新欧州分析

ソビエト暗黒支配の恐怖忘れるな バルト諸国で広がるKGB「負の遺産」告発 

 マグリッドさんは「ソ連時代、約1000人いたエストニア人ホテル従業員が、KGBに命令されてコンプロマットなどに加担させられたことをおわびします」と語り、「KGBはどこかで、形を変えて同様に市民を監視をしている。われわれを苦しめたスターリニズムがまだ残存していることを西側の人たちに告発したい」と述べた。

恐怖の「角の家」

 ラトビアの首都リガには、KGBのラトビア本部だった「角の家」と呼ばれる建物がある。旧ソ連時代にラトビアで最も恐れられていた場所のひとつだ。暗い過去の実情を知ろうと、多くの人が訪れている。

 「角の家」は1912年に建てられた。当時のアールヌーボー様式の優雅さは健在だが、汚れ、劣化した外観には不気味さが漂う。

 KGB本部が置かれたのは、ラトビアがソ連に支配された40年6月17日以降。第二次世界大戦後は、独立を果たした91年9月まで再拘留のための刑務所として使用され、独立後に国家警察の本部が置かれたが、2008年に移転してから放置されていた。14年にリガが「欧州文化首都」に選ばれたのを機に公開され、その後、民間業者が「全体主義の負の遺産を伝承しよう」と「KGB博物館」として一般公開している。

 薄暗い廊下の先に拷問や処刑を行った部屋があり、身の毛がよだつ。ここで罪のない多くのラトビア人が傷つき命を落とした。

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