トイレのぞく、蹴る…いじめで適応障害 宮崎市教委、重大事態と判断

後藤たづ子
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 宮崎市教育委員会は13日、市立中学校で1人の生徒が複数の生徒から、トイレをのぞかれる、蹴られるなどのいじめの行為を受けていたと発表した。生徒は適応障害の診断を受けたという。市教委はいじめの「重大事態」と昨年夏に判断し、調査の報告書を今年初めまでにまとめた。

 市教委によると、2025年6月、3年生の男子生徒がほかの生徒からトイレをのぞかれていた、と目撃した別の生徒が教員に相談。学校が3年生にアンケートすると、被害生徒へのいじめと疑われる行為を見たと45人の生徒が答えた。

 報告を受けた市教委は7月4日、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と判断し、大学教授や弁護士らによる「市いじめ防止対策委員会」も加わって追加調査を実施した。その結果、24年11月ごろから25年6月にかけて、3年生8人が被害生徒に対して「嫌な言葉を言わせた」「トイレの個室に入っている時に上からのぞいた」「こぼれたお茶を(被害生徒の)水筒カバーでふかせた」「蹴った」「胸ぐらをつかんだ」など12項目のいじめの行為をしていたと確認した。

 被害生徒には24年8月ごろから恐怖感を感じる、外出できないなど心身の不調が見られ、25年7月に医師から適応障害の診断を受けたという。

 市教委によると、加害生徒は学校の指導で反省文を提出し、保護者同伴で被害生徒に謝罪した。そのうち暴力行為など悪質な行為に関わった5人については6月末~7月初め、別室で学習させるなどの対応をとった。全員、強く反省の気持ちを示しているという。

 報告書は学校の対応の問題点についても指摘。被害生徒は発達障害があり、自分の意見や考えを表現することが難しい状況にあったのに、「全教職員の間での共通理解が十分できておらず、適切な支援などができなかった点があったと考えられる」などとした。学校の定期的なアンケートや教育相談で生徒らの記載を見落とすなど事案を把握できておらず、「より生徒が相談しやすい環境が整備されていれば、いじめの状況を把握できたのではと考えられる」とも分析している。

 森屋重吾・教育局長は「子どもにとって安心安全の環境である学校でこうした事態が起き、学校が防げなかったことを申し訳なく思う。しっかり受け止め、このようなことが繰り返されないよう最大限努力していきたい」と述べた。

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