ジュリアス・スージーさんが投稿したタージパレス(東京/西葛西)の口コミ詳細

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Eat for health,performance and esthetic

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ジュリアス・スージー (男性・東京都)

この口コミは、ジュリアス・スージーさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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タージパレス西葛西/インド料理、インドカレー、ダイニングバー

29

  • 夜の点数:3.9

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
  • 昼の点数:4.5

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
29回目

2025/11 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

パンジャビ料理の精髄を味わうためにインドまで行く必要はありません。(西葛西のインド・レストラン界隈は乱戦激化中だけれど、しかしタージパレスの輝きは不滅だ。)

もしもあなたが北インド・パンジャビ料理マニアで、
西葛西タージパレスの日曜ランチブッフェ1300円をまだ召し上がってないならば、
あるいは2024年末~2025年3月あたりに食べたきりならば、
千年の悔いを残すでしょう。

2025年春以降、タージパレスの輝きはただただ眩しい。
アフガニ・タンドーリを召し上がれば、
タンドリーチキンはこんなにおいしかったのかと認識を改められる。
各種ダルの滋味深くそれでいて華やかな味わいは筆舌に尽くしがたい。
カシミリチキンカレーの力強いスパイス使い。
デザートのケーキ、ゲヴァーのチャーミングなおいしさ。
マライ・グラブジャムンのキュートなおいしさ。
ナンでさえもが、卵も砂糖も使わないマサラ・クルチャ・ナンを召し上がれば、
ナンに惚れ直す。

欧米人にとって日本の物価は安く、
しかもインドの物価は(酒は以外は)さらにいっそう安いけれど、
しかし、タージパレスのレヴェルのインド料理を食べようと思ったら、
おそらくプールつきのホテルレストランで、
3倍~5倍のカネを払うことになるでしょう。
そのかわり内装は豪華になって、気取ったサーヴィスを受けることもできるでしょうが。

東京インドレストラン界隈で、南インド料理の王様は、
おそらくラマナイア・シェフ率いるアーンドラ・グループでしょう。
それに対して、北インド料理の王様は、
西葛西タージパレスであると迷いなくぼくは思う。

なるほど00年代後半以降この20年間、
インド料理マニアの関心は南インド料理に集中した。
もちろんそれは私たちのインド料理観を広げ、
平行して、スリランカ料理、バングラデシュ料理、
パキスタン料理、さらにはネパール料理への関心も生まれた。
すばらしいことである。

しかし、その他方で北インド・パンジャブ料理の基準を、
私たちはよもや見失ってはいないだろうか。
そんなことがあるとすれば、
モトもコもないことではないか。


次に、西葛西のインド・レストラン事情は乱戦をきわめている。
南インドの名店、コッチヨは立地の悪さで損をしている。
南インドの定食屋の滋味ゆたかな実力を見せつけるアムダスラビーは、
清新町パトリア1階のマルエツの奥に新店マドゥラム ビラスが誕生したことは、
さほど気にならないにしても、しかし、
いまあろうことかアムダスラビーの隣LOWSONの二階に、
世界展開中の南インド料理の本格チェーン店 Saravanaa Bhavan  
が開店準備中であることには戦々恐々でしょう。


あきらかに西葛西のインドレストラン業界は過当競争の、
乱戦勃発中である。私は関係者に同情するけれど、
しかし、少なくとも、タージパレスにその心配はありません。


なお、タージパレスは西葛西駅から徒歩15分、
都バスに乗る手もあるけれど。
なお、タージパレスの近所には、
無料の動物園もあって、コモンリスザル、ワラビー、
アリクイ、クモザル、ペンギンなども暮らしています。


2025/11/10 更新

28回目

2025/04 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

2025年春、西葛西タージ・パレスはパンジャビ料理の超一流店に返り咲く。

なるほど、たしかにタージ・パレスは2024年12月中旬、前任のシェフが去ってから約2か月ほど迷走が続いた。しばらくお客もいくらか減ったものだ。なにせ西葛西のインド人客たちは食事に来ては巣箱のなかの鳥たちのようにしゃべくり倒し、長ッ尻で、テーブルの上を食べカスで散らかしまくって、すっかり満足したなら会計をして、意気揚々と店を去る。同時に属しているコミュニティ内で、界隈のインド・レストラン群についての個別の感想、憶測、最新情報が尾ひれをつけながら駆け巡り、そのコミュニティ独自のインド・レストラン・ランキングが形成される。しかもかれらは熱しやすく醒めやすい。新しいインド・レストランが出来れば食べに行き、その感想と評価がコミュニティをあっというまに巡回する。さて。割を喰ったのがタージ・パレスで、前任シェフの時代の評価があまりにも高かったものだから、シェフが去った途端に気の毒にもコミュニティでの評価が急落した。なるほど、そこには一面の真実もあった。しかし、考えてもみて欲しい。繁盛店はけっしてシェフ独力でできあがるはずがない。良いシェフを選び、スタッフのフォーメーションを築き、隙のない、幸福なレストランを作るのは、スタッフ全員の力なのだ。一度すばらしいレストランを築き上げたスタッフにとっては、たとえウデのいいシェフが抜けたところで、必ずやふたたび不死鳥のように蘇るのだ。


この時期のタージ・パレスの迷走、努力、善戦をぼくはつぶさに見てきた。そして4月6日日曜日のランチ・ブッフェでタージ・パレスがパンジャビ料理の超一流店に返り咲いたことを確信した。この日のブッフェ(大人1300円)のメニューは以下のとおり。


Aloo Tikki Chat
茹でじゃがいもを中心にしたスナック。

Chicken 65 Dry
タンドール窯でローストしたチキン片

Daba Dal(Black Dall)
黒ひよこ豆を含むあれこれ豆の
スパイシー・ポタージュ

Paneer Pasada
後ほど詳しく紹介します。

Chicken Curry PAHADI
手羽先チキン・カレー、パクチー&ミント仕上げ

Kashimili Pulao
純白の炊き込みごはん、(バスマティ)、
ドライフルーツ、とうもろこし、
カシューナッツ、アーモンド入り

Gajar Halwa
ニンジンのピュレのミルク煮。


一流感漂う、chic でgorgeous な仕上がりである。
さて、注目すべきはPaneer Pasadaである。
こんな料理である。
まず、具材として、純白のカテージ・チーズ(パニール)2層のあいだに、
茹でたじゃがいも、ドライ・フルーツ、カシューナッツを挟み、
小さな三角形状に切っておく。
さながら小サンドウィッチである。


次に、トマトベースのほの甘いグレイヴィーのなかに、
それらの小サンドウッチ状のパニールを飾る。
絵的には、オレンジ色のグレイヴィーのなかに、
純白の小サンドウィッチが花々のように咲き乱れている。


タージ・パレスがパンジャビ料理が
王位に返り咲いたことをぼくはよろこぶ。
いま、タージ・パレスの日曜ランチ・ブッフェから、
目が離せません。


2025/07/14 更新

27回目

2025/01 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

パンジャビ料理の名店、西葛西タージパレス、日曜ランチブッフェ(1300円)がはじまっています。

2025年、新体制になったタージパレスから目が離せません。日曜ランチブッフェの開始。マグロビリヤニ(1690円)の提供。タンドゥーリ・チキン好きならば挑戦せずにはいられない、パハディ・タンドールおよびアフガニ・ティカもメニューに登場。いま、かれらはリアル・パンジャビ料理の魅力を在日インド人にも日本人のインド料理好きにも伝えるべく、あの手この手でがんばっています。


果たして、この弱小レストランの挑戦は東京のインドレストラン・シーンをたとえささやかなりともおもしろくすることができるでしょうか? なお、ぼくはこのレストランンの近所に住んでいることもあってかれらを贔屓していますが、ただし、かれらの挑戦の結果が出せるか否かは、在東京インド料理マニアの底力にかかっています。それも含めて、ぼくは西葛西タージパレスの挑戦に注目しています。


2025/01/15 更新

26回目

2024/06 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

KADHI PAKODAの優美と気品。

西葛西Taaj Palace 2024年6日1日のランチブッフェ、大人1250円コドモ700円のなかに、KADHI PAKODA があった。これがまたなんとも優美で気品がある。ひとことで言えば、ほのかな酸味のあるヨーグルトベースの、タマネギを水溶きひよこ豆の粉(ベッサン粉)のコロモをつけて揚げたものと、分切したカリフラワーを具材にしたカレーであって、マスタードシードとテンパリング(香りづけした)したカレーリーフの香りを纏っています。色はターメリックの華やかな黄色をヨーグルトの白で割った趣き。味わいはケーララ料理をおもわせるものの、しかし純正パンジャビ料理だそうな。


この一品は、Taaji Palaceの一流の証であるのみならず、この日のランチブッフェには、Vegetable Peshwari(野菜カレー、ムガル帝国スタイル)、Kala Chicken (ダークブラウンのグレイヴィーがオイリーにてらてら輝き、擦り下ろしタマネギの優しい甘さ、マスタードシードのほのかな苦味のなかで鶏肉片がグレイヴィーを染みわたらせやさしく微笑んでいた。デザートのFresh Fruit Cream(イチゴ、バナナ、林檎、ブルーベリーの生クリーム仕立て)もエレガントだった。


Taaj Palace は店がまえは、(いっけん)どこにでもありそうなインド定食屋に見える。しかし、その簡素な店も入ってみれば、掃除はゆきとどいていて、店の隅には造花が飾ってあったり、ヒンドゥー教の美しい石象が飾られていたり、ひかえめに愛らしい。しかも料理のレパートリーは広く、調理は正確で、華があって、なによりも料理でお客をよろこばせたいという心意気がある。お客はインド人と日本人が半々で、ときにフィリピン人や中国人、フランス人が混じっている。


Eat for health, performance and esthetic
http://tabelog.com/rvwr/000436613/

2024/06/01 更新

25回目

2023/11 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

土曜のランチブッフェの、Chiken Malvani がすばらしかった!

推定するに、このカレーはまず骨付き鶏肉をニンニク、生姜、レモン汁、コリアンダーの葉で作ったペーストとターメリックパウダー、赤唐辛子パウダー、塩で鶏肉をマリネして。これを、刻んだ赤玉ねぎをふんだんに使い、ココナッツペーストを使ってカレーに仕上げてあるのではないかしら。ココナツマサラの香りがどくとくで、タマネギ大量のほの甘さをスパイスがきりっと引き締め、オイリーでひじょうにおいしい。たいへんすばらしく、ぼくはTaaj Palace に惚れ直した。


Taaj Palace は西葛西の住宅地、地元密着型レストランで、インド人客に絶大な支持を持つのみならず、日本人客のファンも多い。ただし、ランチメニューは標準的日本人客にも愛されるべく、ほどよい落としどころで料理の味を提供しています。他方、土曜の1250円ランチブッフェは現地度100%の超絶本気パンジャビ料理をふるまっています。


土曜ランチブッフェに限って言えば、東京の一流レストラン、たとえば銀座アーンドラ・ダイニング、小川町 三燈舎、町屋Puja、惜しくも閉店してしまった桃の実、はたまた「プロより巧いアマチュア料理人」ベンガル・サトウあたりと同じステージで、西葛西Taaj Palace もまた魅力を放っています。Taaj Palace はもっともっと褒められていい。でも、ま、世の中ってこんなものかもしれませんね。


余談ながら、ぼくは料理についての文章を書くとき、いつもベンガル・サトウのいたずらっぽいツッコミや、笑顔での賛同の声などを意識してきた。しかし、そのベンガル・サトウも膵臓を悪くして、去る11月4日、死んでしまった。このレヴューを書きながら、ぼくの目はまた滲む。


https://note.com/suzzy_jullias/n/n691233d36c2c


2023/11/19 更新

24回目

2023/07 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

土曜のランチブッフェ(1250円)で、マハラシュートラ州のチキンカレーが登場。これがまた凄い。最高の魅惑!

インド料理好きならば深堀りしたくなる土地がある。その土地の名はマハラシュートラ。州都は映画と金融の都、魔都ムンバイなのだけれど、マハラシュートラ州もまた州に先だってさまざまな都があってさまざまな歴史的文脈を持っています。たとえばヒンドゥ教の悪魔の由来すると言われもする古都Kolhapurの名前を冠したKolhapuri chicken curryはなんとも魅惑的だ。Mulwani chicken curryもすばらしい。そしてレイヴ~テクノ~ハウスミュージックで踊りまくるらんちき騒ぎの都GOAの料理とつうじあってもいる、Gorrani chicken curry(なお、ゴラニ・チキンのアルファベット表記には表記揺れがいろいろあるようでどれが妥当な表記なのかぼくにはよくわからない。いずれにせよ)、これがまた凄いカレーなんですよ。いやぁ、凄い。いったいそこにどんな謎が隠されているのだろう?


北部インドを代表する料理はパンジャブ州の料理ということになるでしょう。それに対して、州都ムンバイを持つマハラシュートラ州は西部にありパンジャブ州とは1600㎞離れています。にもかかわらず両者の料理は重なり合う部分も多く、またとうぜんのことながら違う部分もまた多い。たとえば葛西のレカは、西インド家庭料理をふるまっていて、もしもまだ召し上がったことのない人ならば数回食べるぶんにはきっとおもしろいことでしょう。ただし、マハラシュートラのチキンカレーには、レカがフォロウしている西インド料理とはまた違った凄みのある世界もまたあって。それが冒頭で紹介した数種のチキンカレーです。


東京のインド料理のレヴェルは飛躍的に上がった。ただし、それであってなお、マハラシュートラのチキンカレー数種を、最高の凄みでふるまう店は、なんと言っても西葛西タージパレスである。ただし、それらは通常メニューにはなく、土曜のランチブッフェでいったいいつふるまわれるかはまったくわかりません。


ぼくもnote をはじめてみました。
https://note.com/suzzy_jullias


Eat for health, performance and esthetic
http://tabelog.com/rvwr/000436613/


2023/07/15 更新

23回目

2023/05 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

パンジャビ人はグリーン・バナナをどんな調理で食べますか?

西葛西Taaj Palace には英文/和文の手書きのポスターが貼ってある。「もしもメニュー外にお召し上がりになりたい料理がございましたら、どうぞお気軽に教えてください。値段は事前に相談の上、がんばって対応いたします。」


ぼくにとってこれはたいへん興味深いサーヴィスだけれど、ただし、Taaj Palaceは通常営業、テイクアウト、ケータリング、パーティと大車輪に忙しい日が多く、ざんねんながらぼくはこのサーヴィスの恩恵になかなかあずかれない。ところがきょう5月3日よく晴れたゴールデンウィークの11時過ぎ、お店を覗くと案の定、お客は欧米白人のカップルのみ。そこでぼくは買っておいたグリーン・バナナを持参して、Arial Hari Prasad さんに渡した、「これでなにか料理、作って。」Arial Hari Prasadさんは言った、「ほんとはもうちょっと熟している方がもっとおいしいけど、でも、これでもできるよ。Jeera aloo(じゃがいものクミン風味炒め)、食べたことある?」
ぼくは答えた、「あるよ。」
「あれのバナナ・ヴァージョンでいい?」
「いい。」
「ごはんとナン、どっちがいい? お勧めはナン。」
「じゃ、ナン。」
「お値段は?」
「1000円でいい?」
「いい!」


待つこと15分くらいでサーヴされる。おぉ、なるほどこれがジーラ・バナナか。完全にドライなカレー(サブジ)です。ローストされたクミンの苦香ばしい香りに、トマト系のグレイビーに赤唐辛子のパウダーのキック、コリアンダーの香りの中間色をともなった風味、そしてもしかしたらカスリメティも使っているかしらん??? カットされたグリーンバナナに果実の甘さはなく、炒めたじゃがいもていどの甘ささえもない。キャッサバみたいな気もするけれど、ぼくはキャッサバイモの味をはっきり覚えているわけでもない。なるほど、たしかにJeera aloo(じゃがいものクミン風味炒め)のヴァリエーションである。いかにも糖質が少なく繊維質たっぷり。Resistant starch が豊富なのが特徴だそうな。 レジスタントスターチとは消化されにくいゆえそのまま大腸まで届き、腸内細菌の餌になるそうな。たしかに、ふかふかのナンで食べるとなおさらおいしい。
Arial Hari Prasad さんは訊ねた、「おいしい?」
ぼくは答えた、「おいしい!」
「皮つきのままボイルして、皮剥いて、炒めるよ。」
「へぇ、そうなんだぁ。」


インド人にとってバナナは身近な食べ物だ。
日本人にとっても輸入果実とはいえとても日常的なもの。
けれどもインド人はバナナを、
日本人がまったくおもいつかないような発想で調理する。
さすがです。
またしてもぼくはインド料理に惚れ直す。


ぼくもnote をはじめてみました。
https://note.com/suzzy_jullias


Eat for health, performance and esthetic
http://tabelog.com/rvwr/000436613/

2023/05/03 更新

22回目

2023/04 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

カレーパンじゃないの、カチョリなの。

タージパレスの厨房では、Arial Hari Prasadシェフとアシスタント料理人がふたり計3人働いていて、しかも給仕長の Ranbir Singhもまた料理人ゆえ、開店前は最大4人で調理にかかる。30席ていどの店ゆえ充分な厨房人数におもえるものの、しかしケータリング需要が10人とか20人とか40人とかふつうに入るし、しかも土曜日のランチブッフェ大人1250円開催中であっても、同時にア・ラ・カルトの注文にも応じているゆえ、スタッフは大車輪である。料理人はさながらアスリートである。なお、そんなわけで土曜ランチブッフェの開店は事実上11時半です。


さて、きょう2021年4月23日のランチブッフェは、ざっとこんなメニューだった。
1)Moong Dal Kachori
 緑豆のカチョリ、ミントチャトニとタマリンドチャトニ添え。
2)Mutter Paneer
 グリンピースとカテージチーズのカレー
3)Dhaba Chicken Curry
骨つきチキンカレー、ストリートスタイル
4)Vegetable Biryani
 野菜釜飯
5)Chicken Dum Biryani
 骨つき鶏釜飯
6)Moong Dal Halwa
 緑豆をミルクと上等バターと砂糖とナッツで煮たスウィーツ


これにNaan/Rotti
そして飲み物一品がつく。


さて、きょうの注目は緑豆のカチョリです。これは一見カレーパンふうに見えるのだけれど、しかし、まったく違う。どちらかと言えばサモサに近いパイ生地の内側に、こちらカチョリの場合は、緑豆のスパイシー炒めをピュレ状にしたものが入っていて、油で揚げて仕上げてある。パイ生地がサクサクかろやかで、フィリングもいかにもインドっぽく、これを一口めは爽やかなミントチャトニにつけていただき、軽く水を飲んで、次は甘酸っぱいタマリンドチャトニにつけていただく。う~ん、たまりません!!! このふたつのチャトニ(ソース)の味に快感を覚えるようになったら、あなたも立派なインド料理マニアです。なお、カチョリには他に、フィリングに砂糖を加えたスウィーツ仕上げもある。


ぼくもnote をはじめてみました。
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Eat for health, performance and esthetic
http://tabelog.com/rvwr/000436613/

2023/04/29 更新

21回目

2023/04 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

もしもあなたがインド料理の奥義を窮めるぞ、と決意したならば・・・。

まずは、ざっと1ダースの違ったレシピのチキンカレーの味わいをそれぞれ感じ分けられるようになることが早道です。
ざっと以下で紹介しましょう。


みんな大好きButter Chicken Curry。
一晩マリネした鶏肉をローストして、トマトピューレ、クリーム、マサラで調理します。


Chicken Tikka Masakla。
チキン片をヨーグルトマリネしたものを、タンドール窯でローストして、ヨーグルトとトマトベースのカレーに仕上げたもの。


Chicken Do Pyaaza

一方に摺り下ろしタマネギ、他方に刻みタマネギと、二種のタマネギ使いによるクリーミーなグレイヴィーが特徴です。ガラムマサラ、ジンジャー&ガーリック、カスリメティ、生クリーム、そしてたくさんのスパイスを使ったリッチなチキンカレーです。


Kolhapulli Chicken Curry
これがまたすごい。ピーナッツオイルとホールスパイスをふんだんに使い、ココナツのほの甘さを活かし、謎めいたマサラで調理されたチキンカレーです。


Chicken Banjara

まず最初にタマネギとトマトペーストにマサラを混ぜたマリネしたチキンを、スターアニス(八角)やグリーンカルダモンのグレイヴィーで香高く仕上げているところが特徴かしらん。
なお、料理名はBanjara族に由来し、
かれらは独自の言語とかれらならではの音楽を持っていて、
踊りながら羊たちを飼い、
歌いながらラクダやロバにまたがって旅をして、
愛嬌と合理性でもって他民族と交易をおこない、
しかもかれらはブリーダーとしても優れた才知を誇り、
とうぜんのことながらかれらは
歴史的におカネ持ちです。
そしておカネ持ちはゆたかなスパイス使いを自慢します。


これらのチキンカレーの多くは、
タージパレスがふるまってきたもの。
もちろんChicken Malvaniもそのひとつ。
ココナッツベースの燃えるようなカレー。オイリーでありながら奥行ある濃厚なマサラグレイヴィーがココナツの香りとコリアンダーの葉の香りをともなってもうたまりません。


なお、Chicken Malvaniは、2023年4月8日(土)ランチブッフェChicken Malvaniで提供されました。


なお、この各種チキンカレーについてのエッセイはもう少し加筆してゆきます。


ぼくもnote をはじめてみました。
https://note.com/suzzy_jullias


Eat for health, performance and esthetic
http://tabelog.com/rvwr/000436613/


2023/04/10 更新

20回目

2023/02 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

そのチキンカレーは、遊牧民Banjara たちが育てた。

2023年2月11日(土)
ランチブッフェ(大人1250円/コドモ700円)のなかの一品に
Chiken Banjaraがあって、ぼくは食べるまえから
興奮してしまった。むかしからぼくはインドの遊牧民
Banjara族が大好きだった。ただし、
まさかかれらの料理がインド料理のレパートリーに
収まっているとはぼくは知らなかった。


Banjara族は独自の言語とかれらならではの音楽を持っていて、
踊りながら羊たちを飼い、
歌いながらラクダやロバにまたがって旅をして、
愛嬌と合理性でもって他民族と交易をおこなう。
しかもかれらはブリーダーとしても優れた才知を誇り、
とうぜんのことながらかれらは
歴史的におカネ持ちなのである。
遊牧民のおカネ持ちなんてかれら以外に
ぼくは聞いたことがない。
Banjara族はこんな音楽とともに生きていて。
https://www.youtube.com/watch?v=6igYlWqhm-U
あきらかに他のインド人たちと違った文化を持ちながら、
しかしそんなBanjara族もまた
多民族なインドの一部族なのである。


さて、そのBanjara族のチキン・カレーは、
ほどよくオイリーなブラウンカラーのグレイヴィーのなかに、
謎の葉っぱスパイスの奥行感があって、
そのグレイヴィーのなかにチキン片が微笑んでいる。
ぼくはカレー・シェフのArial Hari Prasadに訊ねた、
What is a kind of leaf spice?
するとかれはいたずらっぽく微笑んで答えた、
Garam masala。
ぼくは笑った、そんなことはわかっているよ、
さては秘密にするつもりだな。
その瞬間ぼくは気づいた、メティ・リーフだ!
そっか、Banjara族もメティ・リーフを使って、
チキンカレーを作っていたのか。
おもえばガラム・マサラも贅沢品で、
いかにもBanjara族にふさわしい。


ぼくもまたメティ風味のチキンカレーを食べながら、
いつのまにか歌いながら踊りながら、
インドの草原で羊たちを飼っていた。





ぼくもnote をはじめてみました。
https://note.com/suzzy_jullias


Eat for health, performance and esthetic
http://tabelog.com/rvwr/000436613/

2023/02/12 更新

19回目

2023/02 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

ココナツとミルクでできた雪の塊。

北インドの豪雪地帯カシミールほどではないにせよ、
Punjab州や Haryana州の一月二月もそれなりには寒く、
最低気温は摂氏5℃~6℃です。
このくらいの気温ならば、
めずらしく降る雪に
ウキウキする気持ちも生まれるでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=mJO79CcBCDA
(余談ながら、シーク教徒がここまでおおっぴらに
得意げにアルコールを飲んでいる映像もめずらしい。)





きょう2023年2月4日(土)
ランチブッフェ(大人1250円/コドモ700円)の話です。
こんなメニューがふるまわれました。

1)Green Salad

2)冷製 Black Chana Salad
黒ひよこ豆と、トマト、ニンジン、タマネギのサラダ。

3)Soya Beans Aloo
大豆の粉を乾燥させて弾いてドライなボールにした
箱入パッケージ製品を、牛乳に漬けて戻し、
じゃがいもと一緒にカレーにしたもの。

4)インド中華 Palak Chlly
ほうれんそうに小麦粉をはたいて小さくまとまたものを
たくさん作って、インド中華に仕立てたもの。

5)Dal Mackhani
豆のスパイシーポタージュ、上等バターの香り。

6)Chicken with Bone Curry Punjabi Home Style
骨つきチキンカレー。摺り下ろしタマネギの甘さを、
スパイスできりっと引き締めたもの。

7)Vegetable Byriyani
野菜釜飯。

8)Coconut Barfi
【デザート】ココナツ・バルフィ。後述。

9)Naan/Rotti

10)チャイ、マンゴーラッシーなど飲み物一品。
いつもながらバランスのとれたすばらしいブッフェです。


さて、きょうはインディアン・スウィーツの、
ココナツ・バルフィに注目してみましょう。
Barfi、その名はペルシャ語のbarf由来のヒンディ語で、
雪を意味します。
ミルク、砂糖、ココナツファインに、
ナッツとグリーンカルダモンを加え、
いったん煮立ったら弱火でじっくりコトコト煮込み、
しっかり固まったならば冷やして、
正方形にカットして仕上げます。
オフホワイトの色彩が清楚で、
優しい甘さ、噛むと口のなかにココナツの繊維質を感じる、
ナチュラル感覚のスウィーツです。
まさにココナツとミルクでできた雪の塊です。


おもえば北インドにもパキスタンにも
アフガニスタンにもイランにもときには冬に雪が降る。
インドとパキスタンは別として、
他は近年剣呑なニュースばかり聞こえてくる地域です。
あの地域の人たちはいったいどんな毎日を送っているかしらん、
想像するだに恐ろしい。
それでもぼくはかの地にあってなお、
険しい日々のなかでバルフィを食べて笑顔になる
睫毛の長いコドモたちをおもい浮かべる。
あるいはそれは平和ボケした日本人ならではの
バルフィよりも甘い、世間知らずな想像かもしれないけれど。


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2023/02/05 更新

18回目

2023/01 訪問

  • 夜の点数:3.9

    • [ 料理・味3.9
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク3.5
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

インド式牡蠣炒め。

もしも来世があるならば牡蠣になるのも悪くない。
あのシュルレアリスムみたいなゴツゴツした神秘的な殻、
その内側にジューシーでなまめかしいぷるんぷるんの身が潜んでいて。
しかも、牡蠣は生きているあいだ性別が揺れ動く。
牡蠣は史上最古のトランスセックス生物です。



ヒトは傲慢だから魚介には大脳もないからバカに違いない
と考えがちだけれど、
しかし、近年魚介は案外バカじゃない
という研究も現れています。
それはそうでしょう、
だって牡蠣だって欲情するわけですから、
牡蠣が夢を見たって不思議はありません。
それがどんな夢なのか、
いまのところヒトにはわからないけれど。


牡蠣は2億年まえもしくは3億年まえから存在していて。
(5億年まえのカンブリア紀には及ばないとは言え)
サンゴや三葉虫の時代から牡蠣はこの世に存在しています。
(三葉虫はサソリみたいな生物かしらん?)
しかも、あの時期の動物や魚介は、
シベリアの溶岩爆発かなんかでほぼ絶滅したのだけれど、
しかし、サンゴと牡蠣は立派に生き残った。
ぼくたちは牡蠣を食べることで、
ヒトが存在しなかった頃の地球におもいを馳せることができる。
もっとも3億年まえの牡蠣がいまの牡蠣と同じかどうかは
わからないけれど。
ヒトなんてしょせん500万年まえからの新参者、
むやみやたらと威張ってはいけません。


島国であるわれわれ日本人にとって、
牡蠣はとってもメジャーな冬の食材ですね。
牡蠣フライ、牡蠣入り汁蕎麦、牡蠣の酒粕鍋・・・
さまざまな楽しみ方がありますね。
広尾のアラジンの川崎誠也シェフは、
メニューに特製フレンチ牡蠣フライを入れてらして、
夢のようにおいしかったものだ。
(それなのにぼくときたらソースをおもいだせない。
おれのバカ、バカ、バカ。
あるいはミント系ソースだったかしらん???)
かつて高円寺のくじらも、榎田シェフ&貝塚シェフ時代に、
チキンカレーのグレイヴィーを使って(チキンは入れず)、
最後に牡蠣を入れて牡蠣カレーを仕上げていて、
なかなかおいしかった。


ところが、インドでは牡蠣はかなりマイナーな食材です。
わずかに南インド沿岸部や
あるいは西インドならばゴア~ムンバイで、
牡蠣のマサラ炒めや、
牡蠣にマサラをまぶしたオーヴン・ローストなどを
食べる人たちもいることはいるらしいけれど。
(おそらく牡蠣を食べることは、
ヨーロッパ人がインドに持ち込んだ食習慣ではないかしら。)


ゆうべ真夜中、布団のなかで眠りと目覚めの
中間的な状態のなかで、
ぼくはインド式牡蠣フライのレシピをおもいついた。
牡蠣にマサラをまぶし、
ベサン粉(ひよこ豆の粉)をはたいて、
たっぷりの油で揚げ、皿に盛ってミントチャトニを添える。
どうです? おいしそうでしょ?
もっともこのていどのレシピならばきっと誰かが考え、
すでに食べているインド人もいることでしょうが、
いずれにせよ、ぼくはそれを食べたくてたまらなくなった。


ぼくの贔屓の西葛西タージパレス(パンジャビ料理専門店)には、
壁にこんなメッセージが貼ってあります。
「もしもメニューにない料理を
あなたが召し上がりたいときには
わたしたちにご相談ください。
あらかじめお値段をご相談の上、
わたしたちはできる限りがんばって作ります、
あなたのために。」



ぼくはおもった、このサーヴィスを利用するときは今だ。
かれらにインド式牡蠣フライを作ってもらおう!
そこでぼくはタージパレスのスタッフに相談し了解を得て、
サニーモール内マルエイ西葛西店鮮魚部で
宮城県産大粒生牡蠣「もちがき」1パック10個入りを買って、
たいてい客のいない平日の午後5時半に店に持参した。


カレー・シェフのArial Hari Prasadは、
まずパッケージにナイフを入れて水を切る。
次にステンレスのボウルに牡蠣を入れて、
さらに水を切る。
ベサン粉とオイルを加え、牡蠣と混ぜ合わせる。
フライパンをしっかり熱し、牡蠣を投入し、炒めあげる。
最後にスパイスボックスからひとつまみづつ
各種スパイスを振りかけ炒めあげて、できあがり。


Arial Hari Prasadには牡蠣を食べる習慣がなく、
また調理したのも今回がはじめてゆえ、
大きかったはずの牡蠣はあきらかにover cooked で
かなり縮んでしまったものの、
しかし、絶妙のスパイス感でなかなかおいしい。
しかも牡蠣から剥がれ落ちたベサン粉が
スパイスを吸い込んで、
まるでコマ切れフェイクミートみたいな味わいがある。
ぼくのイメージは牡蠣フライ(deep fry)だったものの、
しかし、Arial Hari Prasad は牡蠣炒めをふるまってくれた。
もちろんそんなことはまったく問題ではありません。
ぼくはこの愉快で幸福な経験にただただ感謝します。


さて、会計です。
ぼくがポケットから財布を出すと、
かれらは困った顔をした。
「いくらにすればいいかなぁ?」と考えあぐねている。
ぼくは感謝の意を込めて、
カウンターに1,000円札を押しつけるように置いて、
笑顔で店を後にした。
まったくもってぼくに似合わない(かっこつけた)ふるまいながら、
しかし、ぼくはただただ幸福だった。
そしてぼくは部屋へ戻って、やきそばを作って食べた。


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2023/02/05 更新

17回目

2023/01 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

サウス・デリーのお洒落女子たちの好きなもの。

サウス・デリーは緑ゆたかな公園と、
ゴージャスなショッピングモールがいくつもある高級住宅地。
そんなサウス・デリーの若い女たちは
メイクアップに命を賭ける
ファッショニスタたちです。


彼女たちの多数派はヒンドゥー教徒ですが、
彼女たちのメイクもファッションもファンキーです。
そもそも彼女たちはふだんから
コットンにミルクを含ませ肌に潤いを与え、
保湿にはヨーグルトとパパイヤの皮を混ぜたものを使います。
そしてローズウォーター(薔薇水)で肌を整えます。
黒髪にはココナツオイルで栄養を与えています。


インドには有名メイク・アップ・アーティストが
たくさんいて、とくにあの壮大な結婚式に
花嫁を魅惑の美女に変えることに貢献します。
そしてサウス・デリーの若い女たちは、
メイク・アップのプロたちの最新テクニックをよく知っています。
Dior のファンデーションを頬、顎、額に
叩いたり塗ったりして。
Givenchy のマスカラで睫毛を整え。
色とりどりのアイライナーを使い分け、
いつも驚いたように見開いた目を演出します。
サウス・デリーの女たちのアイシャドウの使い方は
画家さながらです。
そして自慢のリップスティックコレクションのなかから
本日の一本を選び、唇を濡れたように輝かせせます。
最後に頬にDiorその他の
蛍光感と艶感あふれるハイライトを添えます。
またサウス・デリーには
アヴァンギャルドなアート感覚あふれる
ネイルサロンもたくさんあって、
彼女たちのマニュキュアは奇抜で幻想的です。
しかもサウス・デリーの美容師たちは、
つねに先端的なヘアカットを競い合っています。
(日本の女の子たちのナチュラルメイクとは
まったく求めるイメージが違いますね。
サウスデリーの若い女たちはかわいさよりも、
ファンキーさを求めています。)
ざっとそんなふうに彼女たちはおでかけまえにメイクして、
コーデを決めてテンションを上げ、
そして家へ帰って寝るまえには、
彼女たちはCLINIQUEのremoverでメイクを落とします。


サウスデリーはおカネ持ちのファッショニスタには天国です。
ピッカピカのショッピングモールにはブランドが勢ぞろい。
H&M、バーバリー、Guess、
ザ・ボディ・ショップあたりは驚くにはあたりません。
いかにもサウス・デリーの女たちが
好きそうなブランドは、
Bebe、https://www.bebe.com/
セクシーブラ、パンティ、ランジェリーのLa Senza、
https://www.lasenza.com/
アクセサリーのSwarovski、https://www.swarovski.com/en-IN/s-outlet/Outlet-Swarovski-Online-Shop/?utm_source=google&utm_medium=cpc&gclid=EAIaIQobChMI5M-xpPPr_AIVEYbCCh1hsAaREAAYASAAEgJyVvD_BwE&gclsrc=aw.ds
そのほかフレンチファッションのPromod、
ニューヨークのブランド、Nine West・・・。
彼女たちのクロゼットはお洒落衣類ではちきれそう。
もちろんカラフルなkurtaも着ます。https://www.google.co.in/search?q=Indian+kurta+for+woman&tbm=isch&ved=2ahUKEwjH8ICZxfP8AhWPRvUHHUxWBxEQ2-cCegQIABAA&oq=Indian+kurta+for+woman&gs_lcp=CgNpbWcQAzIHCAAQgAQQEzoICAAQCBAeEBNQgQhY2jRgjjhoAnAAeACAAYIBiAHfCZIBBDE0LjGYAQCgAQGqAQtnd3Mtd2l6LWltZ8ABAQ&sclient=img&ei=4vHZY8f3JY-N1e8PzKydiAE&bih=754&biw=1490&gl=in
Foreever21のプリント柄のロンパースも、
ジーンズも。
引き出しには、Silofer's のシルヴァーピアスも。


「カネかかりそうな女たちだな。
そもそもあの子たちの親は
どうやってカネ稼いでんだよ?
ママは与党の成長戦略会議に出て、
ダディは太陽光発電関連の投資詐欺でもやってんのか?
みんなまとめて瑠璃ちゃんって呼んじゃうぞ。」
なーんてやっかんではいけません。
(もっとも、あの事件は東京地検特捜部が
自称正義のヒーローになって悪を成敗すると称して
ひたすら自分たちが目立ちたいがための生贄の血祭でもあって。
どっちもどっちとおもわずにはいられません。
ぼくは持続化可能絡みの
太陽光パネル補助金稼ぎを肯定できないし、
例の生贄にされたご夫妻を擁護する気などさらさらないけれど、
しかし他方、法治国家日本としては東京地検特捜部の方々が
10年に一回発揮なさる旺盛な目立ちたがり精神と
かれらが開催する「おれたち主役のヒーローショウ」は、
ご自分たちの職務をいささか
勘違いなさっているのではないかしらん。
いいえ、話を本題に戻しましょう。)


インドのようなマッチョな国で、
スケベでモテない男たちばかりの環境で、
彼女たちがお洒落全開に生きることは
ストレスなしにはありえません。
彼女たちにとってお洒落は自由のための、
生きるよろこびのための、闘争でもあります。


とうぜんのようにサウスデリーには
彼女たち好みのさまざまなテイストのお洒落カフェがいっぱい。
彼女たちはカフェで読書したり、
PCを開いているだけで、
ヒップスターになった気分を味わいます。
そこで彼女たちはシーザーサラダや、ケサディーヤ、
そしてティラミスやチーズケーキを食べ、
英国風の紅茶を楽しみます。
イタリアンレストランや
カジュアルフレンチダイナーも流行っています。


しかし、そんなWestern cultureにかぶれきった
サウス・デリーのファショニスタたちとて立派なヒンドゥーで、
たとえばインドの伝統的軽食 Chaat を、
せめて2日に一度は食べずにはいられません。
チャットってどんな軽食でしょう?





きょう2023年1月28日(土)
ランチブッフェ(大人1250円/コドモ700円)の話です。
こんなメニューがふるまわれました。
1) Dad Tadka
豆のスパイシー・ポタージュ。
2) Mashroom Mutter Masala
西洋キノコとグリンピースのカレー。
3) Chicken & Potato Vindaloo
鶏肉とじゃがいものカレー、お酢を加熱して丸みをもたせて。
4) vegetable Biryani
野菜釜飯。
5) Monng Dal Halwa
緑豆のスウィーツ、(見た目はおからふう)
6) Papdi Chaat 
(後述します。)
7) Sabdana Wada
(タピオカを使ったコイン状の揚げもの、
ココナツチャトニーディップーを添えて。)
8) Green Salad
9) Naan/Rotti
10) 飲み物一品


さて、軽食 Papdi Chaat のお話をしましょう。
まずカリッと揚がったスナック的なものを準備し。
茹でじゃがいもを冷やして、手で握り潰し。
刻みタマネギ、ミントチャトニ、タマリンドソースと和えて。
黒胡椒をまぶし、フレッシュミントを散らし。
最後に細く短い絲状のスナックを振りかけたもの。
もっとも、こればっかりは食べてみないとわかりませんね。


あなたもサウスデリーのお嬢さんになった気分で、
一度召し上がってみてください。


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2023/02/05 更新

16回目

2023/01 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

そのチキンカレーは、カシミールの冬を連れてくる。

インドにだって冬はあります。
美しく峻厳な山々、深い谷、美しい湖。
もしも一月ならば一面銀世界です。
あなたは白い息を吐き、
スキーやスノーボードを楽しみます。
いいえ、赤く輝くホットでオイリーなグレイヴィーのなかで、
鶏肉片が微笑んでいるカシミリカレーを西葛西で食べながら、
きっとあなたはカシミールの雪山にいる自分の姿を
夢想するでしょう。


きょう2023年1月21日(土)
ランチブッフェ(大人1250円/コドモ700円)の話です。
きょうのブッフェはカシミリ・カレーの他、
めずらしい料理が2品あって。
ひとつは、Lasooni Methi Curry
(メティの葉っぱを使った緑のカレー)です。
フレッシュ・メティの葉っぱをカレーにしたもので、
そのなかにたくさんの粉砕されたニンニク片が
入っています。
いくらか高菜っぽい味わいのなかの、
ホットなキックとそしてニンニクの食感が、
なんとも玄妙な味わいをかもしだしています。


そしてもう一品めずらしいのが
Dill Leaves Rice です。
(Dill Rice あるいはDill Pulao と呼んでもいいのかな。)
純白のバスマティのなかにたくさんの糸状の
Dill の緑の葉っぱがひたすら混じっていて、
他の具材は見当たりません。
香りは希薄ながら清楚で、
そしてバスマティの癖に(パラパラというよりもむしろ)
ぼそぼそした食感の素朴なおいしさです。


そのほか、Chana Masala(ひよこ豆のカレー)、
Vegetable Schezwan(野菜ボール、なんちゃって四川風)
Salad  2種。
(きょうは後述の理由でサラダは
ヘルプの料理人が担当し、そのうちの一種は、
タマネギとニンジンのアチャールでちょっぴり新鮮。)
デザートはJalebi。
そしてNaan /Rotti
飲み物一品。


とってもチャーミングな構成で、
ぼくには新鮮なおいしさだった。


実はこちら西葛西タージパレスでは、
ぼくの知らないあいだにささやかな事件がもちあがっていた。
タンドゥーリシェフの
Raju Panday が先週土曜日の無断欠勤以降一度も店に
現れていないのだった。
ぼくはおもった、さては酒でしくじったな。
いいえ、誰にも真相はわからないけれど、
開店半年で離職かよ。
いかにもインドレストランあるある話で、
ぼくは呆れた。
結果、ここ1週間というもの、
カレー・シェフのArial Hari Prasadと、
給仕長の Ranbir Singh が、
ヘルプの料理人を臨時で雇い、
30席の店をまわし、
ひんぱんに入るパーティやケータリングを
こなしているのだ。
さぞや大変なことだろう。


タージパレスはお客はけっこう入っていて盛況ながら、
しかし、二人のスタッフの心は
さながらカシミールの雪山なのだった。
しかし、ここで品質を落とすわけにはゆかない。
そんなかれらの心情が、ぼくにも伝わってきます。
レストラン稼業は辛いね、
ぼくはかれらに同情した。


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2023/02/05 更新

15回目

2023/01 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

ランチブッフェ、厨房突発事態発生!!!

「災い転じて福と成す」ということわざがありますね。
気持ちはわかるけれど、
ぼくにはちょっと怖い。
だって、そういうことを言う人の、
執念深く業の深い人柄を感じるから。
なにかの不運が襲いかかってきたとき、
ぼくならすぐにあっさりあきらめて。
せいぜい”Turn misfortune into opportunity.”
「まいったな、この不幸を
なにかの機会に変えられないものかな。」
せいぜいそのていどのことは考えます。
きょうはそういうお話です。



朝いちばんにぼくは訊ねた、
「What's that ?  
タンドゥーリ・シェフのRaju Panday、いないの?」
いつもならフロアにいる給仕長の Ranbir Singh が
なぜかきょうはキッチンにいて、
チキン・ティカをローストしながら愚痴る。
「Acha! あの人、大酒飲みだからね。
(きょうあの人は)きっとhangover(二日酔い)でしょ。
あの人、きょうは来ないかもしれない。」
器用なもので、かれらはけっして大人数のパーティの予約が
入っているときには休んだりしない。
「おれがいなくてもなんとかなるだろ」
とおもえるときに、ちゃっかり休む。
とはいえ、タージ・パレスは少数精鋭、
(全員シェフができる料理人3人とはいえ)、
ふだんは厨房2人給仕長1人でまわしているゆえ、
とくにこの忙しい週末にひとり欠勤が出るとなると
スタッフは大車輪である。
カレー・シェフのArial Hari Prasad はぼくにウインクして、
キッチンでフレッシュトマトスープをアルミの笊で漉している。
Ranbir Singhは引き続きぼくに愚痴る、
「Acha! 仕事はちゃんとしなくちゃだめよね。
仕事をちゃんとやらなきゃ、生きてゆけないよ。」


ぼくはきょう2023年1月14日(土)
ランチブッフェ(大人1250円/コドモ700円)の、
料理構成を見て感心した。
冒険的な料理はなく、
かれらの作り慣れた定番料理ばかりだ。
なるほど emergency menu なのである。
しかし、こういうときこそ、
そのレストランの実力がよくわかるというもの。


Green Salad(おもに千切キャベツのサラダ)
Fresh Tomato Soup
Gobi Manchurian(インド中華。
カリフラワーにコロモをつけて揚げて、
中華風の味つけで炒めあげたもの)
Garlic Magic Chicken Tikka(チキン片をマサラを振った
ヨーグルトにマリネしてタンドゥーリ窯で、
ローストしたもの)。
Mutter Paneer(グリンピースとカテージチーズのカレー)
Chicken with Bone Curry(骨つきチキンのカレー)
Vegetable Dum Biryani(野菜釜飯)
Paneer Gulab Jamun(お団子のシロップ漬け。ただし、
そのお団子にカテージチーズも混ぜてあるところが
ポイントです。)
Naan/Rotti(とくにロティは香ばしくおいしい。)
Drink(マンゴー・ラッシーに人気があります。)


ほんらいならば、サラダがもう一品、
(大根、ニンジン、キューリ)か、
ひよこ豆と野菜のサラダがつくのだけれど、
しかし、きょうは野菜のカットに割く時間はありません。
替わりにゴビ・マンチュリアンが入っています。
インド中華、ゴビマンチュリアンは、
水溶き片栗粉を分厚くまとわせたカリフラワー片が、
中華ふうに味つけながら炒めてあって、お見事です。
骨つきチキンカレーは摺り下ろしたタマネギベースの
グレイヴィーは、ほの甘さをスパイスの辛味が引き締めていて、
しかもチキンにグレイヴィーが浸み込んでいて、
たいへんすばらしい。
ガーリック風味のチキン・ティカは、
ヨーグルトベースのマサラ液を染みとおらせた
柔らかいチキン片が、軽くエッジを焦がしながら、
「蒸す」と「ローストする」と「エッジを焦がす」を
複合させた加熱で焼きあげられていて、最高です。
野菜ビリヤニがおいしいのはいつものこと。
グラブ・ジャムもカテージチーズを捏ねて団子にして、
そんじょそこらのグラブジャムとはちょっと違う。


ぼくは感心した。
さすがプロだな。
たとえばミュージシャンにしても、
ライヴツアーにトラブルはつきものです。
たとえば、ライヴハウスの
ピアノの調律がめちゃくちゃだったり。
ホールライヴだったら、
ステージ上のモニタースピーカーの
バランスが悪かったり。
ツアー中にバンドメンバー同士で喧嘩をして、
そのせいで演奏がぎくしゃくしたり。
歌手ががんばりすぎて声が枯れてしまったり。
しかし、どんなときも The show must go on.
それがプロフェッショナルというもの。
レストラン営業とてまったく同じなんですね。
きょうはタージパレスのスタッフにとっては
受難の日だったにせよ、
Anyway、ぼくにはとっても興味深いブッフェだった。


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2023/02/05 更新

14回目

2023/01 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

ヒンドゥーたちの愛のかたち。

純白のバスマティライスのなかに、
白いカリフラワー片、ほんのり黄色味を帯びたカシューナッツ、
グリーンピースと小口切のインゲンの緑、
そしてニンジン片のオレンジ色が美しい。
なんて清楚で華やかでかぐわしいご飯(プラオ)だろう。
これがタージパレス2023年1月7日(土)の
新年初回食べ放題ランチブッフェ
(大人1250円/コドモ700円)の一品なんですよ。


他の料理は以下のとおり。
Chana Salad(ひよこ豆のサラダ)
Vegetable Bullet(フィンガーサイズの揚げパン、
弾丸のかたちです。)


Dal Mackani(緑豆とキドニー豆のカレー、
上等バターの香り)、
Vegetable peshawari (ナブラタンコルマに似た、
オイリーな野菜カレー)。
Chicken Gavrani (西インド、マハラシュートラ州の、
田舎風チキンカレー、摺り下ろしたタマネギの優しい甘さを
潜ませつつも、辛味のキックを効かせたブラウンカラーの
グレイヴィーのなかで、鶏肉片が微笑んでいます。)
そしてデザートにGlab Jamn。
そして飲み物と、そしてナン/ロティがついて、
それらは香ばしく、規範的な仕上がりです。
とくにロティがすばらしい。
ぼくはすばらしいインド料理ブッフェをいただくと、
インドの結婚式に招かれたような気持ちになる。


インド人にとって、
大切な人とは同じ釜の飯を喰うもの。
食事は愛を育む行為です。
大切な人とは恋人であり、
ひいては赤ちゃんからじいちゃんばあちゃんまでの大家族。
さらには、インドの結婚式は盛大を極めるもので、
両家の親ときょうだい、親類縁者、友人はもちろんのこと、
近隣住人からはたまた友達の友達、
通りすがりの人たちにまで誰かれかまわず、
無料でごちそうをふるまい、
なんと1週間にわたって飲んで歌って踊って大騒ぎをします。
給料も物価も安いインドで
300万円~400万円、軽くかかります。
日本人の生活実感に即して言えばざっと800万円くらいです。
すべて費用は花嫁の父親が払います。
お嬢さんを持つおとうさんは顔で笑って、
心で涙を流すもの。
貧しい人たちもこの日ばかりはごちそうにあずかれる。
この風習には、ときには盛大におカネをみんなのために使って、
それによって運を回す、という考えが潜んでいます。


ヒンドゥーたちはああ見えて、
男も女も異性に夢を持っています。
いくつになってもかれらの心はロマンスを夢見る中学生です。
結婚までは童貞&処女があたりまえです。
結婚後に浮気でもしようものなら、
田舎ならば殺されかねません。
(隙あらば誰かれかまわず浮気しまくりのフランス人、
イタリア人、および一部のエッチ大好き日本人とは
フィロソフィが大違いです。
もっとも気持ちいいことに自然と心が靡いてしまうのは、
素直で正直な心の現れではあるのだけれど。)
ぼくはむかし神保町の古本屋で戯れに買った、
1950年代のアメリカのポルノ小説を朗読して、
当時某レストランに勤務していたタミル人料理人
ムゲーシュ相手に遊んだことがあった。
下着姿の美女がしどけなく、”Oh,fuck me,darling!" 
とか叫ぶ、まことにアホらしいゴミ小説である。
最初はムゲーシュもゲラゲラ笑ってよろこんでいたのだけれど、
しかし、3分もするとムゲーシュは怒りはじめした。
どうやらかれは神聖であるべき愛が冒涜されたように感じて、
それが許せなかったのだ。


ヒンドゥー男たちにとって愛とは、
大自然のなかで大きく両手を広げて、高らかに
愛する女性を詩のように讃美するところから、
はじまるものでなければならないのだ。
そんな純情可憐なインド人たちだからこそ、
ぼくは(おおむね)インド人が大好きなんだ。


西葛西タージパレスの土曜ランチブッフェは、
毎週毎週、インドの結婚式さながです。


Miss Pooja ft Singga " Dil Nai Lagna " Video Song
https://www.youtube.com/watch?v=yVDWQCjuAv4


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2023/02/05 更新

13回目

2022/12 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

東京の西アジア料理トレンドが一周まわって、けっきょくパンジャビ料理が輝いている、かぐわしく。

ちょっと東京の
西アジアレストラン勢力地図の変遷を振り返ってみましょう。
1970年代あたりから20世紀末までの東京の西アジア料理店は
数もひじょうに少なく、しかも
ほとんどパンジャビ料理店でした。
赤坂見附時代のThe Taj、
銀座パールビル2階の頃のアショカ、
六本木のモティ・・・どの店にも風格があったもの。
料理はサモサ。タンドーリチキン。ケバブ。
ダルマッカニ。サグパニール。ナブラタンコルマ。
エビ・カレー。マトン・カレー。バターチキンカレー。
プラオ。当時はなぜかビリヤニはなかった。
デザートはクルフィがあったくらいかしらん。
(当時はわずかに銀座のナイルレストランが、
南インドに由来する独創的な定食屋料理、
ムルギランチをふるまっていたものだし、
いまもなおナイルは独創的名店です。
また当時はアジャンタが
日本人料理人を厨房に入れたことによって、
その後の日本の南インドブームに独特の貢献を果たします。)


東京のインド料理界の様子が変わりはじめたのは、
21世紀に入って在東京IT系インド人が増えてから。
これは現在の数字ですが、
マレーシアの200万人には遠く及ばないものの、
しかし在日インド人人口は4万人に達しています。
そのうち江戸川区に5000人、江東区に2500人です。
インド人が増えるとインドレストランが増える。
しかもIT系はインド全土で育ちますから、
おのずと南インドレストランも増える。
2009年、アーンドラキッチンが御徒町にでき、
2012年、アーンドラダイニングが銀座にできた頃から、
南インド料理が注目を集めます。
ほかにも南インドレストランはゆっくり増えてゆき、
(後期昭和と比べれば、小資本の店がほとんどですが)、
当時はビリヤニとミールスとドーサを出してるだけで、
本格名店と見なされたもの。
とはいえ、2020年代中葉は
後期昭和世代とデジタルネイティヴ世代の入れ替わりの時期で、
日本人のインド料理審美眼は混乱してもいて。
そもそも北部インドと南部インドは
おたがい外国同士のようなもの。
料理のスタイルも大きく違います。
混乱が生れないわけがありません。


したがって、ある客がそのミールスを大絶賛している
その隣の席では、
南インド料理を食べ慣れていないお客が
「なんだこの水っぽいカレーは!??
コクもなけりゃ、うまみもないぞ!」
と憤慨していたりして、お店もたいへんでした。
また2018年の、
南インドミールスにとって、
正しいコメとはなにかをめぐっての「米騒動」
同時期の「ミールスは混ぜて食べるもの・・・とは言うが、
しかし、はたしてどのように混ぜて食べればいいのか論争」
も、
いかにも端境期・混乱期ならではのできごとでした。


他方、2013年、南インド料理ブームのなか、
西葛西にレカが生まれ、西インド家庭料理に注目が集まった。
また長らくネパールレストランと言えば、
小岩サンサールだけだった時代を経て、
2011年の味家(現・巣鴨プルジャダイニング)、
さらには2015年新大久保にナングロガルが出来て
ネパール料理の本格店が激増した。
2014年錦糸町にアジアカレーハウスができて、
バングラデシュ料理のひなびたおいしさにファンが生まれた。
もちろんパキスタン料理だって負けてはいません。
日本人もパヤやニハリを愛するようになります。
いま東京ではスリランカ料理人気が高い。
この流れのなかで日本人の作るインド料理も、
ずいぶん多彩に花開いた。
現地派も、独創派も、折衷派もまたおられます。
東京の西アジアレストラン戦争、
激動の15年間だったと言えます。


さて、こうして西アジア料理のトレンドが一周まわったいま、
あらためて原点回帰的にぼくがおもうことは、
「やっぱパンジャビ料理はおいしいわ♡」
ということです。
いいえ、どこの料理だって技術の高い料理人が
本気で作ればおいしいに決まっています。
そんななかパンジャビ料理の魅力は、
日本の江戸時代、パンジャビ地方(だけではないけれど)が、
ムガル帝国に統治されたこと。
そして近代に英国人に支配され、
英国人経由でフランス料理の影響を、
パンジャビ料理がもっとも強く受けていること。
これがパンジャビ料理の
ゆたかさときらめきを作り出しています。
ぼくがここで申し上げたいことは、
インド料理を愛している人ならば、
自分にとって最高のパンジャビ料理贔屓店を
一軒は持っていたいもの。
ぼくにとって2022年の幸福は、
西葛西タージパレスがうちの近所にオープンしたこと。
(みなさんにとっては、西葛西駅から徒歩15分ですけれどね。)


さて、2022年12日31日の
食べ放題ランチブッフェ
(大人1250円/コドモ700円)は、
こんな料理構成でした。


マンチョウスープ(中華スープ)
(ほのかな酸味のあるタマネギ、ニンジン入りの
中華スープです、水溶きカタクリ粉の使い方も巧く、
体を優しく温めてくれます。)

15分かけて焼き上げるタンドーリ・チキン。
チキン片にはヨーグルトが浸み込み、
辛味もしっかりあって、焦げめのアクセントもあって、
噛めばしっとりジューシーで、
サイコーのタンドーリ・チキンです。


野菜やきそば中華風。
タマネギ、ピーマン、ニンジンを具材にした
シンプルな焼きそばで驚きも感動もまったくないのだけれど、
しかしこれが不思議と癖になる。
ぼくはタージパレスに影響されちゃって、
自宅でも作って食べるようになりました。


あれこれ野菜とカテージチーズのカレー。
インドのカテージチーズ、パニールは、
味が淡くそのまま食べても味気ない。
しかし、こうしてニンジン、ピーマン、
じゃがいもと一緒に煮込むと、
グレイヴィーソースのなかにパニールが溶けて、
まったりしたうまみをかもしだします。


野菜釜飯&鶏釜飯。
すばらしい香りがふわっと立ち昇ります。
野菜ビリヤニの方はスパイスひかえめ、
チキン・ビリヤニの方はカルダモンや八角が入っています。
両方ともに小口切りのグリーンチリがちりばめられています。
底の方には焦げ目があって、上の方は清楚な仕上がり。
混ぜていただくことで味の愉しみが増します。


緑豆のハルワ(ピュレというかパテ状のスイーツ)
これが乳白色というか淡いいブラウンカラーというか、
いかにもインドらしい素朴なスウィーツです。
甘味もほどほどに仕上げて会って、
ぼくは少量いただいて、幸せを感じた。


ナン/ロティ。
香ばしく、規範的な仕上がりです。
とくにロティがすばらしい。


そしてマンゴーラッシーそのほかがつきます。
なお、タージパレスの2023年営業は、
1月3日からです。


パンジャビ料理は北インド料理です。
あのあたりがまたいろんな人たちが暮らしていて、
なんとも言えない場所なんですよ。
ニューデリーはインドのハブ都市で、
けっこう殺伐としているのだけれど、
とはいえサウス・デリーの若い女たちは
お洒落でかっこいい。
また、ディワリの季節の晴れた昼下がり、
デリーを立去るべく空港へ向かうまえの最後の時間、
インド門の芝生に寝っ転がって、
抜けるような青空を白い雲がのどかに流れていった光景を
ぼくはおもいだす。
またデリーの南西、ジャイプールは
いかにものどかな古都で、
朝、小銭を払って屋台のオヤジが入れた、
水牛のミルクとクズ茶葉を、
摺り下ろし生姜だけで煮立てたインディアンチャイを
いただいていると、電線の上を小リスが渡っていった。
ぼくはいろんな店でビリヤニを食べた。
ナブラタンコルマもまたおもいだす。
どこかの歴史的な文化遺産で、
ぼくはムスリムの、十歳くらいの睫毛の長い少年から、
生活必需ヒンディを教わった。
シュクリア(ありがとう)。
ネヒン・チャイエ(要らねー)。
サスタ(もっと値段を下げようよ。)
あともう一言、「失せろ!」みたいな言葉も習ったけれど、
もう忘れてしまった。「ジャロ!」だったかしらん。
インドは英語が使えるので、
観光客のぼくにはこのくらいのヒンディで十分だった。
記憶のなかの人びとは歳をとらない。
いま現在どこにもいない人たちが、
いまもぼくの心のなかに住んでいる。


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2023/02/05 更新

12回目

2022/12 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

Gajal Halwa でハッピー・インディアン・クリスマス☆

ガジャル・ハルワは、
インドを代表するデザートのひとつ。
ニンジンをナッツやレーズン、
砂糖少々と一緒にミルクで煮てピュレにして、
ココナツフレークの香りを纏わせたものです。
あざやかなキャロットオレンジカラーに仕上がっていて、
しかもニンジンはミルクをたっぷり浸み込ませ、
ナッツとレーズンは魅惑のアクセント、
しかもココナツフレークの甘い香りが
いかにもエキゾティックです。
これは、2022年12月24日(土)の
ランチブッフェ(大人1250円/コドモ700円)
10品中の1品としてふるまわれたもの。
ガジャル・ハルワはいつ食べてもおいしいけれど、
こうしてイヴに食べると、
インドのクリスマスを夢想せずにはいられません。
なにしろイヴはキリストが誕生する前夜であり、
東方の三人の博士は夜空に輝くひとつの星を見て
啓示を受け取り、星に導かれマリアのもとを訪ねます。
クリスチャンにとってこんなめでたい日はありません。


もっともインドはヒンドゥー8割の国ゆえ、
もっともきらびやかに盛り上がるのは秋のはじめの
ディワリです。
全インド人口中クリスチャンは2.3パーセントに過ぎません。
とはいえ、インドは人口14億、
しかも西インドのゴアはもともとポルトガル領ゆえ、
ローマ・カトリック系のクリスチャンが人口の半数、
ざっと10万人はいます。
またゴアと隣接した大都市ムンバイでは
クリスチャンは人口の3%強ながら、
それでもクリスチャン人口40万人です。
かれらはクリスマスBada Din-Big Dayの儀式を
インド的アレンジをともなって継承しています。
もちろんクリスチャンは家を飾り立て、
家族はきらびやかに包装されたプレゼントを贈り合い、
イヴの食事は、チキンやターキー、
はたまたポークをスパイシーにローストしたり、
カレーにしたりして食べます。
そしてデザートは各種ハルワそのほか、そして近年は、
カルダモンとカシューナッツ風味のマカロンも人気です。


真夜中近くになるとゴアやムンバイでは、
クリスチャンは老人も大人もコドモも
家族中で教会のミサへ向かいます。
もちろん夜道は暗いけれど、
しかし真夜中の教会に近づくと灯りがきらめき、
マンゴーの樹にはクリスマスデコレーションが
ほどこされています。
人びとはヒンディー語で”Śubh krisamas”、
グジャラート語で”Anandi Natal”または”Khushi Natal”、
ウルドゥー語で”Christmas Mubarak”と祝福の言葉を
交わし合います。もちろんいずれも
メリークリスマスです。
ミサが終われば、海から昇る日の出を見るために
かれらはビーチへ向かいます。


なお、西葛西タージパレスの
今年のクリスマスイヴのブッフェはこんな構成だった。
「(冷製)柔らかく煮たひよこ豆とピーマン、
ニンジン、タマネギのサラダ」
「レンズ豆のスパイシーポタージュ、上等バターの香り」
「インド中華、野菜ボール(ヴェジ・マンチュリアン)
「野菜カレー、カシミールスタイル」
「骨つきチキンのカレー、家庭式」
「野菜釜飯」そして「ガジャル・ハルワ」。
他に、ナン/ロティ、ドリンク一品など。
あいかわらずサイコーの出来栄えだった。


きっと西葛西にも家族から離れて、
ひとりぼっちでイヴを迎える
ゴアのクリスチャン・インド人もいることでしょう。
かれらは今夜こんな音楽を聴いているかしらん。
みんなでこういうの聴いてもりあがるのは楽しいけれど、
でも、ひとりでイアフォンでこういうの聴いて
踊ってたりすると完全なアホですね。
(最大限の共感を込めて!)
https://www.youtube.com/watch?v=nJg3Ipa5RwM


もっともぼく自身はしいて言えば神道を身近に感じ、
また禅に共感する、そういう人間ではあって。
なお、他人の信仰ではぼくは古代ローマ帝国の多神教時代や、
はたまたヒンドゥー教をわりと贔屓にしています。
実は、ぼくには一神教の厳しさって肌に合わないの。
だって、神との契約なんておっかなくてしょうがない。
いったん契約した後、契約解除もほぼできないでしょ。
それでも、他方でそんなぼくは
あれこれの宗教音楽を聴くのも好き。
さまざまな祈りの場所を見学するのもまた。
なんかね、信徒たちがみんなして教会を掃除したり、
庭を掃き清めたり、花を植えたり育てたりしている姿がね。
また、身近な人が信仰を持っている姿も、
いいなぁ、とおもう。
(もしもかれらがぼくを勧誘さえしてくれなければ、
だけれど。)
ほんらい信仰って、
自分の自由意志で選ぶものではなく、
運命ですからね。


もっとも、人間の歴史を見ると、
ぼくとてけっしてそんなお花畑なことは言えなくて。
だって、人はみんな信仰とともに生きてきたもので、
それでいて信仰が争いの種にもなる。
クリスマスを祝うときには、
他方で、ユダヤ人がこうむった2000年間の受難もまた
おもいだしてしまうでしょ。
人間ってなんて矛盾した存在でしょう。
いいえ、痛ましいことながら、
むしろ矛盾しているからこそ人間なんですね。
しかも、いまではユダヤ金融資本家たちによって、
グレイトリセットだのワン・ワールドだのと、
言われています。なんということでしょう。
ま、今夜はそんなややこしい話はともかく、
異教徒ながらぼくも(心を込めて)言いましょう、
メリー・クリスマス!
だって、歴史的個人としてのキリストはべつに
宗教結社を主催したわけではなく、
キリスト教が組織されたのは
キリストの没後のことですからね。


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2023/02/05 更新

11回目

2022/12 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

Lollipopは、あなたの想像力を羽ばたかせる。

Lollipopをご存じですか?
「棒つきキャンディ」を指すかとおもえば、
似たような形の「鶏手羽のチューリップ唐揚げ」をも指す。
さらにはインド料理には
チキンロリポップのみならず、野菜ロリポップまである。
はたまたUK英語にはロリポップサインという語があって、
これは交通標識などのことなんです。
いったいこのロリポップなる言葉はどこから来たのでしょう?



まずぼくがおもいだすのは、
アメリカ中西部、「大草原の小さな家」で有名な
ウィスコンシン州出身のガールグループ、
The Chordettes (ザ・コーデッツ)のヒットチューン
” Lollipop”(1958年)です。
https://www.youtube.com/watch?v=3rYoRaxgOE0
彼女たち4人組はア・カペラふうに
ロリポップ、ロリポップとリフレインしつつ、
「かれのくちづけはアップルパイより甘い」とか、
「かれは腰を振ってダンスをしてすっごく素敵なのに、
わたしにはかれと一緒にダンスするチャンスがない」とか、
「ねぇ、聞いて、わたしのロリポップはグレイトなのよ」とか、
「わたしはかれをロリポップって呼んでるの」とか、
彼女たちはわけのわからないガールズトークをメロディにのせ、
おもいおもいに能天気なおしゃべりを展開しておられます。
つまり彼女たちが夢見る恋愛は
ぺろぺろキャンディのように甘いのでしょう。いやはや。


この話にはまだまだ長い長い続きがあるのだけれど、
まずは、2022年12月10日(土)のランチブッフェ
(大人1250円/コドモ700円)の報告をしましょう。
この日は30食のケータリング注文が入ったゆえ、
それをブッフェの仕込みと同時にこなさねばならず、
かれらは朝8時半から仕込みにかかったものの、
やむなく開店が12時にずれ込んだ。
しかもよく晴れた土曜日とあって開店と同時にお店は大盛況。
スタッフが補充しても補充してもまたたくまに料理は
綺麗にたいらげられてゆきます。


こんなメニュー構成でした。
Chinese soup.(中華スープ)
Veg Lollypop.(ニンジン、キャベツ、生姜のピュレのコロッケ、赤唐辛子のチャトニーディップー添え。
なお、ロリポップと言いつつ、持ち手はついていません。)
Dal Paanch Maly.(5種類の豆のスパイシーポタージュ)
Chicken Handi.(チキンカレー、調理用盥仕立て)
Mashroom Paneer.(ヨーロピアンキノコとカテージチーズのカレー)
Chicken Dum Biryani.(鶏釜飯)
Kesari Halwa(ニンジンをミルク煮したスウィーツ、
サフラン風味)
Naan/Rotti
Drink



褒めるべき料理はいろいろあって、
たとえばDal Paanch Maly.(5種類の豆のスパイシーポタージュ)の
もったりと美しい黄色、その
上品なうまみの奥深さは喩えようがない。
また、定番料理もすばらしくおいしい。
そんななか小品ながら、ぼくにとって
ヴェジロリポップは初体験だった。
なぜって、これまでぼくはチキンロリポップしか
知らなかったから。


なお、チキンロリポップは、
まずは鶏手羽や鶏の脚に赤唐辛子粉、
生姜&ニンニクペーストなどをまぶし、
ヨーグルトベースのマサラ液にマリネして、
しばらく放置して。
次にそれをひよこ豆を水溶きした濃度の濃い溶液に絡めて、
高温の油で揚げたものです。
赤みを帯びたやや厚めのコロモはからりと
クリスピーに揚がり、
しかもそのコロモにはひよこ豆のうまみもあって、
他方、コロモにコートされ、
コロモの内側でいわばクイックリーに蒸しあげられた
鶏肉はしっとりジューシー。
このコントラストがチキンロリポップのポイントです。
そしてこのチキンロリポップを
複雑な辛味を効かせたオイリーなチャトニ(ディップ)につけて食べる。
サイコーです♡
ヴェジロリポップはそのアレンジというわけです。
もっとも、ヴェジロリポップにおいては
そのコントラストは弱く、
むしろ野菜コロッケのような趣です。


店内は満席続きでたいへんあわただしく、
けっきょくランチのお客さんは3時間営業で80人にのぼった。





さて、ひきつづきLollipopなる語の来歴をめぐって、
Old time candy.comの解説文を、
ぼくの感想も交えながら、要約引用してみましょう。


ロリポップのもっとも古い前身は、
古代アフリカとアジアに由来しています。
考古学者の説によるとーー、
古代中国人、アラブ人、エジプト人はすべて、
ハチミツを防腐剤として用いて漬け込んで、
果実とナッツのスウィーツを作り、
食べやすくするために棒を挿した。


すでに中世に英国貴族は
こういうスタイルのスウィーツを食べていた。
17世紀ヨーロッパで砂糖が入手できるようになると、
これがますます広がってゆきます。


アメリカでは、由来はやや不明ながら、
ロリポップは南北戦争中に発明されたのではないか、
という憶測があります。
いずれにせよ、アメリカではおおよそその時期にはじまり、
20世紀の機械化工業化の時代にあまねく広がってゆきます。


言語学者は「ロリーポップ」なる語は
「舌打ち」を意味すると言い、
ロンドンの露天商がこの用語を作り出した可能性がある
と主張します。
また、「ロリポップ」は林檎のタフィーを棒で売るという
ジプシー(ロマ)の伝統に関連する、
ジプシーの使うロマ語起源の言葉である
という可能性を示唆する人もいます。
(お、ここでもまたインドとの関係がでてきましたよ。)
ロマ語で「赤い林檎」は loli phaba です。
アメリカではジョージ・スミスが1931年に
その名を商標登録し、
人気のある競走馬であるロリーポップにちなんで
おやつに名前をつけたと伝えられています。
なお、いまではロリポップはパブリック・ドメインです。
以上、要約引用、終わり。


いやぁ、すごいですね。
もともと Lollipop なる語は
ジプシー由来の可能性もあるとはいえ、
他方で、アフリカ由来で大英帝国が広めた可能性も高い。
けっきょく「たったひとつの真実」はわからずじまいです。
え、さんざん引っ張っといてオチはそれかい???
そうなんですよ、どうもすみません!


しかしぼくらの困惑をよそに、
Lollipop なる語は果てしなく新しい意味を加えてゆきます。
いまやぼくはロリポップという言葉を聞くと、
あのモラルのかけらもない、
ふしだらな犯罪小説をおもいださずにはいられません。
それはナボコフの小説”Lolita”(1955年)です。
あの12歳の女児の名前は、
あきらかにLollipopに由来しています。
どんな話かと言えばーー
文学的教養が無駄にゆたかなろくでもない中年男が、
あろうことか(自分を甘やかすことにしか興味のない)
12歳の女児に性愛のファンタズムを持ち、
モータリゼーションとドライヴインと、
ジュークボックスとラジオと映画とテレビの新世界アメリカで、
クルマを駆け、街から街へ身勝手きわまりない、
自称・愛の逃避行をする。
とうぜんヒロインのLolitaは
まともな教育を受けることもなく、
哀れに人生を破滅させてゆきます。
しかも、このふしだらで悪魔的ストーリーは、
あろうことか宝石を撒き散らしたような華麗な修辞で語られます。


これはまさに最悪の意味でマッチョな小説です。
したがってもしもあなたがフェミニストならば、
この小説の語り手、中年男ハンバート・ハンバートの
その救いがたい女性蔑視を糾弾するのもとうぜんでしょう。
他方、もちろんナボコフはすべて承知の上で、
読者に debate を挑んでいます。
つまりこの小説は、読者の理性とモラルをゆるがせ、
あろうことか犯罪者に共感させんとするかのような、
そんな挑発的かつ倒錯的なゲームを読者に仕掛けてきます。
あきらかに文学の魔がここにあります。
あ、あらら、Lollipop 探求をやっているつもりが、
いつのまにかぼくはなにをここで熱弁しているかしらん。
食べログ文学にもほどがあるというもの、
いまはこんな話をしている場合ではありません。


新装開店して半年経って、
さいきんの西葛西タージパレス人気は、
とくにインド人客を中心にすさまじい。
もっとも土曜日のランチはブッフェをやっているがゆえに
ほぼいつも混んでいるにに対して、
他の日は日によってまちまちで、
夜営業はときには暇そうな日もある。
しかし、ケータリングもパーティも、
とぎれることがありません。
理由は明快。
3人のウデのいいインド系料理人の共同経営ゆえ、
働けば働いただけ儲かる。
だからみんな朝から晩までよく働き、
料理の質を高く維持する。
そりゃそうですよ、対照的には多くの店のように
スタッフがみんなしてよく働き
店が多額の売り上げを記録するようになっても、
しかし経営者だけが儲かり、
他方スタッフの給料はあいかわらず激安のまま
というような店では、
けっしてこうはゆきません。
ましてや経営者がレストラン経営のどしろうとの
IT系インテリだったりすると目もあてられません。
西葛西のインドレストランシーンが長い眠りから覚め、
いまタージパレスを中心にふたたび動き始めたとは、
こういうことなんです。


すばらしい料理に必要なものは、
新鮮な食材、
ウデのいい料理人。
おたがいを尊重する職場。
そして質を高く維持したくなるモティヴェーション。
でも、それだけではまだ足りません。
お客からの歓声。
そして食べ手もまた想像力を駆使して料理を食べてこそ。
さぁ、ぼくらも想像力の翼をめいっぱい広げ、
食の世界をもっともっとおもしろくしてゆきましょう。
それがロリポップの教えです。



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  • インド料理、チキン・ロリポップ。

  • ロリポップという言葉の(たぶん)元祖、棒つきキャンディ。

  • UK英語、ロリポップ・サイン(交通標識などのこと)

2023/02/05 更新

10回目

2022/12 訪問

  • 昼の点数:4.3

    • [ 料理・味4.7
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

Malvani Chicken に悶絶せよ、と神は言った。

こんなアホなタイトルをつけてしまったのは、
ぼくのせいじゃない、Malvani Chickenのせいだ。
ぼくはこれまで(日本でもデリーでも)
何度かMalvani Chickenを
食べたことがあるはずだけれど、
しかし、きょうほど鮮烈に感動したことはなかった。
そうか、これがほんとうのMalvani Chickenだったのか!!!
カレー・シェフのArial Hari Prasad に
調理法を訊いてみましょう。 
チキンをカットし、タマネギ、ニンニク、生姜もカットし、
ヨーグルトにマリネしておく。
クミン、ガーリックペースト、トマトペーストを混ぜて。
以上すべてを混ぜて、加熱してゆく。
ガラムマサラ、レッドチリパウダー、塩、クミン、
コリアンダー、そしてガラム・マサラが織り成す
複雑で華麗なスパイス群が料理を凛と引き締める。
煮込み時間は1時間ほどだそうな。
ブラウンカラーのリッチでオイリーなグレイヴィーのなかで、
骨つきチキンが微笑んでいます。
いやぁ、実に官能的なグレイヴィーなんだ。
ぼくはうっとり目を閉じた。

タージパレスの料理はレヴェルが高い。


これは、2022年12月3日(土)のランチブッフェ
(大人1250円/コドモ700円)、
でふるまわれたもの。
Maravani chicken は、
西インド、ムンバイを州都とするマハラシュートラの料理ながら、
厳密には、長い海岸線を備えた南Konkan地方の料理であって。
Konkan地方は、
(あの、世界中のアホな若者が集まることで有名な)ゴアと
海岸線を通じて文化的につながっている。
ぼくはおもった、Well, that makes sense.
なるほど、Malvani Chickenは、
いかにもあの手の、ロン毛で半裸になって
脳みそをとろかす音楽聴いてラリパッパになって、
躍って踊ってご乱心の連中の好きそうなカレーだよ!
Goa。あたりまえのように空飛ぶ円盤群が飛来するところ。
ユングとヨガが一般教養である場所。
寄せては返す潮騒のなかで、
ハウスミュージックとインド音楽が結びつき、
それが禅やカバラ神秘主義への入口となり、
人はマラヴァーニ・チキンを食べ、愛し合い、
好きな異次元へと旅立ってゆく。



さて、その他、この日のラインナップは、
チキン・ティカ、
野菜釜飯(ヴェジ・ダム・ビリヤニ)が
とうぜんのように脇を固め、
Paneer Khola puri (カテージチーズを、
ココナツ風味に仕上げたカレー)、
Veg Chilly(野菜団子、インド中華風)
という構成。
そしてナン/ロティ。ソフトドリンク一品。
デザートは、Gazzar Halwa
(ニンジンを甘く仕上げたピュレ、ミルク&バター風味)です。


いやぁ、みなさん、インド料理道は果てしないですよ。
Malvani Chickenが作れるようになってこそ、
一人前かもしれません。
霧のなかにかすむ遥かなる行く手をぼくはただただ仰ぎ見る。


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  • マラヴァーニ・チキンとご縁の深い、ゴア地方に世界中から集まる attracting young idiots のみなさま。。

2023/02/05 更新

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