スーパーで、立ち飲みで…クジラ人気上々 低価格で大衆化【大漁!水産部長の魚トピックス】
2026年03月15日
昭和の後半まで、庶民の日常食だったクジラ。消費が激減して食卓から遠ざかり、供給量の減少から流通価格も上昇、高級化しているが、ここへ来て手軽に味わえるようになってきた。首都圏のスーパーなどで、鯨肉の刺し身やすしなどが相次いで販売されている。(時事通信水産部長 川本大吾)
スーパーにクジラのにぎりずし
東京や埼玉などで店舗展開するスーパー「東武ストア」は、鯨肉の刺し身に加え、今年から一部の店舗で大型鯨類、ナガスクジラを使ったにぎりずしの販売をスタート。今月7日からは、約30店舗に扱いを拡大している。
埼玉県朝霞市の店では、ミンククジラの赤身の刺し身用やベーコン、ヒレや皮を薄切りにして湯がいた「さらし鯨」が並んでいるほか、すしコーナーには鯨肉をネタにしたにぎりずしの新商品のパックが販売されている。
ナガスクジラの「うねす」(下顎から腹にかけての部位)や、エンガワ(本皮)、赤身の部位別のにぎりずしが入った3種8個入りセットは880円(税抜き)。マグロやイクラなどのすしセットよりも低価格となっている。
同店の関係者によると、クジラのすしは「年配者から若者まで幅広い年齢層に好評で、1日に数十パックを売り切る」と話す。魚介のすしと一緒に買う客もおり、人気は上々だ。
同社商品本部の末谷信英水産部長は「高齢者にかつての懐かしい味を再び提供するとともに、若年層の消費にも期待しており、週末限定から、平日の定番品につなげていきたい」と意気込んでいる。