【弁護士の本音】「共同親権を求める父親」の理想と現実
よくこんなイメージありませんか?
「子供に会えない父親が共同親権を求め、子供を囲い込もうとする母親と対立している」
確かに、日本では母親が親権・監護権を取得するケースが多いため、こうした対立構造がメディアでも語られがちです。
でも、離婚事件を数多く扱ってきた弁護士として、現場で見えている現実をお伝えします。
父親が親権・監護権を取得したケースで、母親より積極的に面会交流を実施するという傾向は、私の経験上、感じられません。
面会交流に対する姿勢は監護親の性別とはほぼ無関係で、個人の価値観や事情によって大きく異なります。積極的な人もいれば消極的な人もいる——それだけのことです。
また「共同親権的に、子供のことは二人で話し合って決めよう」と、親権取得後に実際そう動いた父親を、私はこれまで一度も見たことがありません。
そして、これは共同親権制度そのものの話でもあります。
監護親が父親でも母親でも、別居親の同意なしに子供の重要事項を決められないのは同じこと。
進学先、医療方針、引っ越し——日常の大事な場面で、関係が壊れた相手との合意が必要になります。これが現実的にどれだけ負担になるか、特にDV・モラハラ案件では深刻な問題になりえます。
「子供のために共同親権を」という言葉は一見正しそうに聞こえます。
でも大切なのは、相手の言葉よりこれまでの行動パターンを見ること。
言葉は変えられます。でも、パターンはなかなか変わりません。
不安なことがあれば、一人で抱え込まないでください。