どうする日本の原油の中東依存 「日本はアメリカに投資してアラスカ産原油をゲットせよ」専門家
アラスカでの原油生産が今まで以上に膨らむ可能性あり
ーー日本でのその原油の精製インフラは、アラスカ産の原油にも対応できるので、輸入することに無理はないという一方で、短期的にその中東依存脱却にはこれはなかなか難しいんじゃないかというご意見を最初にお話しされていましたよね。 野村総合研究所 木内さん: 「アラスカ産の原油を多分今、日本はほとんど輸入していないと思いますが、アラスカ産の原油の生産量は、日本の原油の消費の10分の1ぐらいを賄うことができるということなんですけれども、生産量がそこまで大きいわけではない。ですから、日本企業が投資をして、アラスカでの原油の生産を増やしていくということに貢献して、そこで増えた分を日本が輸入するということですから、今後はアラスカで日本企業の投資なども後押しする形で、原油の生産が今まで以上に膨らんでいくという可能性は出てきたと思います」 ーーこれまではアラスカ産の原油はあまり日本は輸入していなかったんですよね。このあたりって何か理由などはあったんですか? 野村総合研究所 木内さん: 「元々アラスカ産は供給があんまり、生産量が大きくないということとか、あとその大きな船が停泊できる場所が比較的限られるというデメリットもあったため 、今まではアラスカ産が統計上表れていないので、ほとんど日本は輸入してこなかったということではないかなと思います」
アメリカ産の原油輸入拡大は日米ともにメリットがある
ーーなかなか難しい背景もあると思うんですけれども、日本が中東に依存していたという背景もあって、アメリカが日本に向けて原油を多く取れたとしても輸出するという風に舵を切るのかな?という疑問もあるんですが、そのあたりはいかがですか? 野村総合研究所 木内さん: 「アメリカは最大の原油生産国でもあるんですが、巨大な消費国でもあるということですごく原油が余っていて輸出に回せるというわけでは必ずしもないということだと思います。長い目で見ると、日本が投資をしてアメリカでの原油の生産が増えて、それを輸出に回す、日本も買ってくれるというのは、アメリカにとっても非常にいい話だろうと思います。ですので、アメリカでの日本企業の投資、それから増えた増産分を日本が輸入するというのは、アメリカとの対米投資計画の第3弾の候補になっているということで、アメリカにとっても非常にいい話だということなんですが、ただ短期的にはですね、今、世界で原油を奪い合っている状況なので、アメリカとしても今すぐ原油はそんなに輸出に回したくないということがあると思います。一方で日本は、中長期的に見て中東依存度を下げるために、従来よりもアメリカからの輸入を増やしたいという中長期の調達先の分散化という観点と、もう一つは短期的に今、原油・ガソリンが不足するかもしれないという不安もあるということで、中長期と短期両方の面から日本は今でも欲しいということなんですね。ですから、『今、欲しい』と言われるとアメリカは必ずしもそれは受け入れないという面があって、中長期的には両国の利害は一致しているんですが、短期的にはちょっと温度差があるので、具体的にいつから日本がアメリカ産の原油の輸入を拡大できるかどうかは、まだわからないという風に思います」 ーー今すぐは輸入できないが、中長期的には輸入することができて、それは日米ともにメリットがあるということなんですね。 野村総合研究所 木内さん: 「その通りですね」
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