マイクロタスク型クラウドソーシングが再注目されているワケ
こんにちは。ヤフーのオープンコラボレーションハブ「LODGE」の中川です。
今回取り上げるテーマは「Yahoo!クラウドソーシング」。以前、私がこのサービスに携わっていた縁もあり、現在このプロジェクトを支援しています。2023年1月に10周年を迎える同サービスの特別企画として、全3回シリーズで記事を書こうと思います。第1弾は国内のクラウドソーシング業界の変遷や、再注目されている「マイクロタスク型」サービスについて、みなさんの今後の活用にお役立てできればうれしいです。
Yahoo!クラウドソーシングとは?
2013年1月21日からサービス開始。
作業(タスク)を依頼する「発注者(オーナー)」とそれを受けて回答する「ユーザー」のマッチングにより形成されるプラットフォームサービス。アンケートやABテスト、データ解析の元となる業務を細分化した形でタスクを掲載し、誰でも手軽に作業できる「マイクロタスク型」のプラットフォーマーとして運営。
■ サービスの特長
【オーナー】Yahoo! JAPANを利用している多様なユーザーから大量のデータを「爆速」かつ「安価」に収集できる。
【ユーザー】PCやスマホから誰でも簡単にすきま時間にタスクを実施でき、PayPayポイントが獲得できる。
これまで約10年間にYahoo!クラウドソーシングに掲載されたタスク数(案件数)、回答数、ユーザー数は下記のとおりです。マイクロタスク型の利点でもありますが、1タスク(複数設問で1セット) × N人が回答 = 回答数 となるので、たくさんの回答が集まっていることがわかりますね。
■ タスク数・・・・35,000件以上
■ 回答数・・・5,000万件以上
■ 掲載企業数(個人依頼も含む)・・・500件以上
■ ユニークユーザー数・・・約100万人
またこの「人海戦術」の特徴を最大限に活かすことで、アカデミックな分野(Yahoo! JAPAN 研究所)で活用されていたり、Yahoo! JAPANのサービス改善にも役立っている事例もあり、研究のエビデンスやサービス改善の一部としても利用できます。
Yahoo!クラウドソーシングの担当者に聞いてみました
サービス運営10年目を迎えるにあたり、担当メンバーの方に今の状況を聞いてみました。
【Q1】 国内のクラウドソーシング事業の成長、今はどうなっている?
日本国内のクラウドソーシング事業は、2008年に始まったランサーズ、2011年創業のクラウドワークスがフリーランスへ手軽に外注できるプラットフォーマーとして業界を牽引してきました。ITエンジニア業務、デザイン業務における「プロジェクト方式(固定報酬・時給)」が代表的です。
■ 国内のクラウドソーシング市場動向
・学生や主婦向けに、アンケートやライティング作業調査業務を依頼しポイントやお小遣い稼ぎができる、ライト層向けのプラットフォーマーも増えている。コロナ禍もあって「副業」「サブワーク」として「多様な働き方」を実現している人も多くなった。
・クラウドソーシング市場は細分化してきているので、最近は「クラウドソーシング」という総合的な呼び名は使わなくなってきている。特化型のサービスが増えてきており、国内外のプレーヤー(プラットフォーマー)が増加中である。
・その中で成長著しいのが、AI市場の拡大に牽引されている「アノテーション市場」。日本データアノテーションツール市場の売上は、2030年には13億6,380万米ドルに達すると予測されており、人工知能や機械学習のソリューションが自動車の自律走行技術、ヘルスケアのDXが進んでいることから、学習用のデータの需要が高まっている。
【Q2】 年明けに10周年を迎える、Yahoo!クラウドソーシングの運営、最近の傾向は?
「依頼内容の大小に関係なく、適切な作業配分や人材確保により結果をすばやく得ることができる」。AI市場の拡大、コロナ禍の影響もあってマイクロタスク型のYahoo!クラウドソーシングは、ますます需要が高まっています。
■ 近年のタスク、ユーザーの傾向
(1) AI市場拡大に伴い、Yahoo!クラウドソーシングも急成長
・主な用途として「教師データ作成」と「AIの精度評価」に活用されている。
・リサーチやデータコレクションのニーズも根強く社内外での利活用が進んでいる。
・質の高いアノテーションを提供できるよう、現在Yahoo!クラウドソーシングは、ヤフーのサイエンス部門がサービス運営・タスク掲載のサポートをしている。
(2) コロナ禍における環境の変化
・コロナワクチン情報の収集など、コロナ関係のタスクが増加。2020年に国から支給された「特別給付金」について、各自治体の特別給付金に関する情報収集タスク、ワクチン接種の情報収集に関するタスクが増えている。
・研究者が出張やオフラインの行動に制限がある分、インタビューの代替や研究データ収集にクラウドソーシングサービスを積極活用している傾向がある。
・「おうち時間増加」に伴いユーザー数も増加。Yahoo! JAPAN IDを持つユーザーにタスクの案内をメールで出したところ、普段から利用が多い30〜50代の利用者が格段に増えた。
2017〜2019年までは約300万件/年だったタスク実施数が、直近2年間はコロナ禍が追い風となり爆増していることがわかります。「IT業界のニーズ」と「働き方」の考え方に変化が出てきたことにより「マイクロタスク型」のクラウドソーシングが、IT業界の先進にも一役買っていることがわかりますね。
いかがだったでしょうか。日本国内の「クラウドソーシング業界」「Yahoo!クラウドソーシング」について興味を持っていただけたら幸いです。第2弾(2023年1月頃に掲載予定)の記事では、Yahoo!クラウドソーシングで集まったタスクの回答群がどんな形を成すのか具体例を解説しようと思います。ぜひお楽しみに。
お問合せ、LODGEへのコンタクト
■ Yahoo!クラウドソーシング
オーナーとしてタスク掲載をご検討の方:https://crowdsourcing.yahoo.co.jp/special/owner/what
ユーザーとしてタスクを実施してみたい方(利用ガイド):https://crowdsourcing.yahoo.co.jp/guide/agent/top
※ ご利用いただくには、Yahoo! JAPAN ID が必要になります。
■ オープンコラボレーションハブ LODGE
LODGEでは業種・業界問わず、企業・自治体の皆さまと様々なコラボレーション企画を進めています。
ご興味があれば下記アドレスからお気軽にご連絡ください!
📩 info-lodge@mail.yahoo.co.jp


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