イワシでもサンマでもない…糖尿病専門医「がん・動脈硬化を予防し、美肌を保つ栄養素をとれる魚の種類」
■健康・美容効果が期待できる魚 魚では、鮭もおすすめです。ひと昔前の日本では、鮭といえばしょっぱい塩鮭が中心でしたが、今は塩気のない「生鮭」が売られています。生鮭を購入して薄味で調理すると、塩分過多を防ぎながら鮭の良い栄養を取り込めます。 鮭の良い効果はきれいなピンク色をした身にも表れています。このピンク色は、アスタキサンチンという天然色素からつくられており、非常に強い抗酸化作用を持っています。 また、EPAやDHAも豊富なので、鮭を食べることで、がんを予防したり、動脈硬化を防いだり、肌を美しく保ったり……という、さまざまな健康・美容効果が期待できます。 一方で、アサリなどの貝類には、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのミネラル類が豊富に含まれています。いずれも現代人に不足しがちなミネラルです。 とくに亜鉛は、欠乏症が出やすいミネラルとして知られています。亜鉛が不足すると味覚障害や嗅覚障害が現れやすく、ものをおいしく感じられないため食欲が低下して、さらなる亜鉛不足に陥りがちです。また、男性では性欲が減退し、活力がなくなります。 この亜鉛は牡蠣に多く、さまざまな食材の中でもトップクラスの含有量を誇ります。 なお、亜鉛は吸収されにくい栄養素としても知られますが、ビタミンCとクエン酸がその吸収を助けてくれるので、同じ食卓に並べると良いでしょう。レモンはビタミンCとクエン酸がたっぷりですから、生牡蠣にレモンをしぼって食べるのは非常に理にかなっています。 ■ビタミン豊富な貝の酒蒸しは汁まで飲み干す さらに、貝にはB群に代表されるビタミン類も豊富です。酒蒸しなどにして食べる場合は、汁に良い栄養成分が出ていますから、汁を飲み干してしまうと良いでしょう。もちろん、塩分を控えめにしたうえで、というのが条件ですが。 むき身で売られているホタテ貝などと違い、アサリやシジミなどは砂抜きの手間がかかります。身を水煮にした缶詰を利用して手間を小さくして、手軽に貝類を摂取できるようにするのがおすすめです。 さて、魚を食べてうれしい効果を得るためには、食べ方にも工夫が必要です。 まず、大型魚の切り身を食べるよりも、小魚を丸ごと食べること。イワシの丸干しや豆アジの唐揚げなどは、頭から全部食べられるので、その栄養素を丸ごと体に入れられます。 当然、骨も食べればカルシウムも摂れます。私の患者さんには、シラスを毎日食べていたら骨粗しょう症がきれいに治った人もいます。 なお、こうした小魚類や寄生虫が心配なものを除いて、魚はできるだけ刺身で食べてください。せっかくの優れた食材も、高温で調理すればAGEという悪性物質がつくられてしまいます。 また、天然魚と養殖魚が比較されることがあります。そして、養殖魚は天然魚よりも格下の扱いをされています。