2025/03/18 18:00
〈QUATTRO Alternative〉日韓のオルタナティヴが開いた夜──ライブ・レポート&メール・インタビュー
渋谷クラブクアトロが新たに打ち出すイベント〈QUATTRO Alternative〉の初回が、2026年2月24日に開催された。2024年の秋以来、ステートメントとともにライブ活動の終焉を告げたParannoulの久々のライブであり初来日、昨年のフジロックにも登場したBalming TigerのMudd the studentも同じくソロでは初の日本ライブ、そこに君島大空が迎えうつ形で開催された本イベント。そんなトピックスもあり、会場は大入りで、入れなかった人も多かったであろうこの日の様子をレポート、そして後日行ったメールインタビューをお送りする。 韓国と日本という近くて遠いそれぞれの場所で、シューゲイズ、digicoreという共通項を持ち集った三組のライブからは、なにより本人たちがこの場を待ち望み挑んだのだということが窺い知れた。
LIVE REPORT : 君島大空、Mudd the student、Parannoul
文&メールインタビュー作成 : 風間一慶
撮影 : Kazma Kobayashi
「CLUB QUATTROの可能性を拡張させる試み」としてローンチした〈QUATTRO Alternative〉。100人に尋ねれば100通りの解釈が返ってくるであろう「オルタナティブ」という語を一つの定義に収斂させることなく、目の前で起きている現象によって意味を肉付けしていくような夜として、その初回がセッティングされた。そしてそれは、「日韓のエッジィなアクトの競演」という枠にも最早収まらない、ライブという行為の内的原理に立ち返ったプリミティブな景色を、結果的に描いてみせた。
最初に姿を表したのは君島大空。ステージの上にはガッド・ギターに加えてラップトップがセッティングされており、ステージに登場すると机の上のそれを触り出した。ユーフォリックなシークエンスの中で、生成りのシャツのように変幻自在な手触りのサンプルが数多重ねられ、鈍いキックが天井を揺らす。そして「オオゾラ・キミシマ・イズ・デッド」という音声が突然挿入される。重奏形態でもトリオでもなく、そしてギターと声のみによって演じられる独奏形態でもない、まさにオルタナティブ仕様のセットだ。
アブストラクトなフレーズから「除」や「嵐」に接続され、伸縮するトラックの上でハンドマイクの君島が歌う。浮かぶのは彼のホームであるSoundCloudで培養されたdigicoreの遊戯性、そして昨今盛り上がりを見せているEpic Collageの重力を忘れたような縦横無尽っぷり。君島自身の身体がそこに付与されることにより、強烈なライブアクトとしてライブ体験が増幅される。ガッド・ギターに持ち替えて「19℃」や「向こう髪」を奏でるパートでも、繊細なピッキングのニュアンスと過剰な手数により、自身のイマジネーションを際限なく顕現させていく。
MCでParannoulを過去にライブへ誘ったものの「もうライブもやらない」と断られたことがあると明かす君島。「でも今日があります」と感慨深く語り、ローファイなテクスチャーの「映画」やトーンを落として意識を澄ませた「-nps-」でエレクトロ・セットへと戻った。この日のステージライトは明確にセンターを照らすのではなく、逆光が刺すような演出だった。あくまでショーの主役は音の波の中で出会う身体であり、スピーカーの前では誰もが等しく平等だ。ラストはこの日のためにオリジナル Ver.を短縮してまで披露した「Gogo No Hansyakou」。デビューEPのタイトルトラックとは異なった趣の、ごく初期に制作されたコラージュ色の強いナンバーだ。《耳の側で呟いた声がまた喉に帰ってゆくような/うろ覚えの愛の言葉なんざずっと抱いてるんだ》という綿のような言葉が暴流のような音の中で浮かぶ。貫くようなサブベースを残し、圧巻のうちに幕を閉じた。
続いて登場したのはMudd the student。今やグローバル・スターとして活躍するBalming Tigerではサウンド面でのクリエイティブを支えながら、ポストパンクやインディー・ラップを巧みに組み合わせたソロ・プロジェクトではその才気を爆発させている。最新作『LAGEON』のジャパンツアーを兼ねたダブルネーム公演として「QUATTRO Alternative#1」が企画されたという背景もあってか、フロアは沸騰寸前でそのステージを待ち望んでいた。
冒頭、4ピースのスタンダードなバンドセットで『LAGEON』から「cache」をドロップするMudd the student。ほのかにユーモラスでケレン味のあるノイズ・ポップの側面が強調されたアルバムが、バンドセットではハードコアとして再提示される。ボリュームのある赤い髪を振り乱しながら、Mudd the studentはラップと歌唱の間を漂うようにフローを重ねていく。苛烈なトラップと激しいバンドサウンドを組み合わせる様はhyperpop〜digicore以降の感性であり、君島とは別の方面から身体性にアプローチしていく。ハンドマイクに切り替えた「APA freestyle」ではパンク方面のアレンジへと大胆に舵を切り、迫力を増したサウンドでフロアを制圧。「東京もっといけるだろー!」と日本語で煽るMudd the student、まさにライブハウス然とした光景だ。
シューゲイザー然とした「Best Thing」を挟み「ソウルから飛んできたマッドです。東京、静かすぎない?」と日本語でさらなる加熱を期待するMCを投げかけるMudd the student。韓国語で饒舌にスピーチした後にメンバー紹介、上手でギターを構えていたAsian Glowの名が告げられるとオーディエンスの間でどよめきが起こった。この後に登場するParannoulと共に2020年代の韓国におけるインディーズシーンの先頭に立つ才人が……と呆気に取られていると、なんと飛び入りゲストとしてParannoulが呼び込まれた。2024年の秋以来となる公の場でのパフォーマンスがMudd the studentとのステージというミラクルに、客席は一層どよめく。コラボレーションするのは「Active Now」、アルバムで共作した一曲だ。轟音の最中で聞こえる麗しいピアノの音、ParannoulとMudd the studentが《生きているんだ(살고 있어)》と何度も声を張り上げる。
終盤の「123」ではバンド・サウンドにエレクトロニカを組み合わせ、『LAGEON』の世界観をグリッチ・ポップらしく肉付けしてみせる。またもやハンドクラップを煽りライブハウスらしい光景を再度作りだすMudd the student。彼がベッドルームという異文脈を経由してハードなバンドに回帰したという現象は、ここ数年のトレンドを象徴しているようにも感じられた。セルフ・アンコールではFugaziの「Waiting Room」をオマージュした上に最後は客席に降りてハンドマイクで歌い上げるなど、奔放にそのイマジネーションを開陳してショーは幕を閉じた
先ほどのステージの余韻を引きずったまま、Parannoulがセッティングをしているのを見ていた。パーカーを着た青年がギターを持っている。ブレイクスルーとなった2021年の『To See the Next Part of the Dream』がエレキギターを用いていないシューゲイザー・アルバムとして話題を呼んでからちょうど5年。一時はライブ活動を休止していたParannoulが、ギターを持っている。そのことについて思案しながら待っていると暗転、この時点でフロアの期待感はごく高い地点まで引き上がっていた。
真っ黒な舞台でギターを抱えて操作するParannoul。「日本のみなさんこんにちは。私はパランノウルです」というGoogleの読み上げ音声がラップトップから流れる。挨拶の次に聞こえてくるのは電車の音、「何聞いてるの?」、「リリィ・シュシュ」、ドラムのフェードイン、轟音。『To See the Next Part of the Dream』の冒頭を飾るアイコニックな「Beatiful World」だ。深いディストーションを纏い、ハウリングを伴いながら裂き切れそうに唸りを上げるギター。青い照明が逆光となって、託宣のようにステージを照らしている。この景色を何よりも待ち望んだオーディエンスが恍惚の表情で、瞼を閉じて、下を俯き全身でリズムを取って、様々に満たされていくのが見える。
曲が終わると万感の思いでステージを見守っていた観客が一斉に拍手を送る。程なく流れたのは痺れるようなドラムブレイク、「Excuse」だ。幅広いコンテクストの中に位置付けられるParannoulだが、ライブで際立つのはエモとしての側面。キメの一つ一つがラップトップから鈍重に放たれ、Parannoulの抱えるギターはさらにそれを増幅させる。繊細な声やピアノ、それに鉄琴の音が対比される様も美しい。
「小学生の頃、『エアーマンが倒せない』と『思い出は億千万』を聴いていました」と( Googleの読みあげ機能を通して)語るParannoul。彼にとってインターネットを介した日本のカルチャーも重要なルーツの一つなのだ。その象徴かのように、爽やかなゼロ年代を彷彿とさせる「Analog Sentimentalism」が始まる。ここまでの3曲は『To See the Next Part of the Dream』のトラックリスト通り。いみじくも「QUATTRO Alternative#1」の開催前日は本作のリリース5周年だった。彼にとっても、そして世界中のリスナーにとっても忘れ難いノスタルジーと結びついた音が、会場を突き破らんとするほどのスケールにまで増幅されている。
「『ライブはやめる』と言っていたのですが、尊敬してる人たちとの出会いはやめられなくて、これからライブを楽しんでいこうと……」というアナウンスに歓声で応えるオーディエンス。この日のために作ったという新曲は四つ打ちをミックスしたヘヴィ・シューゲイザーであり、開放的なフィーリングのナンバーだった。「Analog Sentimentalism」からの、ある意味でスーパーカーが辿った道程を表すような流れにより、フロアの熱量がまた一段と上昇する。
近頃Parannoulが動かしているMydreamfever名義のアシッド・フォーク風のサイケデリックなトラックに接続され、再び『To See the Next Part of the Dream』に戻り「Chicken」がドロップされる。《もしもう一度チャンスがあったなら/今とは違う自分になれていただろうか(어떠한 일이 생겨도 아무것도 선택하지 않아/비가와도 눈이와도 변하지 않는건 변하지 않아)》という述懐が吹き抜けるようなサウンドの中で歌われる。思えば今日のアクトは増幅 amplifyの霊性について真摯であった。ある者は綿のように浮遊するイマジネーションを、ある者は脳内に停留するノイズを、そしてある者は今ここに抱えている怯えを、指先一つで音波へと転化させた。手段として選ばれたのはマイクとラップトップとギター、それらは感情を指し示すコンパスに過ぎない。絶えず増幅する轟音の中で、一瞬出会う台風の目のように静かな瞬間を、彼らと私たちはただ待っていた。あの日の渋谷クラブクアトロに何度か訪れたのは、それだった。
……チャイムが鳴る。「White Ceiling」の目覚めるような音が会場を覆っていく。自室の変わらない日常が憂鬱を纏っていく中で、制御不能になったノイズをギターによって四方八方に放つParannoulの姿には、彼がライブを通して繋がる意味を必死で希求しているのだと直感させるだけの刹那が宿っていた。最終盤、激しいストロボライトが焚かれる。流れる街中の雑踏やアニメの音声を凌駕するほどの音量にまでハウリングの音は増幅され、振り解くようにしてギターから離れたParannoulは即座にステージから去っていた。残っているのはハウリングしたままのギターのみ。永遠に続くかのような──事実、PAが何もしなければ永遠に続いていただろう──ハウリングを眺めるように見つめていた大勢のオーディエンス。しばしの間、何もないステージを虚ろに見ていた彼らの姿こそが、この夜への何よりの賞賛だろう。そしてもう一つの賞賛として、音が止まり会場のライトが点いた瞬間に、大歓声が送られた。
2025年03月18日18時00分
MAIL INTERVIEW
君島大空
──非常にラウドな瞬間と非常に静かな瞬間が交互に訪れるようなライブでしたが、セット全体ではどのような時間の流れを意識していましたか?
君島大空(以降、君島):クアトロという場所でひとりでデカい音を出して、暴れたかったのとギターと歌だけのセットを40分という時間に押し込んでみたかったセットでした。そしてParannoulへのリスペクトを込めてラップトップとギターと歌という構成にしました。
──Parannoulというプロジェクトのどのような点に惹かれたのでしょうか?
君島:ひとりの人間の頭の中で鳴っている景色をなるべく純度の高い状態で出力できるところです。
──ラストの「Gogo No Hansyakou 1/2」について、実際の尺よりも短いアレンジにしてまで披露したのには、どのような思いや狙いがあったのでしょうか?
君島:個人的に、去年から年始まで色々なフェス、ライブハウス、ホールで演奏してきて今年に入って少し肩の力が抜けて新しい景色が見えてきたのと、今までの自分を許せるような感覚になってきました。先日、久しぶりに午後の反射光という曲のプロジェクトファイルを開いてみた時に僕のやりたいことはこの頃とあまり変わっていないんだなと思い、元々18+〜22分くらいある曲なのですが改めてここに向き合ってみたくなって、うってつけの日だなと思って準備しました。
──Mudd the StudentとParannoulのライブについて、それぞれ所感を教えてください。
君島:Muddさんはご挨拶した時に可愛げがあって気さくな笑顔を向けてくださいました。演奏はとにかくラウドで、そしてハートフルな塊だなと感じ拳が上がりました。ぱらんちゃんも聴衆に向けてはとてもユーモラスでしかしながら部屋の中をそのまま持ってきたような、音楽の力を信じているのだなと思い涙が出るようでした。私も改めて頑張っていきたいと思えるとてもいい日でした。
Mudd the student
──『LAGEON』の内容を踏襲しながらも、よりライブハウスに最適化されたバンドセットであるように感じました。様々な表現のフォーマットがある中で、ギターロックの形式を選択したのはなぜでしょうか?
Mudd the student(以降、Mudd):『LAGEON』 は90年代のノイジーなオルタナティブロックサウンドと、SNSショートフォームに似た軽い現代のアートの方法論を混ぜた作品です。完璧ではなく荒削りな90年代のサウンドが自分に似ていると感じました。ソウルのアンダーグラウンドのライブに通っているうちに、バンドメンバーと出会いました。
LAGEON 은 90년대의 노이지한 얼터너티브록사운드와 SNS 숏폼과 비슷하게 느껴지는 가벼운 현대의 예술의 방법론을 섞은 작품입니다. 완벽하지 않고 거친 90년대의 소리가 저와 닮아 있다고 느꼈습니다. 서울 언더그라운드 공연을 보면서 밴드 친구들을 만났습니다.
──Balming Tigerの活動がグローバル規模で拡散されていく中で、Mudd the studentというソロプロジェクトはご自身のどのような面を投影する場所として機能しているのでしょうか?
Mudd:Mudd the studentは、より自分個人に集中できる空間です。自分の話をフィルターなしに込めることができる一方、それだけ近づきにくいとも感じます。『LAGEON』は自分の暗い面をたくさん込めた作品だからです。
머드 더 스튜던트는 좀 더 저 개인에게 집중할 수 있는 공간입니다. 저의 이야기를 여과 없이 담아낼 수 있고 동시에 그만큼 접근이 더 어렵다고 느껴지기도 합니다. LAGEON은 저의 어두운 면을 많이 담아낸 작품이기 때문입니다.
──Balming TigerとMudd the studentの両者において共通している哲学や活動の指針のようなものはありますか?
Mudd:自由さ。Balming Tigerの活動を通じて、どんな音楽をやってもいいんだということをたくさん学びました。自分の世界観を大きく広げてくれましたし、同時に自分もメンバーにとってそういう存在になれたのではないかと思うと嬉しいです。
자유로움. 바밍타이거 활동을 하며 내가 어떤 음악을 해도 되는 구나 라는 걸 많이 배웠습니다. 저의 세계관을 많이 확장시켜주었고, 동시에 저도 그들에게 그런 존재가 되었던 것이 아닐까 생각되어 기쁩니다.
──過去のインタビューで、あなたは日本のインディーロックや映画からの影響を語っていましたね。そんなあなたが「オルタナティブ」というタイトルを冠した日本でのライブで歓迎されている状況について、どのような文化的意義を感じていますか?
Mudd:渋谷クラブクアトロについて調べていたら、94年だったかに私が最も好きなバンドであるPavementとFishmansが一緒にライブした場所だったことを知りました。国境やジャンルに関係なく、かっこいい人たちが集まった場所なんだなと思いました。今回ライブをした私と君島大空、パランノウルも国や音楽スタイルはそれぞれ違いますが、「オルタナティブ」という名のもとに集まり、一つの公演を作り上げました。本当に良い経験でした。
클럽 콰트로에 대해 찾아보다가, 94년인가에 제가 가장 좋아하는 밴드인 Pavement와 Fishmans가 같이 공연을 했던 장소였다는 걸 알게 되었습니다. 국경과 장르 상관없이, 멋있는 분들이 모였던 곳이구나 생각했습니다. 공연을 했던 저와 오오조라키미시마, 파란노을도 나라와 음악스타일이 서로 다르지만, 얼터너티브라는 이름 아래 묶여 하나의 공연을 만들었습니다. 정말 좋은 경험이었습니다.
──ParannoulやAsian Glowといった宅録をベースに世界的な評価を得ている韓国のプロジェクトについて、彼らのどんな点に惹かれますか?
Mudd:一人で家の中で作った音楽がインターネットで世界的な音楽になったこと、これが私たちの世代を反映する特徴の一つだと思います。どんなシーンでもインターネットを通じて復活できるというのが特別だと思います。同じ時代を生きる良い友人たちと一緒に公演を作れて嬉しかったです。アジアのノイズがもっと広がっていけばいいと思います。
홀로 집안에서 만든 음악이 인터넷으로 세계적인 음악이 된 것, 이 것이 우리의 세대를 반영하는 특징 중 하나라고 생각합니다. 어떤 씬이든 인터넷을 통해 다시 부활할 수 있다는 게 특별한 것 같습니다. 같은 시대를 살고 있는, 좋은 친구들과 함께 공연을 만들 수 있어서 기뻤습니다. 아시아의 노이즈가 더 뻗어 나갔으면 좋겠습니다.
──アンプを通して自身のアイデアを世界へと問いかけることは、あなたの人生にとってどのような作用をもたらしていますか?
Mudd:どんな楽器でも曲を作ることができますが、ギターで作った音楽は何となく、自分が尊敬する方々と同じ道を歩んでいる感じがしてより気分が良いです。歴史的な会場でライブできたことは光栄です。
어떤 악기로든 노래를 만들 수 있지만, 기타를 통해 만든 음악은 왠지 내가 존경하는 분들의 길을 같이 걷는 느낌이 들어 더욱 기분이 좋은 것 같습니다. 역사적인 베뉴에서 공연을 하게 된 것이 영광입니다.
Parannoul
──2年前にライブ活動の中断をアナウンスした際、それがアーティストとしての情熱を守るための決断であったことをあなたは真摯なステートメントで発表していましたよね。今回、ギターを抱えてライブを再開するにあたり、どのような心情の変化があったのでしょうか?
Parannoul:ライブ活動中断の理由について具体的にお話しするのは難しいのですが、当時は外的な要因よりも内的に非常に良くない状況でした。結局、健康が悪化して「諦めたい…」という状態にまでなったのですが、作曲とライブのうちやはり作曲は諦められなかったので、ライブをしばらくやめるしかありませんでした。しかしその後、たくさんの方からメールをいただいたり、様々なミュージシャンとも多くの話をしました。2年も経たないうちにライブを再開したのは恥ずかしい気もしますが、「ギターを使わないシューゲイズアルバム」として注目されたギミックを自ら捨て、ギターを持って舞台に立ちたくなりました。
공연 중단 이유에 대해서는 구체적으로 말씀드리기 어렵지만, 그 당시 외부적 요소보다는 내부적으로 매우 좋지 않은 상황이었습니다. 결국 건강이 악화되어 '포기하고 싶구나...' 상태까지 왔는데, 작곡과 라이브 중 아무래도 작곡을 포기할 수는 없었기에 라이브를 잠깐 그만 둘 수 밖에 없었어요. 하지만 그 후에 사람들로부터 메일도 많이 받고 여러 뮤지션들과도 이야기를 많이 했어요. 2년도 못 채우고 다시 라이브를 시작한 건 부끄럽지만, '기타를 쓰지 않은 슈게이즈 앨범'으로 뜬 기믹을 직접 버리고 기타를 든 채 무대에 서고 싶어졌어요.
──ライブの前日は「To See the Next Part of the Dream」の5回目の誕生日でもありました。改めて振り返ってみて、アルバムの中に表現されている悲痛さは、今のご自身からはどのように見えていますでしょうか?
Parannoul:悲しみが必ずしも悪いものだとは思いません。もちろん避けられるなら避けるのが一番ですが、感情というのは人の都合を気にして心の中に入ってくるものではないですから。私が好きなアルバムは(Arcade Fire の『Funeral』のような…)、そのほとんどが悲しみを乗り越えていくものです。私も悲しみに耐えるためにそういうアルバムを作りましたし、自分のアレンジがあまりにひどくて頻繁には聴きませんが、そのアルバムを出すことは私にとってあまりにも当然の行動だったので、特に「感謝している」とか「後悔している」という気持ちは湧きません。
슬픔이 꼭 나쁜 건 아니라고 생각해요. 물론 피할 수 있으면 피하는 게 제일이지만, 감정이란 게 사람을 배려하고 가슴에 들어오는 건 아니잖아요. 제가 좋아하는 앨범들은 (Arcade Fire - Funeral 같은...) 대부분 슬픔을 딛고 일어납니다. 저도 슬픔을 견디기 위해 그런 앨범을 만들었고, 제 편곡이 너무나 끔찍해서 자주 듣지는 않지만 그 앨범을 내는 건 제게는 너무나 당연한 행동이었기 때문에 딱히 '감사하다'거나 '후회한다'는 생각은 들지 않습니다.
──折に触れて、あなたは「音楽だけで評価されたい」と語っていますよね。様々なアートフォームで観客に語りかけるアーティストが存在する中で、音楽をコミュニケーション手段として用いることは、ご自身のどのような経験と結びついているのでしょうか?
Parannoul:私の経験に基づいているというには、私も最低限のミュージックビデオの制作やSNSの更新くらいはしているので、そういったものに否定的だとは言えません。私は、マーケティングとかバイラルとか、そうしたコミュニケーション全般が苦手なので、それらを排除して「得意なこと」に集中したかったんです。ビジュアルと音楽をかっこよく結びつけている他の人たちを見ると、本当に羨ましいと思います。でも私の音楽は、まだコミュニケーションには不向きな要素があるようで…うるさくて、またうるさくて…
제 경험에 기반한 것이라기엔 저도 최소한의 뮤직 비디오나 SNS 소식 같은 건 올리기에 그런 것에 부정적이라고는 말할 수 없습니다. 저는 마케팅이라던가 바이럴이라던가 소통에 약하기 때문에 그런 걸 배제해 '잘 하는 것'에 집중을 하고 싶었어요. 비쥬얼과 음악을 멋있게 연관시키는 다른 사람들을 보면 정말로 부럽다고 생각해요. 하지만 제 음악은 아직까지는 소통하기엔 부적절한 요소인 것 같습니다... 시끄럽고 또 시끄러운…
──四つ打ち(Four-on-the-floor)とノイズを組み合わせた新曲はスーパーカーを始めとした2000年前後の祝祭的なロックを思い出すトラックでした。どのようなことを思い浮かべながら制作を進めたのでしょうか?
Parannoul:その曲は以前Xiu Xiuにはまっていた頃に作ったデモを元に、日本のライブのセットリストを組んでいた時に盛り上がれる曲が見つからなかったので、急いで作った曲です。元々はXiu Xiuのようにもっとインダストリアルで切々とした雰囲気でしたが、何となくノリきれなくてキックとハイハットを加えたら、韓国のグループ「byul.org」を連想させる曲になりました。実はスーパーカーのことはあまり意識していなかったのですが、むしろSNSでご指摘いただいたサカナクションの「セントレイ」の方が近い気がします。(長谷川白紙さんのカバーで知りました。両バージョンとも名曲です。)
그 곡은 예전 Xiu Xiu에 빠져있었을 때 만든 데모를 토대로, 일본 라이브 셋리스트를 정하던 중 신나는 곡을 찾을 수 없었기에 급히 만든 노래에요. 원래는 Xiu Xiu처럼 좀 더 인더스트리얼하고 절절한 분위기였지만 뭔가 흥이 나지 않아 킥과 하이햇을 추가했더니 한국 그룹 '모임 별'이 연상되는 노래가 되었어요. 사실 슈퍼카 생각을 별로 하지는 않았는데, 오히려 어떤 분께서 SNS로 언급해주신 サカナクション의 セントレイ에 더 가까운 것 같아요. (長谷川白紙님의 커버로 알게 되었습니다. 두 버전 다 명곡이에요.)
──2年前のステートメントであなたは4thアルバムまでを「parannoul shoegaze era」として総括しましたね。これからのビジョンについて、どのような展望を抱いていますか?
Parannoul:溜まったデモや計画はたくさんあるのですが、次のアルバムとして何をすべきかよくわかりません。本当に様々なジャンルを試してみたくて、すでにHuremicとMydreamfever名義で試しています。その時に積んだ経験でより良い何かを作りたいです。前の2枚、特に4枚目は急いで作られた感じがあります。今回はうるさい部分を抑えたいのですが、私は一日の間にも3.5回くらい気が変わります。ただ、今回のライブで演奏した、Mydreamfever名義の曲をシューゲイズにアレンジしたバージョンは必ず入れたいです。
쌓은 데모와 계획들은 많은데, 바로 다음 앨범으로는 어떤 걸 해야 할지 잘 모르겠습니다. 정말 다양한 장르들을 시도해 보고 싶고 이미 Huremic과 Mydreamfever 명의로 시도하고 있어요. 이 때 쌓은 경험들로 좀 더 나은 무언가를 만들고 싶습니다. 이전 두 앨범, 특히 4집은 급히 만들어진 경향이 있어요. 이번엔 시끄러운 걸 줄이고 싶지만, 제 마음은 하루에도 3.5번씩 바뀝니다. 다만 이번 라이브 때 연주했던, Mydreamfever 명의의 곡을 슈게이즈로 편곡한 버전은 꼭 넣고 싶어요.
──アンプを通して自身のアイデアを世界へと問いかけることは、あなたの人生にとってどのような作用をもたらしていますか?
Parannoul:自分が大人になってから今まで音楽しかしてこなかったので、「人生に影響を与えた」というよりは、音楽が人生そのものになったと言えます。私はまだスピーカーが小さく、勝手に大きな声を出して「平均」より目立って白い目で見られることを恐れ、胸の中にだけ抱えているものが多い普通の韓国の若者です。そして私は「もっとたくさんの人に聴かせたい!」派というよりは「自分がこういうジャンルや領域にまで到達できるんだ!」派なので、「アイデアを増幅させること」は楽しいですが「世界に投影すること」はまだまだ不慣れだと感じます。しかしその世界には、ごく小さい存在ですが私も生きています。私は自分の音楽が好きで、自分に影響を与える自分の音楽が、それを好きでいてくださる方にも少しは影響を与えていると思ってもいいのではないでしょうか。だからいつもリスナーの方々には感謝の気持ちを持っています。私のアルバムの説明を見ると、聴いて好きになってほしいとは絶対に書かず、ただ聴いてくださってありがとうとだけ書いています。聴いてくださるだけで、私の世界とその方の世界がほんの少し繋がるので。そうして時間が経ち、いろんな人たちが育っていけば、いつの間にか現実の私の人生もその方々によって変わっていくでしょう。
제가 성인이 되고 지금까지 한 것이 음악밖에 없기에, 삶에 영향을 끼쳤다기보다는 삶 그 자체가 되었다고 할 수 있습니다. 저는 여전히 스피커가 작고, 멋대로 큰 소리를 냈다가 '평균'보다 튀어올라 눈초리를 받을 것을 두려워해 가슴에만 짊어진 게 많은 보통의 한국 청년입니다. 그리고 저는 '더 많은 사람들에게 들려주고 싶다!' 파라기 보다는 '내가 이런 장르와 영역까지 도달할 수 있구나!' 파라서, '아이디어를 증폭'하는 건 즐겁지만 '세상에 투영하는 것'은 아직 많이 서툴다고 느낍니다. 그러나 그 세상에는 매우 작지만 여전히 저도 살고 있지요. 저는 제 음악이 좋은데, 제게 영향을 끼치는 저의 음악은 그걸 좋아하시는 분께도 작게나마 영향을 끼치고 있다고 봐도 되지 않을까요? 그래서 늘 리스너 분들께 감사하는 마음을 가지고 있습니다. 제 앨범 설명을 보면 듣고 좋아해달라는 얘기는 절대로 하지 않고, 그저 들어주셔서 감사하다고만 적어요. 듣는 것만으로도 제 세상과 그분의 세상이 작게나마 연결되거든요. 그렇게 시간이 지나 여러 사람들이 자라나면 어느새 현실의 제 삶도 그분들에 의해 바뀔 거에요.
セットリスト
君島大空
1.intro-SubetenoYukiGaTokeruOto
2.除
3.嵐
4.19℃
5.向こう髪
6.映画
7.-nps-
8.遠視のコントラルトor午後の反射光or16’28
Mudd the student
1.cache
2.Undertake
3.APA freestyle
4.Fireman
5.잘한 일이
6.활동 중
7.123
8.Off Road Jam
Parannoul
1.Beautiful World (inst)
2.Excuse (inst)
3.Analog Sentimentalism (inst)
4.New Song 1
5.New Song 2
6.Chicken (inst)
7.White Ceiling
編集 : 津田結衣
ディスコグラフィー