【論理学】ベリーのパラドックス、分かろうとするほど分からなくなる
こんにちは、つかです。
今日はクリスマスですね~。
子供のころにプレゼントをもらってうれしかったことをふと思い出します。
しかし今は、仕事が終わっていつも通り過ごすという "毎日の通過点" になっています。「もうクリスマスも祝日にしろよ…。」とか考えてて、夢もクソもない大人になってしまいました。ぐぬぬぬぬ。
そんな話はさておき、今回、新しい分野である「論理学」の記事をつくりました。
といっても、専門的なことは学んでいないので、おもに「パラドックス」を扱う分野になると思います。
知っている方も多いでしょうが、念のためにパラドックスについて説明します。
パラドックスとは…
正しそうな前提と、妥当に思える推論から、受け入れがたい結論が得られる事を指す言葉である。逆説、背理、逆理とも言われる。
簡単にいうと、「前提も論理も正しいはずなのに、直感に反した結論が出る」ということです。有名なものでいえば、「うそつきのパラドックス」とかありますよね。
しかし、今回解説するのは「ベリーのパラドックス」です。
数学者バートランド・ラッセルが、図書館職員であるG.G.ベリーから聞いた話を論文で紹介したものらしいです。(図書館職員!?)
正直言うと、このパラドックスは考えれば考えるほど訳が分からなくなります!その訳が分からなくなる感覚を楽しんでもらえればと思います。
ベリーのパラドックスとは?
※2桁の数字は2文字としてカウントすることを前提としますので、そのつもりで読んでください。
ベリーのパラドックスとは…
19文字以内で記述できない最小の自然数
上記の文について考えることです。
いきなりで「え?」となるかもしれないので、くわしく解説します。
まず、数というのは算用数字以外にもいろんな記述法があります。
たとえば「1」という数字は、「一」とか「いち」とか、はたまた「最小の自然数」などとあらわすことができます。いずれも「1」という数字ただひとつをあらわしていますよね。
ほかにも「7」であれば、「七」、「なな」、「しち」、「14の半分」、「4番目の素数」などと書きあらわすことができます。
このように、(無理やりでも)数はいろんな文字数で記述することができます。
これを前提に、さきほどの「19文字以内で記述できない最小の自然数」について考えるのが、ベリーのパラドックスです。
いったい、何がパラドックスなんでしょう?
「19文字以内で記述できない自然数」
を考える
まず「最小の」を除いた文について考えます。
ここでいえるのは、「19文字以内で記述できない自然数」は無限に存在するということです。
なぜかというと、無限にある自然数のうち、「19文字以内で記述できる自然数」は有限だからです。
どういうことか?
自然数が無限個あるのは分かりますよね。
下限(=1)はありますが、上限はありません。つまり青天井です。
では、「19文字以内で記述できる自然数」はなぜ有限個といえるのか?
それは日本語で使う文字の種類が有限だからです。
日本語で使うのは数字(10種類)に加え、ひらがな(約50種類)・カタカナ(約50種類)・漢字(2136+α種類?)などがありますが、すべてを数え上げても無限ではないですよね。(膨大な数にはなりますが)
そうなると、たとえば19文字の文だって、最大でも「日本語にある文字の種類の総数の19乗」通りしかないわけです。
(文を1文字1文字の羅列として捉えるイメージです!)
そして、19文字以内の文だって1~19文字のいずれかですから、同じ理屈で有限個しかないことになります。
よって、「19文字以内で記述できない自然数」は
(無限個)-(有限個)=(無限個)
となり、無限に存在するといえるわけです。
記述できるorできない
の2種類にしか分けられない
何が言いたいかというと、「19文字以内で記述できない自然数」は確実に存在するということです。
「19文字以内で記述できない
"最小の"自然数」は存在しない!?
さて、「19文字以内で記述できない自然数」が確実に存在するのであれば、そのなかでも「最小ののもの」も確実に存在するはずです。
しかも最小の自然数ですから、明確に1つのある自然数を指しているのです。
どんな数なのか気になりますね~。
20ケタくらいの数なのか、それとももっと大きい数なのか?
とりあえず、その明確な1つのある自然数を
はい、実はここでもうパラドックスが起きているんです。
というのも、「19文字以内で記述できない最小の自然数」という文そのものが19文字だからです。
つまり、19文字以内で記述できない
よって「19文字以内で記述できない最小の自然数」は存在できません。
これは「19文字以内で記述できない最小の自然数」という文の、意味が「19文字以内じゃないよ」と言っているのに、文字数という名の形式が19文字であるという、意味と形式の違いが原因です。
たとえるなら、外見と中身が矛盾しているみたいな感じです。
……と説明しましたが、どうでしょうか。
理屈で分かったとしても、なんか腑に落ちないというか、むず痒いというか、そんな感覚に陥ったのではないでしょうか。
安心してください、僕もです!(キリッ)
パラドックスとはそんなものです。
といいたいところですが、腑に落ちない感覚がどうしても気にくわない僕は、もっとベリーのパラドックスをシンプルにしようと試みました。
1ケタの数字しか扱えない宇宙人を考える
「もっとベリーのパラドックスをシンプルにしよう!」と思い立った僕は、ベリーのパラドックスの内容をいじりました。
・「19文字以内」から「1文字以内」に変更
・記述できる言語の範囲を日本語全体から0~9の9種類に限定
究極にそぎ落としました笑
そのぶん現実的ではなくなったので、こんな宇宙人がいると想像してください。
【宇宙人の特徴】
・使える言語(ボキャブラリー)は0~9の9種類のみ
・しかも、一度に記憶できる文字数は1文字のみ
つまり、この宇宙人は1ケタしか頭に入りません。
2ケタ以上だと頭がパンクしてショートしてしまいます。
彼らにとっての2文字は、僕たちにとっての1000文字くらいだと思ってください。
でもさすがに9の次の数を作りたい宇宙人。
しかし「10」という2ケタは扱えませんので、神様(?)が新たな文字(数字)を授けました。
「『1』という文字を使うんじゃ。これなら1文字だし、なんとかなるじゃろ。11進法使えばいいとかそういうのは今は見逃してくれ。」
神様(?)が与えた「1」という文字。
どうやらその意味は「1文字以内で記述できない最小の自然数」らしいです。
つまり、僕たちでいう最初の2ケタの自然数「10」が、この宇宙人にとっては「1」みたいなものですかね~。
でも10を1と記述している時点で、「1文字で記述できてるじゃないですか」となってしまいます。
よって、「1」という文字は0~9でもそれ以外でもない、なんの数字も当てはまらない奇妙な文字というわけです。
……どうでしょうか?
これでちょっとはベリーのパラドックスを直感で理解できたでしょうか?
あとは悲しいことに「伝われ!」としかいえないのですが、少しでも理解の助けになれば幸いです。
ちなみに、これよりも分かりやすく解釈する方法があれば、ぜひコメント欄に書いてくだされば助かります!僕だけでなくほかの読者のためにもなりますので!
番外編(宇宙人のその後)
なんか適当なストーリーを思いついたので書いてみました(唐突)
なお、今までの設定は無視して宇宙人は日本語をしゃべります。
「『1』とか使いものにならないじゃん!
バカ―!アホー!」
「は?ワシを怒らせたらどうなるか分かっとんのか?」
「え?」
「うおおおおおおおおおおお!!!」
デン!
「まいりました🏳️」
「ワシは全知全能の神ゼウスじゃ。さぁ遺言は?」
(いや話聞けよ…)
「え…?遺言と言われても…。
う~ん、それじゃああなたでも持ち上げられないほどの重たい石をつくってください!(やけくそ)」
全能のパラドックス始めようとすな笑
それにしても宇宙人くん、パラドックスにパラドックスで返すなんて、お見事な話術(?)ですね。
でもその後どうなるのか?
みなさんの想像にお任せします…。
まとめと感想
今回は「ベリーのパラドックス」について語りました。
【まとめ】
ベリーのパラドックスとは、「19文字以内で記述できない最小の自然数」について考えるとあらわれるパラドックスのこと。
意味(19文字以内で記述できない)と形式(19文字の文)の違いが矛盾を生んでしまう。
【感想】
この記事を書いている途中で改めてベリーのパラドックスを考えましたが、改めて頭がこんがらがりました(笑)
今回日本語で考えましたが、ベリーさんもラッセルさんもイギリス人らしいので原文は英語ですよね。
どうなのか調べてみたところ、「The smallest positive integer not definable in under eleven words」とありました。(英文ひさしぶりに見た)
直訳すると「11単語以内で定義できない最小の自然数」という意味です。
数字や言葉は違えど、本質は同じですね。
つまり、海外の人のなかで過去に同じように頭がこんがらがっている人もおそらく大勢いるわけで。
そう考えると、なんだか不思議な気分になりますね。
世界は狭い。
今回のテーマについて意見や感想がございましたら、ぜひコメントしてくださればうれしいです😊
僕は理系の中でもまだまだひよっこなので、これからも学習して成長していこうと思います!
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