谷口 茉妃菜

谷口 茉妃菜

2025.05.30

正体#4



私のアイマスクはポテトサラダの匂いがする

というのも薄々気づいていた
何かの匂いがするな...

春から夏になる途中の季節は
気温の高低差が激しくなる
夜は寒いけど昼間は暑い
いや今日は夜も蒸し蒸しする...そんな日もある

まだタオルケットは出してないし
冷房をつけるにはまだ早い

そんな季節に突入したのだ

アイマスクは本来目を覆うためのものだが
私はアイマスクの止めるビリビリを利用して
首に巻いたり目を冷やしたり
ちょっと暑いなって時に体を冷やしたりする
道具として日々愛用している


そんなアイマスクから
ポテトサラダの香りがするのだ


人は視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚
この5つで色んなものを区別する!

だが目を覆った状態で匂いを判断するのは
なかなかな至難の技だ

よく食べ物じゃないものを
匂いで例えることはよくある

でも確かに
この匂いは食べたことのある匂いだったのだ

だけど想像とかけ離れていたため、

この正体がポテトサラダだということに
辿り着くまで3日はかかった...

でも何故だろう
私のアイマスクの保存方法は
アイスやお肉、カット野菜などが
冷凍されてる同じ空間に入れてはいるものの
ポテトサラダに関連するものは何一つない

考えれば考えるほど
私の頭の中はポテトサラダでいっぱいになった
この不思議な出来事に毎晩頭を悩まされている

睡眠の質を向上させるどころか
睡眠を妨げられているのだ

必死に羊を数えようとしても
目の前にはツーンと香るポテトサラダが現れ、

時には食欲さえも刺激してくるのだ


真剣に寝ようとすればするほど!
精神を統一すればするほど!


嗅覚が鮮明になり、香ってくる


..........いつしか私の頭の中は

ポテトサラダでいっぱいになっていた。



もしかしてこれが本当の"恋"なのかもしれない

睡眠時間を削られ、次の日のお肌にも
影響を及ぼす、でも何故か幸せな気持ちになる

どこか憎めない
それもきっと長年愛され続けている理由の
ひとつだろう

少ししょっぱくて、少し甘い

それが私の恋の味

今日もまた、夢で和えますように