かすみ荘について その1
どこから話せばいいんだろうか。
私がかすみ荘に住むことになった時、私は住む場所がなく友人の家に居候していた。卒業まであと数ヶ月、新しく賃貸を借りるお金もなくとにかく寝泊まりする場所が必要だった。
かすみ荘のことは数ヶ月前から知っていた、家賃が安くて家具付きのシェアハウス。どこでもいいのでとにかく居住地が欲しかった私は、【空きが出ました】のツイートを見てすぐ入りたいです!と管理人にDMをした記憶がある。
【かすみ荘 新住人募集】
— 京都シェアハウス かすみ荘 (@kyoto_share) January 10, 2024
かすみ荘では、新しい住人を募集します。
6畳+縁側のついた2階の個室が家賃1.7万円/月となります。内見可能ですので、気になる方はDMまでご連絡ください。
とりあえずなんでもいいので入居する気満々だったのだが、一旦内見を提案されたので数日後に見に行くことになった。
居候先から徒歩5分、案内された住所に行くと古い木造の一軒家の中に通された。おや、玄関に鍵がついてないない。。中からスウェットに寝癖だらけの男の子が出てきて、管理人さん来るのでちょっと待ってくださいね〜と言いギシギシと足を踏み鳴らして中に戻って行った。少し待つと同じくヨレヨレのスウェットを着た寝癖だらけの少し歳が上だろう男性が出てきて、「ここが庭1です。ここ、これね。」と突然家の紹介が始まった。奥に通され、色々物が散乱しているリビングと風呂場、洗面台、またまた鍵なしトイレットペーパー山積みのトイレと庭2を見せてもらい、私が住む予定の部屋に案内された。その畳の2階の一室は綺麗という訳では無いがそこそこ広くて縁側着きの部屋だった。うん、悪くない。管理人はおもむろに窓を開け「ここからは孔雀が見えるんですよ」と案内してくれた。羽を広げてくれることはほぼないらしい。鳴き声だけが聞こえてくるのだとか。
リビングに戻って、私入居します。と伝えると、「OK〜、入居は来月からだっけ?まぁ今日からきてくれても全然いいよ。家賃は来月からね。」(あと一週間ほどで月が終わる日だった)と住居人のLINEグルと謎に人が沢山入っているオープンチャットに追加され、その日はかすみ荘を後にした。書類の手続きはなかった。
家の鍵なし、トイレの鍵なし、脱衣所なし、部屋の鍵なし、自室から孔雀が見える庭付きのシェアハウスに入居が決まった。


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