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◾️榊英雄被告への判決を受けて 実刑8年。その数字を見て、釈然としない気持ちが残った。 4年前、私はこのブログに「榊英雄氏の報道について」という文章を書いた。20年以上ともに仕事をしてきた相手への告発に踏み切るまでの経緯と、自分自身への自戒を込めて。あれから4年が経ち、判決が出た今、改めて書いておきたいことがある。 告発の過程で、私たちは被害の声を集めた。確認できただけで、40件近くの証言があった。しかし立件されたのは、そのうちの2件だった。司法の手続きには、それぞれの理由がある。それはわかっている。それでも、声を上げたすべての人の痛みが、この裁判に反映されたとは言い難い。8年という数字の前で釈然としない理由の一つが、ここにある。 4年前の文章で私は、噂を聞きながら「あまり気にとめなかった」と書いた。「信じようというバイアスがかかったことは否めない」とも。あの自戒は今も変わらず自分の中にある。そしてあの日以来、できる限りのことをやってきたつもりだ。 だからこそ、今は自分自身への問いかけではなく、業界全体への問いかけとして書きたい。 映像の現場は密室になりやすい。監督という立場が絶対的な権力として機能する構造を、この業界に関わる者なら誰もが知っている。その構造を当然のものとして受け入れてきたことが、この事件を長期間可能にした土壌だった。それは一人の「悪い監督」の問題ではなく、業界全体が抱える構造の問題だ。 判決は出た。しかしこれで終わりにしてはいけない。 現場に外部の目を入れること。声を上げやすい環境を制度として整えること。そして「見て見ぬふり」を選ばない文化を、一つひとつの現場から作っていくこと。それは個人の善意に委ねるのではなく、業界の仕組みとして実現されなければならない。 この事件を、日本の映像業界が本当に変わるための契機にしてほしい。切にそう思う。 2026年3月6日 早坂 伸
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