【設計という仕事の、居心地の悪い話】
設計とは、顧客要求を仕様に落とし込む仕事です。要求を工学に基づき仕様値として数値化し、その数値をもって品質や精度を担保します。
しかし実際の設計現場では、数値化できるだけのエビデンスが揃っていなかったり、どの工学モデルや指標をベースにすべきか判断が難しいケースも少なくありません。
物理法則では一意に縛れない。
統計データも十分にない。
過去実績も条件が異なる。などなど…
それでも設計者としては仕様を数値で示さなければ、製作・調達・検証といった後工程が動きません。このとき設計者は、かなり居心地の悪い選択を迫られるわけで。
「仮でもいいから数値を置くのか、はたまた曖昧な言葉で逃げるのか…」
こういった場合、仮でもこじつけでもいいから数値を置くことが大切なのですが、ここを逃げる設計者が多いです。
数値を置くと責任が発生するので、逃げたくなる気持ちは分かりますが、数値を置かないというのは設計者として無責任です。
ときには、「今は不確実だと認めたうえで、それでも数値で示し、意思決定を前に進める」ことが重要です。
仮に間違った数値を置いたとしても、それは次回設計の参考値、エビデンスとして残ります。