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クックパッド新機能「レシピスクラップ」が物議 料理研究家らから批判相次ぐ

 料理レシピのコミュニティサイト大手「クックパッド」が新たにリリースしたアプリ専用機能「レシピスクラップ」が、ネット上で物議を醸しています。

 ユーザーにとっては「お気に入りレシピを一元管理できる」という便利な機能である一方、SNSやウェブサイトでレシピを発信している料理人や料理研究家たちからは、「コンテンツのタダ乗りだ」「死活問題になる」といった厳しい批判の声が相次ぐ事態となっています。

  • ■ 一見すると画期的?「レシピスクラップ」の仕組み

     クックパッドが発表した「レシピスクラップ」は、Instagram、TikTok、X、さらには各種ウェブサイトなどで見つけたお気に入りレシピのURLを読み込み、クックパッドアプリ内の「きろく」に一か所にまとめて保存できるという機能です。

     これは、単にURLをブックマークするだけではなく、外部サービスに掲載されたレシピ情報をクックパッド内で整理し、参照しやすい形で扱える点にあります。

     クックパッド側は、この機能が生まれた背景について「お気に入りのレシピをクックパッドで一元管理できたらいいのに」というユーザーの声に応えたものだと説明。インポートした情報は非公開の個人メモとして扱われ、「アプリ内に元の投稿へのリンクがあるため、新しい流入につながる可能性がある」と、投稿者側へのメリットもアピールしています。

    クックパッドのレシピスクラップ

    ■ 料理人らから批判が殺到する2つの理由

     しかし、必死にレシピを考案し、発信している料理人たちからすれば、この機能は到底受け入れがたいもののようです。批判の主な理由は大きく2つあります。

     1つ目は「アクセス数の減少による収益への影響」です。

     多くの料理人や料理研究家は、自身のサイトやSNSの投稿が見られること(ページビュー)で発生する広告収入などを活動の糧としています。しかし、レシピの「材料・分量・手順」だけをクックパッドのアプリ内に吸い上げられ、そこで調理が完結してしまえば、元のサイトにわざわざアクセスする人は激減する可能性が考えられます。

     クックパッド側は「元投稿へのリンクがある」としていますが、実際に調理中にリンクを踏んで元サイトへ飛ぶユーザーがどれほどいるのかは未知数です。

     2つ目は「他人のコンテンツを利用した自社サービスの収益化」に対する不信感です。

     本機能の利用可能件数は、無料会員が「週5件まで」であるのに対し、月額550円のプレミアムサービス会員は「無制限」となっています。つまり、料理人が労力をかけて生み出したレシピが、結果的に“クックパッドの有料会員を増やすための強力なツール”として使われている構図になっているのです。

     「他人のふんどしで相撲を取っている」「必死に作ったコンテンツへのタダ乗り」と批判されても無理はありません。

    レシピを簡単に取り込むことが出来る

    ■ 問われるプラットフォーマーとしての「企業倫理」

     たしかに、料理レシピの「材料・分量・手順」自体はあくまで“アイデア”とみなされるケースが多く、原則として著作権保護の対象になりにくいとされています。ただし、ここで切り分けて考える必要があるのは、レシピそのものの扱いと、投稿全体の表現との違いです。

     一般に、料理のアイデアや材料の組み合わせ、手順そのものは著作権の保護対象になりにくいとされる一方で、レシピの説明文の書き方や写真、動画、構成などには創作性が認められる余地があります。今回の問題は、単純な適法・違法の線引きだけではなく、他者が積み上げてきた発信の価値に、プラットフォームがどう向き合うのかという点でも受け止められています。

     本来であれば、インポートする際に元サイトのクレジットをわかりやすく大々的に表示させたり、何らかの形で収益をシェアする仕組みを構築したりするなど、クリエイター側にも明確なメリットを提示する必要があったのではないでしょうか。

     「毎日の料理を楽しみにする」という理念を掲げ、食卓を支えてきたクックパッド。今回の取り組みもユーザーの利便性を高める機能であることは間違いありません。

     しかしそれは同時に、料理を生み出し、発信を続けてきたクリエイターたちの営みの上に成り立つ仕組みでもあります。法的な整理だけでは片付かないからこそ、プラットフォーマーとして、発信者にどのような敬意と還元を示すのか。その姿勢が、今あらためて問われています。

    <参考・引用>
    クックパッド【公式】(@cookpad_jp

    (山口弘剛)

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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