「ん……」
気だるい感覚に包まれながら、意識が覚醒する。
身体に掛けられたタオルケットが邪魔くさい。
肌と布がこすれ合い、むず痒い感触を生む。
瞼を開くと、淡いオレンジ色に彩られた天井が眼に映る。
少し肌寒い。
いつも隣にある温もりが、今朝は無いからだ。
身体を起こし、辺りを見回すと、彼の脱ぎ捨てた服や鎧が無かった。
ふと、枕もとに眼をやると書き置きが置いてあった。
『金稼ぎにいってくる。いつもみたいに寝過ごさないようにね』
「寝過ごすのは誰のせいだと思ってるのよ……まったく、ベルーシってば」
ジールは毎晩繰り返される情事を思い、頬を染める。
身体の芯まで刻まれた甘美なる快感の波動。
昨夜行われた性交の記憶が、ふつふつと甦る。
ベルーシにねだった事や、甘えた事。
二人の息遣いや、ベッドのスプリングのきしむ音。
部屋に響く二人の結合部からの卑猥な音色。
ベルーシから放たれた精の味と熱。
思い出すだけで身体が熱くなってしまう。
「あっ」
不意に、内部からの違和感。
タオルケットをめくると、昨夜放たれたベルーシの子種が秘部から垂れていた。
「まったく、いつも思いっきり中にぶちまけおって」
トロトロと溢れてくるそれを柔らかく作られた紙で拭く。
下腹部に力を入れ、内部に残った精液を絞り出す。
何だか妙に気恥ずかしい。
思えば、昨夜は自分から中に出すように促した気が……。
精液を拭き取った紙を丸め、くずかごに放り投げ、
「着替えるかな……すっ裸じゃ寒くて仕方ないや」
と呟きながら、ベッドから降りた。
ジールは下着を着け、種族装備に着替える。
ん~、と言いながら軽く伸びをする。
最近ベルーシは朝起きては金稼ぎに行ってばかりで、ろくにパーティを組んでいない。
「なまっちゃうなぁ」
あそこ以外は、ぼそりと呟いたと同時にドアから乱暴なノックが聞こえた。
帯刀し、ドア越しで威圧的に声をかける。
「……誰?」
「あたしよ、あたし~」
緊張の糸が解かれる。
「リリンさん! ……むわっ!」
ジールがドアを開けたと同時にリリンは飛びかかってきた。
思わず押し倒される。
「ひ・さ・し・ぶ・り~! 元気してたぁ?ジールちゃ~ん」
白魔道士のアーティファクトに身を包んだ彼女は、リリン。
ジールがまだ駆け出しの冒険者だった時から、何かと世話してくれた良き先輩にして、良き友であった。
「リリンさ~ん……びっくりするじゃないですか、いきなり来訪してくるなんて」
押し倒されたはずみでぶつけた後頭部をさすりながら、ジールは答える。
「あははっ、びっくりしたぁ?」
「リリンさん、最近遠出したって聞いてましたからね」
あはは、と笑うリリン。
「ちょっとアスクレピオスって言うアイテムを取りに、怨念洞に……んん!?」
話の途中で、リリンは怪訝な顔をする。
そのままジールの身体の匂いを、フンフンと嗅ぎはじめる。
「ちょ、な、なんです??」
昨夜、情事の後に汗をかいたまま眠りについてしまったせいか、臭うのだろうかと思った。
しばらくして、
「ジールちゃ~ん、肌から濃い~オスの匂いがプンプンするわよぉ~」
その言葉に口を真一文字にさせ、頬を染めるジール。
「なぁんだ、ジールちゃん彼氏いるんだねぇ~」
ニヤニヤと笑いながら、ジールを見るリリン。
「い、いちおう……」
ジールの言葉にふ~ん、と頷く。
「あの男嫌いのジールちゃんにねぇ~。発情したらよく慰めてあげてた、あのジールちゃんがねぇ~」
かぁっと、頬を真っ赤に染めるジール。
「いやぁあたしは嬉しいよ~ジールちゃん。ようやくオスの味を知ったんだねぇ」
「あ、味って……」
「毎晩彼氏のでヒイヒイ言わされてるのぉ? それとも逆ぅ?」
額の中心を人指し指で、グリグリとこねくり回される。
「うう………」
「あはははっ、真っ赤になっちゃってぇ」
そう言うや否や、リリンは立ち上がる。
ジールもようやく起き上がれた。
ジールはいまだに赤面していた。
そう、リリンに一番世話になったのは何よりも発情の時だった。
冒険者として生きる上での性欲の発散は、異性との交わりが一番良いのは解っていた。
ただジールは、発情した時に男を受け入れるのは、種族としての弱みを握られ、
相手に利用されているだけと考えていたから。
そんなジールの発情を抑えてくれていたのがリリンだった。
「いいなぁジールちゃんはぁ~……」
下からのぞき込むようにして、ジールを見つめるリリン。
「溜まった時に発散できる相手がいてぇ~。いいなぁ~」
「………」
ばつがわるそうに押し黙るジール。
そんな様子を見て、ニヒッと笑いながら、
「ねぇジールちゃん、久しぶりにパーティ組まない?」
リリンはさぞ楽しそうに言った。
一行はテリガン岬に来ていた。
昼から始めた狩りを終え、明日に備えてキャンプの支度をしていた。
食事を終え、テントを張り終え、パーティメンバーは焚火の周りに円を組んで座っていた。
リリンからの誘いに断れず、承諾したジール。
純白の法衣のような鎧に身を包み、ゆらめく火を見つめる。
その傍らにはベルーシもいる。
漆黒の鎧に、背には血糊の付着した大鎌。
そしてベルーシのフレンド、ガルカのアックスアーム。
モンクのアーティファクトに身を包み、その場に座りこんでいる。
野良で収拾したヒュームの赤魔道士、フリッツ。
涼しげな顔立ちで、整った美男で、エルヴァーンにしては低めの身長なベルーシと
(それでも私より頭一つ分くらい大きいが)ならぶと、10センチほど低いだけだ。
フリッツの隣にはタルタルの黒魔道士、フニーブニー。
ご自慢のとんがり帽子を取り、ぐっすり眠っている。
「今日はそこそこ稼げたわねぇ~」
リリンがフリッツの方を見つめ、語りかける。
「明日はもう少し強引に戦ってもいいんじゃねえ?今日の感覚からすると……」
フリッツは羽帽子をとり、リリンに答える。
「今日のままで良いよ、私は一杯一杯だったんだから」
私が口を挟む。
ベルーシの剛力で振られる大鎌の一撃に、アックスアームの剛腕から繰り出される拳撃の前に
ジールはモンスターの注意を引き付けるのに精一杯だった。
「苦労かけるね」
ベルーシが少し沈んだ表情を見せる。
「別に責めている訳じゃないだろう」
アックスアームがベルーシをフォローし、肩に手を置く。
「まっ、今日はもう寝ましょ~。明日の事は明日明日ぁ」
リリンが会話を締める。
「俺は外で寝る。テント内が狭くなるからな」
そう言うと、アックスアームは毛布に身をくるみ、眼を閉じた。
「フニーブニーにかけてやる毛布をくれ」
その言葉を最後に、アックスアームは眠りについた。
テント内はベルーシ、リリン、フリッツと私となった。
良い具合に男女対になったのはアックスアームの気遣いだったのかも知れない。
四人は川の字になるかのように、縦に並んで寝ていた。
リリンさんと私が中央で、リリンさんの隣にフリッツ、私の隣はベルーシとなっている。
私は寝たフリをしながらベルーシの方に近づき、身体を密着させる。
「ん………?」
ベルーシの、寝起きの間の抜けた声。
密着してきた私に気付き、目を覚ましたのだろう。
しばらくして、私に向き合うように体勢を変えて、包み込んでくれた。
心地よいベルーシの温もりに包まれ、私は安堵した。
ふわりと香る愛する男の匂いに発情しそうになる自分を抑える。
ベルーシの寝息が聞こえた事を確認すると、私はその腕の中でゆっくりと沈むように眠りに落ちた。
……不意に聞こえだした雑音に、夢の世界から意識が呼び戻される。
人のうごめく際に立てる、毛布と皮膚のこすれる音。
それと同時に熱い吐息が耳に入った。
「あ……んん……」
ぴちゃぴちゃと、粘液が交ざりあう卑猥な音。
「あぁ……ん、はぁ……」
リリンさんの声だ。
わかってはいたが、やはりフリッツと肌を重ねあっているのだろう。
『最近、怨念洞に篭ってたから溜まってるのよね~』
と、本人が言っていたから。
当初は私と慰めあうつもりだったらしいが、私に男がいると知り、それは諦めたらしい。
だからパーティを口実にして、野良で男を集めて、性欲を発散させるつもりだったのだ。
しかし思惑通りにはいかなかった。
妻子持ちのタルタルに、性欲の沸かないガルカ、そしてベルーシと集まってしまった。
フリッツがいなかったら、恐らくベルーシを貸してくれとリリンさんは言っていただろう。
それだけはどうしても避けたかった。
「何もしてないのに洪水じゃんか、リリン」
フリッツの煽情の込められた声。
「だってさぁ、最近溜まってたんだもん」
甘えるように返すリリンさんの声に、私は耳を塞ぎたい衝動に駆られた。
「じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぅぅ」
「ぐぅ……すげっ、気持ちイイ」
フリッツの男根を吸い付く、リリン。
テント内に響くくらい、激しい吸引の音だ。
「んふふ、きもちイイ?」
「ああ、最高だ……ざらざらの舌がたまらんよ」
「ヒュームにしちゃ大きいね~、咥え甲斐があるよん」
「うぉ……っ」
再び、リリンが男根を吸引する音がしだした。
「っ……、リリン、あんたのもさせてくれよ」
粘液特有の、卑猥な効果音が倍になる。
フリッツがリリンさんのそこを嘗め、吸い付く音だ。
……私もベルーシにしている時に、こんな音を立てているのだろうか。
そう考えると、少し恥ずかしい。
こんな大きな音を立てていただなんて。
「遊んでそうな割には綺麗な色じゃないか」
「フリッツのは黒いわねぇ、何人の女を泣かせてきたきたのかしらぁ?」
「さあね。取りあえず、今日その女の数が増えるのは確かだ」
「なあリリン、もう入れさせてくれよ」
「うふふ、待ってましたぁ」
淫らな女の声。
リリンさんはすでに、娼婦となっていた。
しばらく無言の間……そして、
「んああぁぁ……」
快感に身を震わせる、男の情火を煽る甘い声。
「あっ……! イイ……大っきいわぁ……」
二人の性器の擦れ合って、ぬちゃぬちゃとした、スライムが這いずり回るような音が耳から入る。
「リリンのもいいぜ……最高だ……!」
うなるように言葉を放つフリッツ。
快感に耐えながら喋っているのだろう。
ぱん、ぱん、と肌のぶつかり合う音が聞こえる。
「は、激しい……壊れちゃ、うってぇ……」
「気持ちよくて腰が、止まらねぇんだって……!」
バックから激しく突かれている様子が目に浮かぶ。
獣のように交わるフリッツとリリンさんが。
「ぁあっ、あっ……ああ……はぁん……」
「くうぅ、吸い付いてきやがる……たまんねえ。クセになりそうだ……!」
「ああぁっ、太すぎ……!」
聞き耳を立てていた私の秘部はすでに潤っている。
他人の性交が、こんなに刺激させられるものだとは思わなかった。
「うぐっ……もう、出そうだ……!」
「いいのよぉ、いくらでも……イッてもぉ……」
フリッツの腹部とリリンさんの尻部の、ぶつかりあう音が絶え間なく聞こえてくる。
「うっ!!」
フリッツのひときわ大きな声。
同時にちゅぽんっと男根を引き抜く音。
「うおぉっ、くぁっ……!」
「ああん……すごい量……」
間を置き、深呼吸をする二人。
「んっ、んむつ、ふぅ……綺麗になったわよぉ」
「ふぅー。リリン、最高だぜ。まさかこうもあっさりイカされるなんて初めてだ」
「んふふ、一回ミスラのナカを味わっちゃうと、他種族とヤレないわよぉ?」
「ね~? ジールちゃん?」
私は驚きのあまりに、ビクッと身体をはねさせた。
顔だけリリンさんの方を向け、
「……いつから私が起きてるって、気付いてました?」
恐る恐る尋ねる私を見て、あははっと笑う。
「ミスラの聴力で起きないはずがないからねぇ~」
柔らかそうな肌に、汗の粒が真珠のように光っている。
小麦色の肌に乳白色の精液がかけられており、ひどく淫らだ。
上体を起こし、リリンさんと向き合う。
「うふふ、興奮したぁ?」
「え、ええ……まぁ……」
頬を染めながら、答える。
「ジール、あんたも俺としようぜ。もっと色んなミスラとしてみたいぜ」
フリッツがニヤッと笑いながら誘ってくる。
「それは、無理だね。ジールは僕のものだ」
いつの間にかベルーシも起きていたらしく、私は驚きを隠せなかった。
「何だ、お前も起きてたのかよ」
「あれだけ激しく乱れれば、嫌でも起きるよ」
ふ~ん、と眼を細め品定めするかのようにベルーシを見つめる。
「その割には、お前のソコは立ってないな?」
「僕の体はそういう仕組みなんだよ」
淡々と答えるベルーシ。
「不能か? だとしたらジールがかわいそうだぜ」
フン、と鼻で息をして返す。
「でも……」
「ひゃっ!?」
ベルーシが起き上がり、突然私の胸へと手を回す。
「ジールとしたい時には、立つ」
下着の隙間から手を差し込まれ、ぐにぐにと揉まれる。
時折指で乳首をつままれ、こねくりまわされる。
「ちょっと、ベ、ベルーシ……あっ」
興奮して固くなった乳首に、ほどよい刺激が送られる。
思わず痙攣するかのように身体が跳ねる。
「ジール、ちょっとおっぱい大きくなったね」
「そりゃアンタにいつも揉まれてるから………」
息が少しずつ荒くなってゆく。
「ベ、ベルーシィ……」
私は顔をベルーシの方に向け、唇を開き、軽く舌を出す。
その行為の意味を理解しているベルーシは、ためらうことなく、私の唇に唇を重ねた。
舌と舌の絡み合いが、脳内を刺激し、熱を持たせる。
互いの唾液を交換しあい、柔らかい唇を貪りあう。
ベルーシの舌が口内へと侵入し、私の口を犯す。
「んっ……はぁ、ん……」
ベルーシは口付けをしたまま私の背中に手を回し、ゆっくりと倒し、寝かせる。
乳房を覆う下着を脱がせ、そのまま耳を甘く噛む。
「ひゃぁん……」
こそばゆいような、何とも言えない、ゾクゾクとした感覚が背中に走る。
そのまま降り、首筋に口付けをする。
鎖骨や肩にも口付けし、乳首へと吸い付く。
ベルーシからの甘く痺れるような快感に酔いしれる。
「ベルーシ……」
乳首が吸われる度に、切ないような、愛おしい感情が沸き出す。
「ジール、下も脱がすよ」
すっかり濡れきった下着を脱がされる。
粘液で、肌と布の密着した、心地わるい感触から解放された。
蒸れた秘部が外気に触れ、気持ちいい。
鳩尾からへその辺りまで、舌でつつーっと這われる。
「はんんっ……」
くすぐったいのに、それを快楽として受け取ってしまう。
「ん~やっぱり恋人同士の前戯は違うわねぇ。丁寧だわぁ~」
リリンさんの感心の声が聞こえた。
「あっ、ベルーシ……! そこは汚っ……あっ!」
シャワーも浴びていない、秘部をベルーシは丹念に舐め始めた。
ぴちゃぴちゃといやらしい音が響く。
波のように押し寄せる快感に、身体に力が入らない。
内部に舌を差し込み、溢れる蜜をじっくり味わうベルーシ。
快感が体内を駆け巡り、下半身が震える。
「ベ、ベルーシのも……させ、てよ……」
快感の熱に、惚けさせられながら、何とか呟く。
行為を続けながらベルーシも下着を脱ぎ、一糸纏わぬ裸体となった。
「なんだ、俺のより小さいじゃないか」
フリッツが不服そうにぼやく。
「馬鹿ねぇ、好きな相手のは大きさとか関係ないのよぉ」
リリンさんが釘を刺すかのように言う。
そう、私にとって、これが一番なのだ。
怒張したベルーシのモノの先端を、私にしてくれたように丁寧に舐める。
「僕のだって、うっ………汚いんじゃない?」
私の秘部を舌で責めながら、語りかけてくるベルーシ。
汚いんだったら綺麗にしてあげなきゃ、と思った。
竿の部分もハーモニカをくわえるようにして、甘く愛撫する。
ドクドクと血が脈打つそれは、ベルーシの喜びの証であった。
いつの間にか私はベルーシの体の上に乗っていた。
「ああ……ジール、気持ちいいよ……」
ベルーシ……私の口で、舌で気持ちいいのね? と胸の内で呟く。
「んんっ、んん……」
吸引を行いながら、首を上下に動かし、口内でベルーシのモノを舌で転がす。
お返しに内部に指が差し込まれ、抜き差しされる。
ゆっくりゆっくり焦らすように、指を回転させながら。
敏感になったクリトリスも剥き出しにされ、親指で弄ばれる。
電流のような、ぴりぴりとした痺れる快感が身を包む。
「そろそろ……」
私の唇から離れたベルーシのモノと唇の間に、銀の粘糸が引かれる。
もう少し味わっていたかったのに……。
唾液に塗れ、ぬらぬらと光ったソレが秘部に宛てがわれる。
「……いくよ、ジール」
ヌルヌルと、先端で擦られ、秘部の入り口を愛撫される。
私はベルーシの言葉に頷いて、返す。
「んっ……」
少し力んだような声と共に、挿入される。
「あ……はぁんん……」
音もなく、ヌルヌルと入ってきたベルーシのモノは、鉄のように固く、とても熱かった。
最奥まで納まりきった時、ベルーシの身体がブルッと震えた。
彼もまた快感に身を震わせているのだ。
ベルーシのモノが脈打っているのを内部の肉壁から感じる。
再び、濃厚な口付けを交わす。
口付けをしながら、ゆっくりと腰を動かしてくる。
「ん……んん………」
壊れ物を扱うかのように優しく出入りする。
ベルーシは徐々に徐々に、動きを早めていく。
四肢の力が抜け、脳内は完全に快感で埋めつくされる。
「ジール」
「な、なぁに……?」
クスッと笑うベルーシ。
「耳が寝てる。可愛いよ」
顔から火が出るかのように熱くなる。
「い、いつもそんな事ばっか言うんだから……」
ベルーシは私の頬に軽い口付けをした。
もう、ベルーシが愛おしくて仕方がなかった。
欲しい、ベルーシからの愛が。
「あぁっ……ベ、ベルーシ……ベルーシ……!」
私は彼の首に手を回し、脚も絡める。
ベルーシの侵入に合わせて腰を振り、もっと奥まで求める。
「あらあらぁ、すっかり女のコしちゃってぇ」
リリンさんからの羞恥心をあおる声が聞こえた。
昔からの私を知っている彼女からすると、今の私の痴態は目を疑う光景だろう。
寝ている時に男が寄って来ただけで、剣を抜いた私が。
今やベルーシの体の下で、甘えているだなんて……。
「ああ、俺もジールを味わってみてえな」
フリッツが色欲に塗れた瞳で、私を見つめる。
キッと、あの時のような暗い瞳でフリッツを睨むベルーシ。
「ジールは、僕の……僕の妻になる人だ。」
その言葉に驚く私。
「ベ、ベルーシ……」
「君を抱いていいのは、僕だけだ。 誰にも、渡さない!」
動きが激しくなる。
奥に押し込むようにして腰を揺さぶってくる。
子宮が揺さぶられ、更なる強い快感を生む。
「だってさぁ~。残念だったわねぇ」
リリンがフリッツをつつき、野次る。
「残念だな」
肩をすくめるフリッツ。
「ジール……君は、誰にも渡さない………!」
ベルーシのモノが更に固く、太くなってきた。
「あっ……ベ、ベルーシ……」
大きくなった亀頭のエラが内部の壁をくまなく擦る。
荒い息遣いが耳に入る。
ベルーシの顔を見ると、嫉妬に燃えた瞳が映った。
あの時と同じ、黒く濁った瞳だ………。
「ベルーシ……そんな眼、しないで……」
ベルーシの頬に手をやり、そっと撫でる。
私の言葉に我に帰ったのか、荒々しかった腰の動きが緩やかになった。
「ジール……ごめんね」
そう言うと、ベルーシは己の唇を私の唇に重ねる。
舌が侵入し、歯茎や歯の裏まで舌を這わせる。
彼の唾液が私の口の中に少しずつ溜まり、二人の粘液が絡み合う。
「んふぅっ……」
息も止まるほどの口付け。
ベルーシと私の唇の間に紡がれる粘糸がいやらしい。
口付けを終えると、私の感じるポイントを的確に擦り始める。
入り口付近の腹部の天井や、最奥の子宮口手前。
腰を動かし、ひねり、亀頭のエラで引っかけてくる。
「ああ……きもちイイのぉ……ベルーシィ………」
快感が強まる度に、心臓の鼓動が早くなる。
思考は空になり、ベルーシから与えられる快楽に身を委ねる。
一突き毎に絶頂の階段を登っていくのが解る。
「ベルーシ……い、イキそう……なの…… ねぇ、抱き締めてぇ……」
潤んだ瞳でベルーシに懇願する。
「うん……一緒に、イこう………!」
ベルーシが私をぎゅっと抱き締める。
お互いの心臓の鼓動が聞き取れる。
奥へ奥へと押し込んできており、子宮にノックさせてくる。
腰の動きが早く、更に早くなってゆく。
世界が回り出し、子供が駄々をこねるような声が自然と出る。
「あ、あああぁ! だめぇ、イク……! イッちゃうよぉ……!」
身体ごと揺さぶられながら喘ぐ。
「ジール、出すよ……出すよ……っ、うあっ!」
ベルーシの短い叫びを合図に、ベルーシのモノは膨れあがり、爆発した。
ビチビチと跳ね、暴れまわりながら熱く煮えたぎった、生命の源が激しく放出される。
限界まで張られた絶頂の糸がプツンと切れ、弾けた。
「あっ………はっ………!」
私は口をぱくぱくとさせ、蚊の羽音のように小さな声を上げる。
子宮でベルーシの熱を受け止め、私は甘美な絶頂を迎えた。
「うぅっ……!」
ベルーシが身体を震わせ、更に一突きし、また放出する。
熱が広がり、女の器官は満たされていった。
「普通に中出しかよ……子供作る気か、お前等」
フリッツが不満気な声で呟く。
未だに繋がったままの私とベルーシを見て、面白くなさそうな顔をしている。
「いやぁ、良いモノ見させてもらったわぁ、うん」
リリンさんは嬉しそうに言う。
こちらに近付き、
「可愛かったわよぉん、ジールちゃん。一緒にイクなんて仲が良いのねぇ~」
私の頬をつんつんつついた。
ぐったりとした私を見て、嬉しそうに微笑む。
「さぁてとぉ、充分休憩したしぃ」
くるっと振り向く、リリンさん。
「フリッツぅ、そろそろ二回戦目いこうかぁ?」
リリンさんの言葉に、そうだな、と返すフリッツ。
フリッツはリリンさんの腕を掴み、引き寄せた。
私達の隣で二回戦目を始めたリリンさんとフリッツ。
私は呼吸を整えるために、楽な姿勢で寝ていた。
ベルーシはそんな私の頭を優しく撫でている。
すぐ隣で情事が行われているにも関わらず、私は考え事に耽っていた。
「ねぇ、ベルーシ……」
彼を見つめ、尋ねる。
ん? と疑問の答えでも言いたげな瞳。
「私のこと……妻にするって、本気?」
私の言葉に優しく微笑むベルーシ。
「うん、本気だよ。結婚式も挙げたいと思ってる」
胸の内から広がる、大きな喜びと共に沸き上がる不安。
私のその様子に気がついたのか、
「……どうかしたのかい?」
と、尋ねてきた。
「ううん……何でもない」
私の態度にベルーシは気をかけているようだ。
だが私は、その気遣いを敢えて無視した………
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