消費者庁が2026年度に公益通報制度の運用実態を調査へ…兵庫県内部告発問題や法改正を受け実施、1800の自治体・国機関に「通報者が守られる環境整えたい」
配信
公益通報制度を所管する消費者庁は2026年度、全国約1800の自治体や国の機関を対象に制度運用の実態調査を実施する。兵庫県の内部告発問題や法改正を受けた調査で、公益通報への体制を確認し、制度の順守を求める。 【写真】消費者庁が入る庁舎
公益通報者保護法の指針では、自治体などに、通報者を保護するための適切な体制整備を義務づけている。情報の提供先は、〈1〉所属する組織の窓口(1号通報)、〈2〉処分や勧告を行う権限をもつ行政機関(2号通報)、〈3〉報道機関や消費者団体など(3号通報)の3種類がある。〈1〉は「内部通報」、〈2〉と〈3〉は「外部通報」と呼ばれる。外部通報では、「事実と信じるに足りる相当の理由」(真実相当性)などの要件を満たせば保護の対象となる。
ところが、兵庫県の斎藤元彦知事は昨年3月26日の記者会見で、内部告発問題で告発者が告発文書を報道機関などに送付したことを巡り、「指針の対象は3号通報も含まれるという考え方がある一方、内部通報に限定されるという考え方もある」と発言。消費者庁が昨年5月、外部通報も対象だとして、同法に基づく対応の徹底を求める通知を各自治体に出す事態となった。
昨年6月には、通報者を解雇や懲戒処分とした場合、組織と個人の双方に刑事罰を科すことなどを盛り込んだ改正公益通報者保護法が成立。今年12月に施行されるのを前に、現状を改めて調べることにした。
同庁はこれまでも内部通報の件数などを尋ねる調査を法改正に合わせて行ってきたが、今回は、▽外部通報の場合も、内部通報と同じように保護対象としているか▽外部通報に関するルールを要綱などで定めているか――などの質問を盛り込むことを検討している。
調査は4月以降に実施し、今秋にも結果を取りまとめてホームページで公表する。同庁の担当者は「調査をもとに、あらゆる行政機関で通報者が守られる環境を整えたい」としている。
兵庫県対応を強化 外部監視や庁外窓口
兵庫県では昨年6月の改正法成立を受け、斎藤氏が「法の趣旨を踏まえた体制整備を行っていく」として、公益通報への対応を強化した。
- 13
- 24
- 3