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上杉昇さんUnofficialブログ ~Fragmento del alma~ 

Break Silence

1998年4月 R&R News Maker


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96年にWANDSを脱退していたボーカルの上杉昇とギターの柴崎浩が、注目の新ユニット
al.ni.coを結成。3月21日には満を持してマキシシングル「TOY$!」をリリースする。人は意志に
よってこんなに自由に飛びたてるものなのかと思い知らされるようなそのサウンドの中には、
彼らの深層に息づくソウルのうねりを感じ取ることができる。今回は、そこに至るまでの魂の
彷徨い、そして、今彼らを突き動かす音楽への思いにスポットを当ててみたい。

●まずWANDS脱退の経緯をうかがっておきたいのですが

上杉さん:もともとWANDSは、プロデューサーによって集められたメンバーでスタートしたので、
そのプロデューサーの考える枠というものが常に存在してたんです。
もちろん活動する中でその枠をどんどん広げていき、なんとか自分たちをだそうとしたんですけど、

あるときそれ以上は無理だというところにきてしまった。僕自身が目指したいものとのギャップを
すごく感じたんですね。と同時にファンが抱いているWANDSの理想像は変えるべきでないという
思いもあって

柴崎さん:音楽的に上杉の見てるものをバンドの方向性がかけ離れてきているなというのは
僕も感じてましたね

上杉さん:継続がすべてだとは思わないんですよ。続けていくことで壊れてしまうものもある。
それまで精一杯もちろん好きでやってきたものだったから、壊すよりも離れることを選ぼうと
いう意識になったんだと思います

柴崎さん:僕自身は、どんどん音楽的なトライを続けていこうと思っていたんだけど(上杉の)
意志も固かったし、引き止めはしなかったんです。ただ上杉がいなくなった時点で、引き続き

WANDSをやろうという気持ちに僕自身なれなかった。何か違うことを始めるいい機会だと
思ったし、僕もやめることにしたんです

●al.ni.coを結成するまでの1年半、つきあいは途切れなかったんですか?

柴崎さん:一緒にやることを前提にしてたわけじゃないですが、音楽的なやりとりはしてました。

上杉さん:やはり同じ境遇を経てきてますから、よき相談相手ではありましたね

柴崎さん:それまではプロでやっていく仕事仲間という感じだったんですけど、あの1年半でただの人間
同士というつきあいができたような気がします。

●デモテープを聞かせあったりしてたんですか?

柴崎さん:そうです。上杉は上杉でデモのアレンジを他の人に頼んだりして試行錯誤してたんですけど
あるとき俺のアレンジも聴いてみたいという電話がかかってきたんですよ

上杉さん:つきあいが長いだけあって、”インドの葬式っぽくしてくれ”と言うだけでやりたいことが
伝わるんですよ(笑)

●音楽的共通言語があるんですね。

柴崎さん:スタンス的には僕は今よりさらに一歩ひいたところで手伝ってるという感じだったんですけど
実際に出来上がっていく音がユニークだったんで、これは面白いぞ!と思うようになったんです。
まあ、面白いもののひとつという気持ちもあるんですけど

上杉さん:”インドの葬式”に尽きますよね。よき理解者です。あと、メンタルな部分もわかって
くれてるということも大きいですね。歌には気持ちが反映されますから、歌入れのときには
彼に来てもらって、OKトラックを作るのを手伝ってもらったりもしてるんですよ。

柴崎さん:今のところ表現の中心に上杉がいて、僕はそれを無責任に楽しんでるというノリでもありますね(笑)

●「TOY$!」では公式のない音楽という印象を強く受けました

上杉さん:確かにWANDSにいたときは、僕自身もファンを意識してたことは事実なんです。
でも今はだいぶ変わってきた。ここにいる自分が最高だと思えるものを聴く人に届けるのが、
音楽をやるものとしての誠意だと思うようになったんですよ。
それがまた一番ナチュラルな姿勢でもあるとも思うし

柴崎さん:この曲は今までの中でストレートな印象を受けたんですよ。詞の内容的にも僕も思う
ふしがあったし、もっとやってしまえ!というようなノリで作りましたね


上杉さん:詞についてはまだ迷いもあります。2曲目の「無意味な黄色」を英語で歌ってる理由は
そこにあったりするんですよ。というのは、メロディを作った時点で自分の今を表現しきれているという
自負があって、言葉がなかなか出てこないというところがある。
今までとは方法論をガラリと変えたいというのはあるし・・・ただ、「TOY$!」の詞は曲と
ほぼ同時にできたという感じで、言いたいことを言えたと思ってます。

●アレンジは柴崎さんが手がけていますが、サウンド的にこだわったところは?

柴崎さん:最初に詞がない状態のデモを聴いた時は、今ひとつ曲の中に入っていけない感じが
あったんだけど、詞を見たり、サビのコードとリズムの感じを思いついてから、これはイケルぞと(笑)
サウンド的にはまず、曲の持つ意志がスポイルされるような整ったものにしたくないというのが
ありましたね。

●上杉さんのディストーションボイスにはますます磨きがかかりましたね

上杉さん:必ずしもそれだけを全面に押しだそうとは思わないんですけど。声はどう変化して
いくか自分でもわからないですね。

●真正面から勝負してる音ですよね。

柴崎さん:ある意味でアマチュア的なノリがあるのかもしれない。皆様のリクエストにお応えして
という発想は持ってないですから。音楽で生活していけるっていうのは感謝すべきことだと思います
けど、順番を逆にはしたくないですね。僕たちの表現したものに価値を見出してくれたら
本当に嬉しいです。

●ところでユニット名の由来は?

上杉さん:ある日ニコニコしながら思いついた名前です・・・というのは嘘ですけど(笑)
気に入ってますよ。得体の知れない感じが象徴されてていいんじゃないかと

●”EXPANDED DEMO TRACK”と書かれた3曲目の「雨音」は小さな部屋で録った音
という気がするんですけど。

上杉さん:俺の家です。小さな部屋なんです(笑)

●わーごめんなさい(笑)で、MTRとかを使って自宅録音したと

上杉さん:一応デジタルですけどね

●それを2chに落としてスタジオに持っていき、さらに音を重ねたんですか?

柴崎さん:アコギを足したりしました。実は、上杉の家でも一度弾いたんですけど・・・

上杉さん:僕が家でやったミックスでは、アコギが小さすぎたみたいで(笑)

●デモが聴けたなんて得した気分です。

上杉さん:デモの方が自分的に歌のニュアンスが表現しきれているなと高く感じることが
意外とあるんですよ。へべれけ英語で歌っているのでそのままCDになるってことはないんです
けど、今回のはオマケです。

柴崎さん:今、とにかく面白くてしょうがないので自分たちにとって新鮮なものをどんどん
作っていきたいと思ってます。

上杉さん:味をしめてしまいました(笑)


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