「イランは差し迫った脅威ではなかった」 米情報機関トップ、戦争に反対して辞任

米情報機関トップが辞意

(CNN) 米国のトランプ大統領が任命した情報機関のトップが17日、イランとの戦争に関する重大な疑念を理由に突如辞任を表明した。

辞任したのは米国家テロ対策センターのトップだったジョー・ケント氏。X(旧ツイッター)に投稿した辞表の中で、米政権が戦争を開始した根拠に対して反論を展開し、トランプ大統領に戦争の終結を促した。

「良心に照らして、現在イランで続いている戦争は支持できない」。ケント氏はそう述べ、「イランは我が国にとって差し迫った脅威ではなかった。我々は明らかに、イスラエルおよび同国の米有力ロビー活動の圧力を受け、この戦争を始めた」と断言している。

情報機関トップの辞任は、そもそも米国がなぜ攻撃を開始したのかをめぐる疑問を改めて浮上させた。大統領が戦争を正当化する目的で使った情報を疑問視している議員や専門家にとって、ケント氏の証言はトランプ批判の新たな材料になっている。

関係者によると、ケント氏は16日にバンス副大統領と会ってイランの戦争をめぐる懸念を理由に辞任する意向を伝え、辞表を提出したという。

トランプ大統領は17日、ケント氏の辞任を「良いこと」だと評し、「安全保障には非常に弱い」と同氏を中傷。「イランが脅威だとは思わないと言うような人物はいらない」「あれは頭が良くない人々か、よく分かっていない人々だ」と言い放った。

トランプ大統領はイランに対する攻撃を開始した時点で米国に対する「差し迫った脅威」を挙げた。政権高官は、イランが中東で米軍に対して先制攻撃を仕掛ける可能性があることに対応したと述べていた。しかし国防総省当局者は議会でこれと矛盾する内容を証言。イランは先制攻撃を受けない限りは攻撃しないと言明していた。

ケント氏は、イランの脅威に関してトランプ大統領を誤解させたのはイスラエルとマスコミだったと批判している。

「あなた(トランプ大統領)を欺くためにこのエコーチェンバーを使い、イランが米国に対する差し迫った脅威だと思い込ませ、今攻撃すれば勝利への明らかな道が開けると思い込ませた」

「これはうそだった。イスラエルが我々を悲惨なイラク戦争に引きずり込み、我が国に何千もの優秀な兵士の命という代償を払わせたのと同じやり方だ。我々は二度と同じ過ちを繰り返してはならない」

ケント氏はそう強調している。

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