巨人の定位置獲りで下克上起こせるか 「育成ドラフト7位入団の新星」は
育成選手から新人王獲得
巨人の育成出身野手で、球団史上初めて支配下登録された選手が松本哲也(現日本ハム一軍野手コーチ)だ。入団3年目の2009年に「二番・中堅」で定位置をつかみ、129試合出場で打率.293、16盗塁と大ブレーク。新人王、育成出身で初のゴールデン・グラブを受賞し、チームの日本一に大きく貢献した。松本は育成枠で入団した際にプロでどのような選手になるのかビジョンを描いていなかったことを、週刊ベースボールのインタビューで明かしている。 「いやあ、描けていなかったです。高校でも大学でも実績を残した選手ではないので、育成選手という契約を抜きに、技術的にも体力的にも一番下のレベルだと思っていましたし、実際に力が上の人ばかり。まずはキャンプで、その時点で持っている自分の力をアピールしなきゃいけないと。それだけでした。パンツの裾をたくし上げて、オールドスタイルにしたのも、それだけでも目立つかな? と思ったから。どういう段階でどの程度のところにいて……みたいな計画は立てられませんよね。どうせ一番ヘタクソなんで、失敗はしても別にいいやと」 プロの厳しい世界で、いかにして存在価値を見出すか。「小技を意識していて、みんなができない役回りをしようと。ヒットじゃなくても粘って球数を投げさせたり、その結果、四球で出塁できたら最高。チームのために何ができるかを考えていました」と強打者がそろう打線の潤滑油になることで、唯一無二の輝きを放った。 平山も今は無我夢中だろう。失敗を恐れず、執念を感じさせるプレーがファンを魅了する。支配下昇格し、一軍のスタメンでチームの勝利に貢献する。サクセスストーリーはまだ道半ばだ。 写真=BBM
週刊ベースボール