ジャニー喜多川との関係
「知ろうとしなかったことって、こんなに糾弾されなければいけないことですか?」
「それでも、私は自分から知ろうとしなかったので。私の生きる術だったんです。深追いして傷つくことを恐れて、知らない方がいいと思ってしまう。はぁ……。それは今回の件に限らず、私は万事そうなんです」
と自分の穴に潜り込んでしまうのである。
ジャニー喜多川についてはこう話している。
「小さい頃に限らず、二人でご飯を食べたことは一度もありませんでした。印象に残っていることでいえば、『少年隊』がデビューする前に、アメリカでいろいろなショーに出そうとしたことがあったんです。その時期に通訳として一緒に連れていかれたことがありました。そのときにしゃべることはありましたが、そのくらいですかね」
こうした中で、一緒に行ったジャニー喜多川と話をしなかったというのは、私には信じがたいのだが、ジュリー氏は、ほとんど話したことがないのだから、性加害についてなど知るわけはないといい張る。
父の「趣味」を知らないわけがない
1999年から文春がジャニー喜多川の性加害問題を連続追及し、ジャニーズ事務所が名誉棄損で訴えた裁判で、高裁は、彼のセクハラについては認定したのである。
だが、母親メリーの、「本人が無罪だといっている。負けたのは弁護士のせい」という言葉を今でも信じているといっている。
さらに、「メリーがジャニーの蛮行に気づいていなかったことはあり得るのか」という早見氏の質問にも、
「それはあり得たと思います。(中略)母も弟であるジャニーの性癖を知ろうとはしなかったでしょうから」
それはあり得ないと私は考える。文春が追及する18年も前に、私が週刊現代にいて、ジャニー喜多川の「ロリコン趣味」を取材したとき、メリーは記者に対し体を張って「記事化」を阻止しようとしたのである。
さらにメリーが、「弟は病気だから」と周囲に漏らしていたことはよく知られている。
ジュリー氏は自分が手掛けた「嵐」の成功に母親のメリーが嫉妬して決定的な溝ができ、以来、まともに話したことがない。ジャニーとメリー両方と会話もなかったのだから、性加害のことなど知るわけはないといい募る。だが、古代ギリシャの哲学者ソクラテスの言葉を持ち出すまでもなく「無知は罪」なのである。













