「極めて不自然」Luup社から“半年で2度”書籍の修正要求をされた著者が語る「違和と不信感」
「LUUP側は紳士的な相談であったかのように説明していますが、実態は全く異なります。出版社が受けた最初の電話で『削除に応じない場合は別段の措置を進める』という、強い語気を伴う通告があったそうです。私が直接聞いたわけではありませんし、録音などもないので証拠こそ出せませんが、編集者とのチャットにはそのやり取りが記録されています」 また、「失念して再依頼した」との釈明にも不信感を募らせる。 「昨年7月と今年1月に連絡してきた広報の担当者は同一人物です。個人の記憶のことは本人にしかわからないとはいえ、一度修正に応じさせた経緯を忘れるのは極めて不自然です。1月に再度削除要請が来た際は『半年も経って、再びなぜ?』と戸惑いましたが、おそらく7月の最初の修正にすぐに応じたことから『何を言っても、すぐに屈する相手』と思われたのだろうとは思いました。私が小規模な個人事業者だからこそ、甘く見られたのだと感じます」 昨年7月に修正対応を拒否したにもかかわらず、LUUPが1月に再び修正を求めたのは、電動キックボードのシェアリングサービスに対する規制強化の動きについて、パリとスペインの例をあげて《日本の動きは、こうした世界の潮流に明らかに逆行している》と指摘した箇所だという。 「LUUP側は、世界の潮流という表現は『誇大』『偏向』などと主張しましたが、パリやマドリードだけでなく、メルボルン、イタリア、韓国、シンガポールなど、安全確保のために規制を厳格化する動きは明確に存在します。なので、ここは昨年も今回も修正対応は拒否しています。 私は規制緩和に決して否定的ではありませんが、人命や安全に関しては慎重に慎重を期すべきではないかと思っています。自動車の安全性能の向上や飲酒運転の厳罰化と比べ、電動キックボードの規制緩和はあまりに拙速ではないかと考えています。今回の一連の発信でそうした問題提起にもつながればと思っています」 役員陣に元警視総監と現職自民党議員の配偶者など錚々たる顔ぶれがいるLuup社だが、臆せず今回SNS上で“告発”し、戦っている理由について下矢氏は次のように話す。 「文春のような大手メディアに批判的な記事には沈黙し、私のような個人や小規模事業者にだけ圧力をかける。これを看過すれば、他に多くの被害者が出るので立ち上がるしかないと思いました。 私の本はSNS時代の広報ノウハウを説いたものですが、今回のLUUPの振る舞いは、期せずして、私が本で解説した内容が正しかったことが証明された格好かと思っています」 Luup社側は2月2日の本誌への回答で「追加の対応を取る予定はない」としていたが、下矢氏によれば6日、Luup社の岡井大輝代表取締役社長からすばる舎に対し、正式に謝罪があったといい、同社も謝罪を受け入れ、下矢氏から人を介して「私への謝罪も含まれると考えてよいか」と岡井社長に確認したところ、「含まれる」との回答も得たという。