トリビュー、美容医療の口コミアプリ 経過写真が充実
NEXTユニコーン注目企業
トリビュー(東京・渋谷)は美容医療の口コミ・予約アプリを手掛ける。自由診療である美容医療の施術はトラブルも多い。トリビューは豊富な口コミや施術後の経過写真を掲載し、利用者の満足度の向上を目指す。
24年のNEXTユニコーン調査でのトリビューの推計企業価値(9月末時点)は75億円だった。25年1月には韓国のベンチャーキャピタル(VC)などを引受先とする第三者割当増資と融資で6億円を調達したと発表し、「シリーズC」のラウンドでの調達額は総額23億円となった。
リクルートなどを経て起業
トリビューの毛迪代表は中国出身で日本で育った。大学卒業後、リクルートやVCでの勤務経験を経て17年にトリビューを設立した。18歳の時に初めて美容クリニックに行った際、情報がなくて選ぶのに苦労した経験が起業のきっかけだ。
美容医療の市場規模は年々拡大しており、クリニックの増加や低価格化など選択肢が増えている。一方、想定していた仕上がりと異なるなどトラブルも多い。トリビューの調査によると、美容医療施術で「後悔したことがある」との回答は4割にのぼった。
ダウンタイム(施術後の回復期間)が必要な施術もあり、化粧をしてもいいタイミングやかさぶたになるのはいつかなど、他の人の体験談を知りたいという声は多い。トリビューは施術後の経過写真など、クリニックが持っていない情報を利用者自身が投稿できるようにした。
月間30万人が利用
利用者は施術やクリニックについてのリアルな口コミを閲覧したうえで、アプリを通じてクリニックの予約などができる。アプリの累計ダウンロード数は24年10月時点で150万、月間利用者数は約30万人に達する。
クリニックの予約については、20〜30代の利用者を中心にしわやシミの治療など皮膚科の予約が8割を占める。クリニックから得る予約手数料や月額利用料などが収益源だ。
口コミの信ぴょう性を担保するために、利用者が口コミを投稿する際には本人確認や領収書の確認などを通じた審査を徹底する。学会から注意喚起が出ているような施術に関しては掲載できないようにするなど、安全性の確保にも取り組む。
毛氏は「性別や年代を問わず、ありたい自分でいられるように自由診療を活用するための情報を提供していきたい」と話す。
施術プランの提案などを強化
美容医療は成長市場とはいえ、関連情報の提供サービスは競争が激しい。トリビューの今後の課題はアプリ会員数の拡大や利用率の向上だ。
足元では、蓄積してきた利用者や医師の施術履歴のデータを活用した機能の開発を進めている。利用者の悩みに基づいてクリニックの施術プランを薦める機能を追加するなど、提案機能を強化する方針だ。
クリニックの集客率や予約率の向上も支援する。クリニックの電子カルテのシステムとも連携し、リアルタイムで空き状況を把握して即時予約できるよう使い勝手を高める。