【「会社の看板」に頼る設計者は、静かに終わる】
「大手と中小、どっちが技術力がつきますか?」
この質問をしている時点で、エンジニアとしての感度が鈍っています。所属で人生が決まると思っているなら、その思考こそが最大のリスクです。
結論から言うと、 実力がつくのは、会社の規模ではなく「決断をした数」で決まります。
私も経験しましたが、中小企業は、良くも悪くも「逃げ場」がありません。基本構想から部品手配、組立、そして客先での不具合対応まで行います。
「公差0.01mmの重み」を、現場の職人に怒鳴られながら肌で学びます。泥臭いし、ブラック寄りなことも実際多いです。
ですが、図面が「現物」に変わる速度が圧倒的に速い分、エンジニアとしての"たくましさ"が身につきます。
一方で大企業は、分業という名の「温室」です。 CADを叩くだけが設計だと思い込む人もいます。
解析は専門部隊、手配は購買、試作は別部署。
「自分は設計担当なので」 この言葉を盾に、現場の油の匂いを知らないまま30代を迎えると詰みます。
会社の看板(筐体)が外れた瞬間、何も作れない人になってしまう可能性があります。
若手が一番危ないのは、環境のせいにして思考停止すること。大企業にいても、現場に入り浸って加工者と喧嘩しながら図面を直す人は伸びます。
中小にいても、過去の図面をコピペして検証しない奴は消えます。
設計者の価値は、CADの操作スキルじゃない。 正解のない問いに、責任を持って「答え」を出した回数です。
看板がなくても飯が食えるか。
問われているのは、常にその一点に尽きます。