【ロンドン=黒瀬悦成】北大西洋条約機構(NATO)のパートナー国である日本が、米国製兵器を購入してウクライナに供与するNATOの枠組み「ウクライナ優先要求リスト」(PURL)に参加することを決めた。近日中に発表する見通し。NATO筋が17日までに明らかにした。
PURLは、昨年1月に発足した第2次トランプ米政権がウクライナへの新規の軍事支援を取りやめたのを受け、NATOが米国に働きかけて同年7月に立ち上げで合意した。
NATO加盟国が資金を拠出し、ウクライナが直ちに必要とする防空システム「パトリオット」などの米国製兵器を購入してウクライナに供与する仕組み。
ウィテカー米NATO大使が今月10日に明らかにしたところによると、立ち上げからの半年間で加盟国から45億ドル(約6900億円)の拠出表明があったとしている。
日本と同様にNATO非加盟のオーストラリアとニュージーランドは昨年12月に参加済み。日本の参加でインド太平洋地域のパートナー国の足並みがそろうことになる。
一方、ウクライナのジョウクワ大統領府副長官は今月12日、地元テレビの番組に出演し、日本政府にPURLの枠組みで非殺傷兵器の供与を要請済みであると明らかにした。非武装の車両やレーダーを念頭に置いているとみられる。
ジョウクワ氏はまた、ウクライナが日本の保有する各種の防空システムを必要としていると指摘し、日本が何らかの形で殺傷兵器の供与に踏み切ることへの期待を表明した。
日本は外国企業の許可を得て日本で製造する「ライセンス生産品」の完成品の武器輸出を2023年に解禁。昨年には日本で製造されたパトリオットが米国に引き渡されており、同氏の発言はこうした状況を踏まえたものとみられる。