「増配傾向にあるか」を見る

選定基準の目安は配当利回りが「配当性向÷10」以上です。配当性向が40%の企業であれば、配当利回り4%以上は欲しいという考え方です。一方、配当性向が20%であれば、配当利回りが2%以上でOK。あくまで目安の一つで、成長力や過去の増配傾向等によりこの基準は多少変えていきますが、大まかなイメージとしてこういう指標を使っています。

実はこの条件式はPER10倍以下の株を買いましょうということと同義ですが、上記条件式の方がより増配見込みに対するイメージが湧きやすいので、この考え方を取り入れています。

②過去の配当推移が増配傾向

最終的な狙いは「継続した長期にわたる増配」を受け取ることです。いくら配当余力があっても実際に増配してくれなければ何の意味もありません。配当性向が低く過去の配当推移が増配傾向である企業を選定することで、「増配余力もあり」「実際の増配が期待できる銘柄」を選定できます。

過去は未来を保証するわけではありませんが、企業の配当に対する過去の姿勢は未来を予想する上で役立ちます。過去が増配基調の会社は、今後も増配を続ける可能性が高いのです。

画面上の株式市場のグラフ
写真=iStock.com/FreshSplash
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「配当政策」と「業績の安定性」を見る

③配当政策にDOE・累進配当政策を採用している、または日経連続増配株指数・日経累進高配当株指数に採用されている

企業が配当政策に「累進配当政策」や「DOE」を採用している場合は、増配継続確率がぐっと高まります。これは日経連続増配株指数や、日経累進高配当株指数に採用されているような銘柄も同じです。

これらは増配銘柄を選定する上で非常に重要な要素であるため、私は「連続増配宣言株(累進配当政策を採用)」のみで構成しているPF、「DOE採用銘柄」のみで構成しているPF、「日経連続増配株指数または日経累進高配当株指数採用銘柄」のみで構成しているPFを運用しています。詳しくは本書の第2部で説明しています。

④業績が安定している(安定+長期で右肩上がり)

どれだけ「配当性向」が低くて現時点での増配余力があっても、業績が不安定で大元の「利益」がぶれるようではこのロジック(低配当性向銘柄への投資)は破綻します。長期にわたり「業績安定&業績右肩上がり」の企業を選定します。

中でも、リーマンショック期(2008年~2009年)やコロナショック期(2020年)の業績は要チェックです。この時期の落ち込みが小さく黒字を確保しているような企業は経済危機などに対するショック耐性が強いと考えられます。