某案件、国が60億円かけて富士通にやらせたシステム開発より、野良で手弁当のメンバーが7人集まって対処したほうが速かった話
仕組み的に仕方がないし、誰が悪いわけでもないけど、国として必要だから手を打ったというアリバイがあって進めているプロジェクトが、方針策定から3年ほど経過した結果、すでに現実が先に行ってしまって役に立たなさそうだという話が最近増えたなあと思います。
で、まあ前口上としては、とてもいいことが書いてあります。当時だったら、私も賛成します。ありがとう岸田文雄。
https://www8.cao.go.jp/cstp/anzen_anshin/2_vision.pdf
当時は経済安全保障の推進に資するきちんとした技術・研究開発のプロジェクトが求められていたし、日本独自にしっかりとしたバックグラウンドを作る必要はあるよねというのはコンセンサスでしたから、Kプロが立ち上がってそれ相応の資金を投じてプロジェクトを進めるということ自体に異論はございません。もちろん、似たような領域にいる人間として「いいなあ、もっと情報方にもこのぐらいのまとまった予算降りてこねえかな…5,000兆円欲しい」とそんなふうに考えていた時期が、俺にもありました。
ただ、昨日それの進捗発表も含めてプロジェクトを受任した富士通さんの話があり、またその周辺環境のフォローアップの議論も関係先であったのですが、(繰り返しになりますが)富士通さんや周辺の有識者の皆さんが悪いわけではなく、プロジェクトを立ち上げた当初とは状況が変わり過ぎて、結果として、まずもって何の役にも立たなそうなシステムにまあまあ巨額の国費が投じられたまましめやかに発表となってしまった、という経緯があります。あっ、そうなんすね。
で、まあ内容は守秘義務の範囲内なので公開されている内容に対する見解を述べるに「3年前はこういうの欲しかったけど、いまは使い物になりません」という話で、少なくともいま必要なのは「フェイクニュース(偽情報;ディープフェイクも含め)を検知することや流れている情報を一定の粒度に基づいて評価し個別に対策を打つこと」ではありません。
端的に申し上げるならば、投げられたうんこを品評し、無事うんこが当たった政治家や企業などの被害をいくら眺めたところで、うんこはすでに当たって本人はうんこまみれになっているのです。大事なのは、誰がうんこを、うんこをどのように投げたのかなんですよ。当たったものがうんこかどうかや、このうんこがどのようなうんこかは、あまり重要ではなくなっているのです。うんこ単体は電気があれば量産できますし、過去に遡ってうんこを仕込んだとしても、日々飛び交ううんこを止めることのほうが価値があるため、うんこを一つひとつ見て、このうんこがどういううんこかを調べても、次にうんこを投げられないような対策に直接、資するわけではない、ということに留意が必要です。
そして、リリースされている文面を見る限り、本当に「最前線」であるならこのぐらいのシステムはみんなで寄ってたかって作って3週間ぐらいで実装するよなあという内容です。正直、技術的にそこまで高度ではありませんからね。なんでこんなに予算が膨らんでいるのか、私には理解ができません。これだけのメンツが集まって60億円もかけてSNSからゴミを持ってきて選別して脅威度判定して個別対処する必要がどこにあるの…?
んでまあ、ここでいうところの検知システムとかは、プラットフォーム別にコンテンツを収集して脅威度判定してポートフォリオを組み、個別に分類して対処しますという程度のものは、都度都度状況が変わるので毎日のようにチューニングしてどんどん対処していきます。攻撃の手法が変わっていくので、検知や対応の方法についてもこちら側も対応を通じて洗練させざるを得ないのです。今回、ロシア製ボットの追跡でほとんどの日本のセキュリティベンダーが役に立たなかったのは(その割にメディアでは変なGraphRAGで解説してましたが)、ずっとモニタリングしていないと痕跡を消されて状況が分からないし、ボットファームのアカウントは分かってもそのアカウントでマニュピレートさせている鯖に直接訪問しクラックしてみないとYOUはどこの国からという最低限の情報すら取得できないのです。なので、これらのセキュリティベンダーが役に立つためにはプラットフォーム事業者が情報提供してくれるか、何らかの手段で問題となるアカウントのIPアドレスを取得できるかという条件が必要になります。当たり前ですね。
下の図は全体構造のごく一部ですが、富士通さんが提示している内容は22年にはすでに考案され、現在もう運用され、成果を挙げています。どこかの馬鹿がミリも貢献してないのに馬鹿が仕切っているネット番組に出て「消し込みをやっている」とか言い出し、無関係の私が憤激するぐらい微妙な雰囲気になっているところです。非常に迷惑です。
なんでこういうシステムが必要になってんのという話で言えば、外務省さんがアメリカ当局との偽情報対策も含めた情報交換で協定を結び、去年、偽情報対策で謎に600億円もの予算をくれと概算組んだりしたんで、お奉行がそう仰るからには幕府方の下っ端としてもそれ相応の仕組みは整えないと殴られるという話です。死して屍拾う者なし。
ただ、私らは日本の法律を遵守するという制約の中で戦います。できることは、適当に設置した鯖にローカルLLMに各SNSをクロールして漁ってきた大量のうんこを読ませて集積分類したものを材料にうんこの槍を作り、防弾ホスティングの向こうへ槍投げ自慢の無職や元犯罪者、精神疾患者など失うものの少ないメンバーが集まって、たくさんうんこをぶん投げ返し続けるだけの仕組みで対抗するしかありません。投げられたうんこの数だけ私たちは投げ返していくんだという、愛と根性で成り立つ世界ですね。仕組み的にここまでできれば防御側が有利になってきますんで。かたや、富士通さまの偽情報対策プラットフォームは富岳とか使っとるらしく、なんか、こう、すごくすごいです(語彙力)。ある意味で、うんこ発射台をフェラーリが牽引しているようなもので「あれっ、俺たちうんこを投げ返そうとしているんじゃなかったっけ」という気持ちになるのであります。そこ突き止められてクラックされたらあなた方どうするつもりなの。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_00060.html
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pagew_000001_00550.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240829/k10014562791000.html
この辺の話、どうせやってるのムロッティなんでしょと思っていたら、この方面に土地勘がないままLAに飛んでいったようです。都議選、参院選のように「いますぐ」FIMI対策をやらなければならないのにお奉行と旗本の皆さんが大きめの予算の奪い合いをして使えないシステムを開発しよるんで、結局現場はどうにかしないと自分たちが死んじゃうんで仕方なく自分のリスクで櫓組んで対処しないといけなくなるんですよ。最前線でお前ら死んで来いという作戦が実行されてしまうのは、先の太平洋戦争もいまのサイバー認知戦もあまり状況は変わりません。兵站が続かないので孤立した前線でみんな死ぬという。
さらに良くないことに、私たちは特に悪いことは何もしてないのに、日経新聞に突然「後手」と書かれ、特定の分野では日本の方が進んでいる部分もあるのにEUと対話させられる運びになっています。が、突き詰めれば、いま必要なものは公職選挙法の改正、情プラ法ガイドラインの厳格化・罰則規定とSNSを運営する各プラットフォーム事業者にKYCを義務付けることに他なりません。いわゆるこいつ誰やねん対応ですね。何を言ったかをいくら検知したり真偽判定したりしても駄目です。基本的に、社会を分断するコメントを流すアホどもを見つけてボットがどんどん拡散してきたり、パンダを抱いた人たちを集めてきて印象操作をしたりする攻撃には無力ですから。なので、こいつ誰やねんが大事なのです。
こんな話は、4年前から「必要なのでやりましょう」と言ってたんですけども…。
先日、コロキウムで野生の古田大輔さんをスパルタン帰りに呼んでいろいろ話しましたが、基本としてディスインフォメーションは対処可能だけどナラティブによるマニピュレーションは富士通さんの仕組みでは対処不可ですから、やっぱり日本がやるべき対策の基本は誰やねん対策からであって、次いでボットファームの鯖検知、多国籍での相互監視の仕組みを作るってところじゃないかと思いますね。
然るべきところには何度も話もしていますし、情報も提供し、それなりに成果も出してきていますが、いかれたハッキングコミュニティが前科者や失業者、自宅警備員、精神病棟からの社会復帰を果たしたクズどもと、それを仕切る私の集まりであったとしてもできることには限界もあります。
また、攻撃されているのは政府や政党、選挙制度などの民主主義を支える社会インフラだけでなく、日本国内企業や著名人・ブランドも標的となっているのであって、私たちもリスクとやるべきことの兼ね合いもあり非常に迷っています。迷っているというか、やるべきことははっきりしているけど、突出しても見捨てられるだろうから悩んでいるという感じかな。
政府やそれに連なる各有識者、選定された学者さんや開発企業が悪いわけでもありません。状況が進み過ぎているのでいまの日本の公的な研究開発の仕組みや開発・実践投入のスピードがまったく追いつかないというだけです。ただ、でかいプロジェクトを組んでカカシを300人連れてくるより技術のある無職をひとり抱えたほうが圧倒的に開発スピードは速く、対処は正確で、多くの日本人、企業、政治家ほか大事なものを守ることができるようになります。
あとまあ、蛇足なんですが、この方面を頑張ってトレースしていると、過去に電通という会社が何かの事情で先回りして対処しようとしていた形跡が見受けられます。インフルエンサーでも反社会的勢力が既存メディアに堂々と載り、YoutubeやTiktokで馬鹿をかき集めて広告詐欺をやっているのはさすがに問題です。近い将来、そういうのはちゃんと考課入れて排除しないと偽情報というかFIMIは止まらないと思うんですよ。
たぶん、お客さんや日本社会を守るために頑張ろうとしたのでしょう。あのときに、何らか具体的に目に見える対策を打てていたら、日本はその辺では世界のトップランナーになっていたかもしれません。
ごん、お前だったのか。いつも攻撃者リストをくれたのは。
皆さん、一刻も早く電通を国有化しましょう。
【補遺】顔なじみのメディアさんからも「なんで取材にあんまり応じないの」的に言われますが、お前らは報じて終わりかもしれないけどこっちはリスク取って海外鯖までクラックして情報取りに行ってずっと対処してきたわけで、うっかり手口が知られたらこちらが物理的に死ぬので身の安全を考えて公開しないというだけです。当然ですが、国内外の然るべき方面には情報提供していますし、協力しています。
他方で、実のところまだ技術的にもやれることはいっぱい残っていて、政治や社会方面だけでなく企業や個人、ブランドもかなり標的になっている痕跡は見つけているけど仕事上の問題で「お前ら狙われとるがな」とはお伝えできないので、心当たりの方面は間接的にでも良いのでコンタクトください。
弁護士 神田知宏 〒100-0011 東京都千代田区内幸町2丁目2番1号 日本プレスセンタービル6階 内幸町国際総合法律事務所
mailto: kanda@kanda.law
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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント

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