開示請求をやってみた
「誹謗中傷をしているアカウントの
本名と住所の開示が、
裁判所から認められました」
弁護士から届いたメールを見てほっと一安心した。
2022年10月、プロバイダ責任制限法が改定された。そのおかげで、
昔なら一年はかかっていた開示請求が、
今ではわずか2~3カ月と
かなりスムーズに、そして
とても簡単にできるように
なったとしみじみ思う。
この文章を読んでいるあなたが、SNSで誹謗中傷を受けたらまず真っ先に
①スクリーンショットと②魚拓
を撮ってください。
もうね、これは一秒でも早く撮ること。
そして、スクショも魚拓も、とる際は次の点に注意してください。
・誹謗中傷の内容: 問題となる書き込みや画像の全体が映っていること
・投稿日時: いつ投稿されたかがわかるよう日時も入れること
・投稿者情報: 表示されているユーザー名、ID、アカウント情報も入れること
・また、裁判所に申請する際にURLが必要となるので、URLも必ずメモ帳などにコピペすること
証拠の保存ができたら 弁護士に依頼します。
開示請求を行う際は、当然弁護士に依頼する必要がありますが、私の場合はベンナビITに頼りました。「ネットに強い弁護士」を条件を絞って探すことができるサイトです。
【追記】弁護士に依頼せずとも、自分で開示請求を行うことは可能だそうです。リプ欄で親切な方に教えていただきました。ご教授いただきありがとうございました。
まずはこのサイトで、
複数の弁護士に無料相談
の依頼をすると良いです。なんで複数の弁護士に依頼するのかというと、弁護士によって返信のスピードがまちまちだからです。
一番早い方で、なんと5分後に返信が来ました。 一番遅い方で、4日後に返信が来ました。
開示請求は時間との闘いです。
誹謗中傷を行っている人間がどこのプロバイダを使っているのかを特定し、プロバイダ側で契約者情報の保存が間に合わないと、もう手の打ちようがありません。
そのため、とにもかくにも時間との闘い。
1日でも早く動くことが大切なので、「素早く動いてくださる弁護士さん」を見つけるためにも複数の弁護士に相談をしてほしいです。
依頼する弁護士が決まったら、次にやることは3つです。
・お支払い
・身分証の提出
・契約書の取り交わし
まずは仮処分命令申し立てのためのお金を支払います。私の場合は22万円を支払いました。
次に身分証明書を提出します。私の場合は、免許証のコピーを提出しました。
そして最後に、契約書を交わします。私の場合はクラウドサインでの締結でした。
以上の手続きが終わったら、
1.委任状(仮処分用)
2.陳述書
3.委任状(執行用)
が弁護士からPDFで届きます。それらを印刷して署名捺印して弁護士事務所に郵送します。開示請求はマジで時間との闘いなので、
速達で送ることをオススメします。
そしてその後、誹謗中傷の内容に違法性があると裁判所が判断すれば、裁判所は
「誹謗中傷をしているアカウントの情報開示」
を認めてくれます。
▼裁判所から届く「開示を認める書類」
で、その後は相手のIPアドレスが開示されます。そのIPアドレスで、どこのプロバイダを使っているのかが分かります。
ここまできたら、次はプロバイダへの開示命令申し立てを弁護士にやってもらいます。
この際に、今度はプロバイダへの開示命令申し立てを行うための契約書を弁護士と取り交わします。これも、時間との戦いなので素早く印刷して速達で郵送すると良いでしょう。
このプロバイダへの開示命令の
申し立てを行う際に、
弁護士にもう一度お金を支払います。
私の場合は、22万円を弁護士に支払いました。
ここまで終わったらば、消去禁止命令で保存をかけてもらい、後は審理をして開示決定をもらう流れです。
後は本裁判をやるのみ。
ここまでこぎつけることができたら、ホッと一安心です。
とにかく、開示請求は時間との闘い。
私はこれまで、5chやXなど、複数の誹謗中傷アカウントへの開示請求を行ってきましたが、2回だけ失敗したことがあります。
それは、私が動くのが遅くて
「プロバイダ側での、誹謗中傷を行っているアカウントの本名と住所を保存できなかった」
というケースでした。
だからとにかく、開示請求はスピードが命なんです。速やかに動いてくれる弁護士さんにご依頼することが一番大切だと実感しました。
なお、プロバイダ側で行う「誹謗中傷を行っている人の本名と住所を保存する」という作業は、申請してからだいたい一週間から10日程度で終わります。
ですが、「ちゃんと保存できたよ!」という連絡が来るのは二週間後とかです。プロバイダによってはなんと一か月後くらいに「保存できたよ!」という連絡が来たりします。
「ちゃ、ちゃんと本名と住所保存できたの!?」
とひやひやするかもしれませんが、ここはぐっとこらえてください。
以上が、私が当事者として体験した開示請求の流れです。
開示請求は基本的に「待ち」の姿勢で進んで行きます。そのため、弁護士からの進捗連絡を待つ期間は本当に不安な気持ちでいっぱいになりますが、ここは我慢するしかありません。
なお、誹謗中傷を受けると心理的なダメージが非常に大きいです。そのため、もしもこの文章を読んでいるあなたが、もし心療内科に通院しているのであれば
その通院記録を必ず残しておいてください。
私の弁護士さんからアドバイスを受けたのですが、
・誹謗中傷により心を病んでしまい、心療内科にかかっているとしたら、その通院記録は残しておいてください。
・通院にかかった医療費を請求すること自体は難しいです。因果関係の立証が難しいので。
・ですが、交渉の材料としては、使う事が多いです。ご負担でなければ、診断書も取得しておくと良いです。
という主旨のアドバイスをいただきました。診断書はだいたい数千円かかっちゃうんですが、開示請求が終わった時に便利なので取得しておくと良いかもしれません
このほか、「この弁護士さんに開示請求を依頼しました!」と、
弁護士のお名前を公開するのは危険なので絶対に控えてほしいです。
理由は2つ。
■弁護士さん側の迷惑になる可能性
シンプルに、弁護士さんとの信頼関係にひびが入ってしまうためです。同意なく依頼していることを公開するのは絶対にNGなので、決してやらないでください。
■加害者側に有利に働きやすい
また、誹謗中傷を「した側」の専門の弁護士も(当然ながら)いらっしゃるんですね。
そのため、誹謗中傷をしている相手側の弁護士が
「あ、この弁護士に依頼したのか」「じゃあこうやって動くか」
と、対策を打ちやすくなっちゃうんです。
このほか、誹謗中傷をした加害者側が
「この弁護士に連絡してやろう」「嫌がらせしてやろう」
と動くリスクがゼロではありません。
だから、有名人が「誹謗中傷に対しては法的処置を進めております」という文言を公開する際、
弁護士の名前は書いてないんですよね。
以上の理由から、「この弁護士に依頼しました!」と公開することは控えた方が安全です。
さて、ここまでお読みいただきありがとうございました。
私のこのアカウントは、
「読んでいてすっごく楽しかった!」
と思われる投稿をするために作ったものです。そのため、気分が落ち込むようなことを投稿するかどうか、とても迷いました。
ですが、
「誹謗中傷の被害にあった時にどう動くべきなのかを伝えること」
に価値があると判断し、この文章を公開しました。
万が一にも被害にあってしまったらこの文章を参考に、一刻も早く動くことを強くおすすめします。
早く動かないと、
誹謗中傷をしている人の本名と住所、
保存が間に合わないから!!(泣)
もうね、実際に開示請求やってみるとほんと~~に簡単で拍子抜けすると思います。
2022年10月に行われたプロバイダ責任制限法の改定のおかげで、本当に、本当に驚くほどサクサク開示請求が進むようになりました。
▼裁判が2回必要だったのが1回でOKに!
これまで、アカウントの氏名・住所等の情報を得るのに、
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) November 4, 2022
Twitter社とプロバイダに対して2回の裁判を行う必要がありましたが、
10月からの新制度でこれが1回で済むようになりました。
それに伴い、最短で3ヶ月ほどで情報開示して、誰が誹謗中傷しているか分かるようになりました。
▼最短で3ヶ月ほどで情報開示して、誰が誹謗中傷しているか分かるようになった!!
今回の開示請求は、10月から施行された新制度で行ったものです。
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) December 9, 2022
これまで中傷をしている人物の特定までに1年ほどかかっていましたが、
なんと2ヶ月弱で個人情報までたどり着きました。
ネットでの誹謗中傷での開示請求のハードルは大きく下がっています。
誹謗中傷はやめましょう。
ご注意を。 https://t.co/HVgJOqXgtD
誹謗中傷されても泣き寝入りするしかなかった時代から、かなり変わってきています。
今は誰もが発信者として活躍できる時代です。
いい時代ではあるのですが、一方で「発信者になったからこそ」ひどい中傷の的になることがあるのも事実です。
誹謗中傷されてしまったら、すぐに弁護士に無料相談すること。とにかく開示請求は時間との闘いですから。
みんな、泣き寝入りしないでね!!!
さて、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
この文章を読んでくださった皆さんが、私のように被害にあわないことを切に願います。
華より
~あとがき~
ちなみに、私は小説家の知念さんと同じように、同時に複数アカウントに対して開示請求を行ってきましたが、正直あまりオススメはしません(笑)
▼複数のアカウントを同時に開示請求することができる
【ご報告】
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) September 22, 2022
昨日、東京地方裁判所において、私に対して誹謗中傷をくり返していた14アカウントの開示請求についての判決が下され、
14アカウント全てのIPアドレス及び電話番号等の開示が認められましたことをご報告いたします。
今後はその情報を元に中傷者の氏名・住所の開示請求を進めてまいります。 pic.twitter.com/YGn8djuBvW
去年一回だけあったんですが、
「この書き込みをした人と、この書き込みをした人が同じ人だった」
ということがあったんです。
だから、もし状況が許すのであれば開示請求は一つのアカウントに絞った方が良いと思います。お金がもったいないしね。
なお、誹謗中傷をしているアカウントへの開示が続々と認められております。
つい昨日、3月18日にも別のアカウントへの開示が裁判所より無事に認められました。
こちらも、きちんと弁護士と共に進めていきます。
皆さんのご心配と応援、本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
~追記~
また、ここからは追記です。
誹謗中傷を「既にしてしまった」という方は以下をご参照ください。
「自分は開示請求されてる最中なの?」
「裁判所から開示が認められました!」というツイートをすると、必ず来るのが「私は開示されてるんでしょうか」という問い合わせです。
こちらは知念さんもどこかでツイートされてましたが、
「法的措置をとっている段階に入っているのに、その質問に答えるワケないでしょう……」
とお返事するしかありません。実際、開示請求に踏み切ったことが分かればそのアカウントは削除されるか鍵がかけられます。そのため、「このアカウントを開示請求しています」と公開しても実益がありません。
また、アカウントを削除された場合、同じIDで別の方がアカウントを取得してしまうことがあります。すると、「その別人がとった同じIDのアカウント」が「=私に誹謗中傷をして開示請求された加害者だ」と誤認されてしまう危険性があります。
また、開示手続きの中では
・プロバイダ
・裁判所
・弁護士
と、自分以外の方達が関わっています。そのため、「不要な公開は控えるべき」という実務的配慮を行うのがスジというものです。
このほか、「このアカウントを開示請求しています」と公開しない方が誹謗中傷が続きます。そうなると、何らかの理由で開示がうまく通らなかった場合、継続されている誹謗中傷の中から新しい投稿を見つけて、そっちの投稿でもう一度開示請求に踏み切るんですね。
「泳がせておくために、公開しない方が良いでしょう」というアドバイスを行う弁護士が多いため、公開してない方が多いんです。
▼実際、知念さんのツイートでもアカウント名は特に公開されていない
【ご報告】
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) September 22, 2022
昨日、東京地方裁判所において、私に対して誹謗中傷をくり返していた14アカウントの開示請求についての判決が下され、
14アカウント全てのIPアドレス及び電話番号等の開示が認められましたことをご報告いたします。
今後はその情報を元に中傷者の氏名・住所の開示請求を進めてまいります。 pic.twitter.com/YGn8djuBvW
ただし、私の場合、今回だけは開示が認められたアカウント名を公開しました。
上記の通り複数アカウントに対して発信者情報開示請求の手続きを進めております。対象アカウントの一部を共有いたします。@otona_kodomo_jr
— 藤原華|作家 (@editor_hana) March 19, 2026
誤った情報の拡散防止のためご理解いただけますと幸いです。
なお、事実と異なる情報の発信・拡散は名誉毀損等に該当する可能性があることをご留意下さい pic.twitter.com/ms9X1Z9Uqa
アカウント名を伏せたことによって、「本当は開示請求なんてやってないのでは?」と、安心しきった方達からの誹謗中傷が悪化したためです。
そのため、今回行っている複数アカウントの開示請求のうち、一つのアカウントを公開しました。なお、公開することについては弁護士の承諾を得ております。
「自分の書き込みは、誹謗中傷にはならないよね?」
ご不安な場合は、誹謗中傷を「した側」の弁護士に相談することをオススメします。
「開示請求の照会っていつごろ来るの?」
開示請求を受けた人から
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) December 11, 2022
『1年前の誹謗中傷を、今ごろ訴えるなんて酷い。
昔の話だからもういいだろ』
みたいな恨み言をDMで頂いたけど……
1年前から法的措置をして、ようやくたどり着いたんです!
開示請求照会は忘れた頃、住所にいきなり届きます。
家族にもバレます。
中傷はお止め下さい。
「開示請求されたら、家に裁判所からの手紙が届くの?」
「開示請求されたら、会社にバレる?」
開示請求されると、プロバイダから住所に照会が届きます。
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) December 12, 2022
そこにはアカウント名と、どんなことを書きこんでいたかがはっきり記されています。
卑猥なアカウント名で、人としてあり得ない誹謗中傷している皆様、
それ、ご家族とか会社に見られても大丈夫ですか?
本当にお気をつけ下さいね。
「謝れば許してもらえるの?」
『開示請求照会が届きました。誹謗中傷してごめんなさい。直接会って謝罪したいです』
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) November 19, 2022
と長文を送ってきた方に
『直接の謝罪は必要ありません。和解を希望なら弁護士の連絡先を教えます』
と伝えたら連絡が途切れました。
え? 雑に謝ったら全て解決だと思っていたの?
そんな甘くはないですよ。
「開示請求されたら、自分の本名と住所が公表されるの?」
いいえ、晒しません。
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) November 20, 2022
開示請求で得られた個人情報は、あくまでその後の損害賠償訴訟などを行うために使い、他の方には知られないように努めます。
なので、たとえ個人情報を得ても、そこで和解が成立すれば個人情報が外に漏れることはありません。
ただ、裁判にまでなれば公表されます。 https://t.co/D5nQKm4idm
「開示請求されたら、いくら払わなくちゃいけないの?」
143万円は回収でき次第、必要経費を除いた全額を日本赤十字社に寄付いたします。
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) December 7, 2023
名誉棄損での賠償金は10~20万程度と言っていた方もいましたが、悪質性が高いとこのような金額が認められることもあります。
誹謗中傷は何卒お控え下さい。 https://t.co/n9dVT7df5y
「開示請求されたらどうすればいいの?和解した方がいいの?」
誹謗中傷者の開示請求が通った段階で、いきなり民事訴訟提起してもいいのですが、
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) March 29, 2023
それだとお名前が出てしまい社会的に致命傷を負う可能性もあるので、まずは和解の意志を確かめさせて頂いています。
和解の意志がないことを確認後、訴訟に入るので、徹底抗戦の方と法定で争うのは今後になります。 https://t.co/yahA55reNU
以上です。
最後に、知念さんのお言葉を引用して終わります。
ネットでの誹謗中傷での開示請求のハードルは大きく下がっています。
誹謗中傷はやめましょう。
今回の開示請求は、10月から施行された新制度で行ったものです。
— 知念実希人【公式】 (@MIKITO_777) December 9, 2022
これまで中傷をしている人物の特定までに1年ほどかかっていましたが、
なんと2ヶ月弱で個人情報までたどり着きました。
ネットでの誹謗中傷での開示請求のハードルは大きく下がっています。
誹謗中傷はやめましょう。
ご注意を。 https://t.co/HVgJOqXgtD
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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もしこのnoteが面白かったら300円サポートお願いします!😭肩こりと背中の痛みがひどくて椅子に座れないことが多くて……。整形外科で回300円の電気治療してるんだけど、いただいたサポートでもっと電気治療通いたい!!頂いた治療費、大切に使わせて頂いてます🙇

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