light
pixiv's Guidelines will be updated on March 18th, 2026.
View details
The Works "世界の端で君を思う 「だけで済むと思ったか!」 【槍弓・旧槍弓】" includes tags such as "Fate", "腐向け" and more.
世界の端で君を思う 「だけで済むと思ったか!」 【槍弓・旧槍弓】/Novel by なぁぎ

世界の端で君を思う 「だけで済むと思ったか!」 【槍弓・旧槍弓】

5,647 character(s)11 mins

設定の全く活かせていないなんちゃって遊郭パラレル。槍兄貴と旧槍が兄弟設定。このあと三人の運命は読者様の想像にお任せ致します(丸投げ)  無駄に設定だけは考えたので続きとか槍弓の蜜月時代も書けるには書けるが色々と連載が多いので全てぶっちぎった。いや書きたいのよ? 最初で最後の客であるランサーに開発されちゃう弓とか着流し伊達男な槍とかなれそめとか色々書きたいネタも書けるネタもあるのよ? うっかり言切要素とか金士要素とかも有るのよこの設定? 切嗣が元男娼で言峰に買われていつの間にかいちゃいちゃ熟年男夫婦になってたりとか、切嗣と一緒に切嗣の世話係として引き取られた子士郎が成長するとギルの会社の一員としてギルと世界を飛び回るようになるとか色々あったのよ? どこにも入れる隙はなかったけどな!  そういった諸々も含めて全て続きは皆様の心の中にあります☆ミ
  どうでもいいですがアポクリファ二巻を読んで赤のライダーの真名が私の予想通りで思わずガッツポーズしました。全身像が思ってたより格好良いですそして前に読んだ某様の赤騎弓小説のせいで赤騎弓に火がついたんですがどうすればいい。ネタバレしたくて語りたくて堪らないあの世界観なら守護者が様子見で派遣されてもおかしくないんじゃないかな!と夢を見ている。夢を見るのは自由だよねアーチャーより2cm低いけど体重は多いと言うところに萌えとロマンを感じざるを得ない押さえ込まれちまえよ弓さん!  でも今のところ一番萌えるのは槍弓前提の赤騎弓なので自分の業が深い事を痛感している。赤騎兵に槍の影をちらちら見つけては感情を揺らす弓さんとそれに苛つく赤騎兵さんとかが今のところ最大の萌えポインツなので誰かそんな話をはよ ※但し言い出しっぺの法則は無効とする

1
white
horizontal


日が地平線に差し掛かり、宵闇の膜が東の空から降りんとする、黄昏の時間。
一般家庭では灯りを灯すには少々早いその時間に、煌々と灯りが漏れているのは、この街どころか国でも一、二を争う歓楽街。
その歓楽街で、朱色の瓦と格子の見世窓の印象的な店の前に立ち、手にした紙と見比べる青年が一人。
「うっし、行くか」
どこか納まりの悪い青の髪を一つに結んだ青年は、手にした紙を荒っぽくズボンのポケットに突っ込み、冬木屋と呼ばれる見世の門をくぐった。

「すまないが、アーチャーって奴がここにいると聞いたんだが、出してくれねえか。クソ兄貴……ランサーの使いだって言えば分かると思うんだが」


花街とは、女を買う場所、で有るらしい。見世とはつまり娼館のことであるらしいが、見世の女達は花魁と呼ばれ、教養と芸を持った、有る意味一般庶民よりランク上の存在であるらしい。
この国に来てからまだ一日しか経っていないホリンの脳内では、そんな聞いた知識が意味もなく渦巻いていた。
アーチャーの名前を出し、暫しお待ち下さいと部屋に通され、お待ちの間にと宛われた女を断って出された酒に口を付ける。故郷では口にしたことのない米から作られた透明な酒に、甘いがこれはこれはありだなと舌鼓を打つ。
出された料理は一品ごとの量は少ないがその分味は良く、この国の料理がほぼ初めてなホリンでも充分に美味いと感じる物であった。
その料理が空になり、出された酒も空になろうという頃、部屋の外に誰かが立ち止まる気配を感じ、ホリンは杯を置いた。
「客人、君が呼んだアーチャーだが、入ってもいいだろうか」
思ったより低い声に一瞬動じながらも、直ぐさま入れよと返答する。
からりと襖が開いて現れたのは、ホリンよりも背が高そうな、褐色の肌に白い頭髪、カタナのような鋼色の瞳をした、赤い着物を纏った己の兄と同年代の男だった。
その、母国でもこの国でもまず見かけない色彩に、話に聞いていたとはいえホリンは息を呑んで相手を見つめる。一方でアーチャーはそんな反応になれているのだろう、僅かに眉を動かしただけで動じない。客人の前の御膳が空になっているのを確認し、一緒について来た女中にそれを渡して酒の追加も頼む。何やら持っていた大きな袋を傍らに置くと、未だにこちらを凝視しているホリンの対面に正座で座った。
「さて、私がアーチャーだが、男娼でもない、一介の用心棒である私に一体何用かね」
鋼の瞳に問われて、ハッとホリンは意識を取り戻す。まずいまずい、本来の目的を忘れるところだった。
「あーと、アンタがアーチャー……エミヤで間違いないんだな。俺はホリン・アルスター。ランサー、クー・フーリン・アルスターの弟だ。今日は兄貴の代理で来た」
赤い瞳でホリンはアーチャーの瞳を見つめ返す。気の弱い人間は目を逸らしてしまうその視線にも揺るがないアーチャーに、ホリンはどこか満足して話を続けた。
「兄貴とアンタがどういう関係だったか、話は大体聞いた。兄貴の帰国の理由はアンタも知ってるんだろう? 親父は兄貴が帰って来た直後死んだ。そのまま兄貴が家を継ぐことになって、その関係で暫くごたごたしてたんだが、それも半年ほど前には片づいた」
仕事でこの国に来ていたホリンの兄、ランサーことクー・フーリン・アルスターが父親が病に倒れたとの連絡を受けて帰国したのは、一年数ヶ月前になる。帰国直後に父が死に、長男であるランサーが家を継ぐ筈が何故か渋り、それを説得する周囲とホリンを担ごうとする遠戚共とのごたごたが結構な間続いた。そしてどうにかランサーが折れて、無事に新当主が誕生しやれやれと一息ついたのも束の間。
「今度は国内でのごたごたに巻き込まれてる。オレが自分で言うのも何だが、オレの家は国内でもそこそこ力のある方なんだ。だから国内外問わずに政治関係にも良く巻き込まれる。今、当主の兄貴が留守にしよう物なら色々とヤバイことになりかねねえ。だからオレが来た。
……アンタを迎えに」
まずは兄貴からの手紙を読んで欲しい。鞄から紋章の入った封がされた手紙を取りだし、アーチャーに差し出す。何か物言いたげな目をしたアーチャーは、それでも黙って手紙を受け取るとその封を切って便せんを取りだし読み始める。
その姿を眺めながら、ホリンはいつの間にか置かれていた新しいお銚子から手酌で酒を注ぐ。便せんに視線を落とし、僅かに伏せられた睫毛が意外と長い。
そんな事を発見しながら、ホリンは母国での兄とのやりとりを思い出していた。


「ホリン、オマエ半年くらいオレの代わりやれ」
「死ね」
国のごたごたと、当主になった途端激しくなった結婚しろコ-ルにすっかりやさぐれている兄の発言に即答した自分は悪くないはずだ。
「ずっとやれっつってんじゃねーよ半年でいいんだ」
「半年で何するんだよ」
「オレの嫁を迎えに行く」
「ああ、例の現地妻か。向こうだってそんなに待たされてりゃとっくに他の男見つけてるだろーよ」
「現地妻じゃねえ本妻だ。あとアーチャーは男だ」
真顔で勘違いするんじゃねえと言った兄に、いっそ幻聴や勘違いの方が良かったとホリンは思う。
男、男なのか。いつから男色になったテメエ。
「男ってかアーチャーにしか反応しねえから本質はヘテロだぜ」
「いや問題はそこじゃねえ」
「ともかく、オレはアイツに必ず迎えに行くから待ってろって言ったんだから、迎えに行く。誰がなんと言おうとも行く」
「だーかーらー今の情勢考えろってんだろうがー! アルスターの当主が今留守にしたら誰が睨み効かせるんだよボケ!」
「ホリン」
「な、なんだよ」
「オレはな、深刻なアーチャー不足なんだ。限界だ。オレに行くなって言うなら、オレの代わりにオマエが迎えに行ってくれ。アイツに惚れないか一抹の不安はあるが、オマエは男に興味ないだろうから何とかなるだろう頼む」
「テメエと一緒にすんな男なんぞ頼まれてもごめんだっつーの!」
オレの兄貴はこんなキャラだっただろうか。
そんな疑問に取り憑かれたホリンが、連日のランサーのアーチャーのろけに心が折れて迎えに行くことを承諾するのに、そう時間はかからなかった。

Comments

  • 月城 紗弥
    May 27, 2023
Potentially sensitive contents will not be featured in the list.
© pixiv
Popular illust tags
Popular novel tags