宮城県、全職員に生成AI有償版アカウント付与へ…1人年間132時間分の業務削減を試算
宮城県は新年度から、生成AI(人工知能)の有償版アカウントを全ての職員に付与する方針を固めた。これまで一部の職員が使用していたが、さらに効率化を図り、県民サービスの向上につなげる狙いがある。関連費用を新年度当初予算案に計上する。 【写真】AIが描いた画像がすごい…「イラストの仕事なくなる」
県は昨年7月から米グーグル社が提供する生成AIの有償版を約700アカウント導入していたが、新年度は約5700アカウントに拡大する。会議の文字起こしやスライド・資料の作成、アイデア出しなどでの使用を想定し、職員1人当たり年間132時間分の業務削減につながると試算する。
生成AIの導入にあたり、県は2023年6月に個人情報の入力禁止や著作権への留意などを盛り込んだ使用時の原則を策定。24年度から、全ての職員を対象に「チャットGPT」などの無償版の使用を認めていた。24年9月には同社とAIの活用に関する協定を全国の自治体で初めて締結した。
「生成AIを業務で使わない日はない」。県庁で生成AIの推進を担う人事課の主査(36)は強調する。メリットを紹介する職員向けのコラムも担当。生成AIに題材を与えて細かい表現を手直しして作成しており、1話にかかる時間は15分ほど。「仕事が効率的になり、県民に向き合う時間を増やすことができた」と手応えを語る。
村井知事自身も昨年10月に利府町などで開かれた全国育樹祭のイメージソングを生成AIで制作するなど積極的に活用しており、「県民サービスの向上を実現する『最強の武器』」として利用を呼びかける。行政経営企画課は「人手不足に直面する中、雑事を生成AIに任せることで職員が政策立案をしたり、現場に足を運んだりする時間を増やすことにつながれば」としている。