でも、その夜。スマホに通知が届いた。
「明日、放課後ちょっといいかな?」
それは、綾瀬結月からだった。
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第七章:白い部屋と、黒い感情
放課後、教室に残っていたのは僕と彼女だけだった。
カーテンが揺れる音が、妙にうるさく感じる。
「ねぇ、駿くん。前に、私に言ってくれた言葉……覚えてる?」
彼女は机に肘をついて、じっと僕を見ていた。
「……どの話だよ。結構言ったからな」
「“好き”って」
彼女の声が揺れる。
でも、その目だけは揺れていなかった。
むしろ、異様なまでに真っすぐで、怖いくらいに。
「……なんで、今になって」
「ずっと考えてた。なんで私は、あんなふうにしか答えられなかったのかなって。……本当は、嬉しかったのに」
静寂。言葉が落ちる音が聞こえた気がした。
「でも、君はもう私を見てくれない。話しかけても、笑いかけても、全部、昔と違う」
彼女は立ち上がり、僕の机に手を置く。
「ねぇ駿くん、どうして他の子と楽しそうに話すの? どうして、私にはそんな顔見せてくれないの?」
吐き出すように言う声は、悲鳴にも似ていた。
「私、こんな気持ち、知らなかった。胸がぎゅってなるの。息が苦しくなるの。頭の中、全部、駿くんで埋まってるの」
「やめろよ……今さらそんなこと言われても、俺は……」
言いかけた言葉を、彼女の手が遮る。
僕の頬に添えられた手が震えていた。
なのに、その瞳は確信に満ちていた。
「大丈夫だよ。私、駿くんに“愛される方法”なら、たくさん考えたから」
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第八章:囲い込み
それからの日々、僕の周囲の空気が変わった。
誰かと話せば、後ろで気配を感じる。
クラスメイトが僕に近づこうとすると、彼女が何気なく視線を送り、言葉少なに会話を遮る。
休み時間、机に置かれたお弁当。
「昨日、頑張って作ったんだよ?」
微笑む彼女は、かつて僕が知っていた彼女ではなかった。
否、それは僕の“理想の綾瀬結月”が幻だったというだけだ。
「……ありがとな」
そう言うと、彼女の顔は本当に嬉しそうにほころんだ。
それが余計に、僕を縛る。
『逃げられない』
僕の直感がそう囁いた。
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第九章:そして、歪んだ幸福へ
ある日、廊下で千紗が僕に話しかけてきた。
「吉岡くん、大丈夫……?」
その時、背後から冷たい視線を感じた。
振り向くと、遠くから彼女がじっとこちらを見ていた。
その夜、千紗のロッカーが壊され、手紙が入っていたと噂になった。
内容は明かされなかったが、翌日から彼女は僕を避けるようになった。
放課後、僕は再び教室に残される。
そして、彼女がそっと隣に座る。
「ねぇ、駿くん。私たち、ずっとこのままでいられるよね?」
柔らかい声。だがそこに、疑問の余地はない。
答えは決まっているという声色。
「君のために、全部整理したんだよ。君の周りの“邪魔なもの”……全部、どこかにいったの」
「……やめてくれよ」
「どうして?」
彼女は首をかしげる。
無垢な顔で、無垢な声で。
「だって、私を拒絶する理由、もうないでしょ?」
彼女の手が僕の頬をなぞる。
その体温が、妙に熱かった。
「君が私を諦めたから、私も狂っちゃったんだよ。……全部、君のせいだから」
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第十章:終わりの始まり
逃げ場など、とうの昔になくなっていた。
この日常は、彼女の手のひらで完璧に構築されている。
そして、僕は笑ってみせる。
「わかったよ。……ずっと一緒にいよう、綾瀬」
彼女は、泣きそうに笑った。
「嬉しい。やっと、“約束”してくれたね」
この恋がいつ終わるのか、誰にもわからない。
だけどひとつだけ確かに言えるのは——
僕はもう、彼女のものだ。
あぁああぁあ!癖に刺さるぅ!!