冬優子と勘違いされる話 後編
42作目です。
なんとか間に合いました。今年最後になります。
来年もよろしくお願いします。
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P「事務所のみんなへのお土産......お、これとかいいんじゃないか?」
冬優子「これ、アンテナショップでも売ってるわよ。没」
ホテルを出た時の体勢を維持したまま店に入ってお土産を見ているわけだが...。
なるほど。確かにこの体勢なら左側は俺で見えないし、店に入るまで右側は基本的に壁なので、正面からガッツリ顔を見られなければ冬優子と分からないな。
ただ、デメリットとしては右手が使えないのと、暖房の効いた部屋に入ってもずっとポケットの中で手を繋いでいるせいで周りからの視線がたまに刺さるところだな...!
P「こういうのはどうだ?チョコ系の...」
冬優子「チョコは途中で少しでも溶けるリスクがあるからダメに決まってるでしょ。それに園田智代子が居る手前、チョコは良くないわ」
一体何が良くないのだろうか。溶けるのは確かに良くないが、別に智代子が居てもチョコ買っていいと思うぞ。
冬優子「決めた。これにするわ」
P「いや、これ俺必要だったか...?」
冬優子「必要に決まってるでしょ。ほら、行くわよ」
P「こ、この状態も必要なのか────!?」
冬優子「ひ、つ、よ、う!」
店員さんから不思議なものを見る目で見られながら会計を済ませ、店を後にした。
その後、特にこれといった目的はもう無いようで、手は繋いだまま冬優子のウィンドウショッピングが始まった。
冬優子「そういえば、あんたは特に気になるものとかは無かったの?」
P「え?ああ、そうだな...うーん...特にこれと言って無かったかな」
冬優子「そうね...じゃあふゆがあんたに何か見繕ってあげる。あの必要最低限のもの以外ほとんど置いてない殺風景な部屋見たら心配になるわ」
P「そ、そんなに殺風景か...?」
冬優子「いや、そもそもあんたはほとんど家に帰らないから...そうね。たまに帰った時に癒しになる何かが良いわね」
P「帰っては...いる」
冬優子「あのねぇ...寝るためだけにある場所じゃようなダメなの。わかる?」
P「う...」
冬優子「う、じゃないわよ。あんたの私生活なんて見なくてもわかるんだから」
P「そこまで生活に出てるのか...!?」
冬優子「あのねぇ...いつ連絡しても1時間しないうちには返事が来て、しかもそれを最低でも28人分は常にやってる人間のどこに暇があるのよ」
冬優子「...そういえば、あんた普段ふゆたちにプレゼントする時はどうやって選んでるの?」
P「そうだな...仕事で一緒になった人に聞いてみたりとか...ほら、俺一人の主観だと偏っちゃったりしそうだし」
冬優子「ふーん...例えば?」
プレゼント...この前相談したのは────。
P「そうだな...この前のテレビ収録のときのメイクさんとか...」
瞬間、右手に痛みが走る。
P「い、いてて!」
冬優子「マイナス10ポイント」
P「なんのポイントなんだ...!」
冬優子「覚悟しておきなさい。ふゆが激かわふわふわメルヘンなインテリアを選んであげるから」
P「お手柔らかに頼む...!」